ハチゴロウの鳥撮り日記 第2回「帷子川の野鳥ハイライト」
第2回 帷子川の野鳥ハイライト
第二回も前回に引き続き『帷子川』の野鳥のお話です。帷子(かたびら)という地名は古く、鎌倉時代の書物に出てくるそうです。当時の保土ヶ谷の地形が衣服の帷子に似ているとか、海岸線が入り組んでいたから潟と称していたのが転化したとの説があります。また帷子川は一方が山に囲まれ、他方に田野を控えていたため“片平”といったとも言われています。
帷子川は旭区若葉台付近を水源とし、横浜港に注ぐ全長17kmの二級河川です。江戸時代中期までは現在の天王町付近が河口でしたが、1707年に起きた富士山の宝永の大噴火による影響か、江戸時代末期には平沼付近が河口になっています。
以前の帷子川は激しく蛇行しており、時として “暴れ川” となって氾濫しました。台風などで川の流量が増えるたびに、天王町、岡野町周辺で川が氾濫し、多くの被害をもたらしました。
そこで国道16号線下白根橋から分流させ、派新田間川に接続し、横浜港に放流させる分水路が建設されました。
分水路の長さは6610mで5320mが住宅地の地下を通るトンネルです。また、蛇行していた川は護岸改修、拡幅、ショートカットなどが行われて直線的になり、氾濫しにくい川になっています。
支流が本流に合流する所に、落差約2,000mmの帷子川のナイアガラと呼ばれる(勝手に呼んでいましたが)滝がありました。その滝に果敢に飛び込むカワセミがいました。今は河川改修のためこの滝を見ることはできません。
旧河川の一部は、緑化公園に整備され、近隣の人々の散歩コースなどに利用されています。
1971年に水質汚濁防止法が施工され、それまで流域の工場排水、生活排水は無処理で川に流されていましたが、行政の環境に対する積極的な取り組みが行われ、1989年からの帷子川水系生態調査でアユの生息が確認されました。“清流の宝石”と呼ばれるカワセミが見られるようになったのはこの頃ではないでしょうか。
カワセミ(撮影:2003年 場所:旧帷子川沿いの公園)
このカワセミの写真は2003年に旧帷子川が流れている公園で撮ったものです。私を『鳥撮り』という底なし沼へと迷い込ませた1枚です。
帷子川本流は川幅が20m位あり、当時の所有していたレンズでは焦点距離が短く、小さくしか写ってくれませんでした。そこからレンズ沼という底なし沼にハマっていきました。
カワセミ(桜の季節が終わる頃、偶然に撮れたもの)
帷子川には珍しい鳥はおりませんが、カワセミ以外にも沢山の鳥が生息しています。
撮影の時期は異なりますが、ざっくりと野鳥たちをご紹介します。 野鳥ハイライトです。
コチドリ
いそしぎ
コジュケイ
コジュケイは、旧帷子川の公園を歩いていると比較的近くに出てきます。猫が多いので、襲われないか心配です。
ゴイサギ
ゴイサギは毎年冬になると昼寝をしにやってきます。この時は水面下のエサを探していたようです。
ツミ(日本最小のタカ)
ジュウビタキ(メス)
ジュウビタキも毎年冬になるとやってきます。
オナガ
マヒワ
マヒワの群れがやってきました。50羽以上います。近くでコスモスの実を食べ、水を飲みに来たようです。
まだまだ、ご紹介したい野鳥があるのですが、きりがないので今回はこれまでとします。
筆者紹介
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