ゆるマナー講座(第26回) 12月の行事の話
マナーアドバイザー/フレアLLP 柳田 圭恵子
今年も早くも1月足らずになりました。
毎年バタバタと過ごしてしまいがちの師走ですが、新たな気持ちで新年を迎えたいと今年は少し早めに自宅の大掃除を始めました。不要になった洋服や本、書類の片付けをするだけでココロまでスッキリします。新しい年は周りもココロもきれいにして迎えたいものです。
今回は12月の年中行事のお話です。
事始め
12月13日は「事始め」、大掃除をしてお正月の準備を始める日として古くから続く習慣で、江戸時代には、武家でも庶民でも一斉に掃除をしていました。正月の歳神様をお迎えするのに失礼にならないように。神社やお寺で行われる「すす払い」が元になってできた行事です。
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フリーイラストイラストレイン
とはいえ、13日に大掃除を始めるのは難しいのが現実ですが。
片付けコンサルタントで「人生がときめく片づけの魔法」の著者、近藤麻理恵さんの言葉「ときめくものだけを残しましょう。」に、…ドキッとします。
今ときめくものはどれくらいあるかしらと。
いつもときめきの気持ちを基準にして物を選び、片付けをしていたら本当に自分の大切なものが見えてきそうですね。こんな素敵な考え方ができるように、せっせと大掃除です。
冬至
22日は「冬至」。1年で一番夜が長くなる日ですが、この日を境に昼間の時間が長くなることから、「一陽来復」(陰極まって一陽を生ずる)といって、やがて春が訪れることや、めでたいことが訪れるとしてお祝いをします。
本格的な冬の到来に備えて健康に過ごせるように昔から「柚子湯」に入る習慣があります。柚子の香気は邪気を祓うと考えられていました。雛祭りに飾る桃の花や端午の節供の「菖蒲湯」も同じように香りが高く邪気を祓うためのものです。昔の人にとって季節の変わり目は邪気が徘徊し、体に障る時期として体を労わる習慣があったのですね。
「ん」の付く食べ物を食べると「運」に恵まれるといわれ、みかんやきんかん、れんこんなどを食べますが、ビタミンCが豊富で利にかなっている言い伝えです。
今年の冬は寒くなりそうですから「ん」のつく食べ物をしっかり取りましょう。
大晦日
各月の末日(30日)は「晦日」と言いますが、12月の末日は特別に「大晦日」と言います。大掃除は前日の30日までには終えて、歳神様をお迎えするための門松やしめ飾りを準備しておきます。大晦日に飾るのは「一夜飾り」といって嫌われますし、29日も「苦立て」と言われ、避けるのが習わしです。
歳神様は松の木に宿ると考えられていたため、門松は歳神様の目印として門や玄関に飾られるものです。玄関の戸には、邪気が入ってこないようにしめ飾りを飾ります。
神社のしめ縄も同じように「聖域」を示す結界の意味があります。
歳神様をお迎えする準備ができたら、長寿や細く長く家運が続くことを願い「年越しそば」をいただきます。除夜の鐘を聞いて煩悩を取り払えば、気持ちよく新年を迎えられますね。
近くの公園では、職人さん達が木々の冬支度をしています。クレーンを使って高い木の枝を切り取り、あっという間にすっきり整えられました。12月は、あちらこちらで大掃除。
1年の暮らしの中に「終わり」があるからこそ「始まり」があると思うと、12月は大事に、しっかりと終えたいものですね。
皆さま、今年も1年間ありがとうございました。
どうぞ佳いお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いいたします。
筆者プロフィール
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柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) |
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岡田 承子(おかだ しょうこ) |
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