永岡鉄平の「若者にフェアなスタートを」（第35回）　経営者として考えること

ハマっ子社会起業家「永岡鉄平」の『若者にフェアなスタートを』

経営者として考えること

皆様こんにちは。

12月、いよいよ寒くなってまいりましたね。
11月末は仕事で沖縄に行く機会があったのですが、暖かい沖縄から横浜に戻ると、
あー、これが本土の冬なんだな、と、より実感できたことが面白かったです。
そして、同時に気づけば今年も残り1か月をきったのですね。
師走の12月、皆様はどんな1か月を走り抜けるのでしょうか。

さて、今月は久々にまじめな話を。

実は今年、足元の活動は依然と努めながらも、私個人が特に意識して向き合ってきたこと、それは「個人事業主」から「組織の経営者」へどう進歩できるか、でした。

フェアスタートも活動が8年目に入り、スタッフも5名を超えました。
おかげさまで、全国的にフェアスタートの活動も業界では認知され始め、企業とのつながりも全国レベルで少しずつ広がっていきました。
児童養護施設等の若者達の就労支援事業を民間で取り組む事業者がなかなか増えない現状を考えると、フェアスタートが全国を意識した仕組みつくりを担いたいという想いは当然強くなります。
ただ、そうした仕組みを作ろうとすると、それを実行できる組織が必要で、そうした組織を作るためにも、私自身が経営者として組織をしっかり管理できる人間にならなければならない、そして、自分にはそこが全然足りていないことに気づいた年でもありました。

こうしたことに向き合うきっかけになったのは、フェアスタートの年間予算の金額が伸び悩み始めたことがきっかけで、当初は、これを打開するために新しい事業の立ち上げやファンドレイジングの強化に取り掛からなければ、という頭でおりました。

しかし、ETICさんのプログラム、同友会での学びなどを通じて、実は課題はもっと足元にあった、そしてそれは自分自身であるということに気づきました。

いきつくところ、組織経営が上手くいかないことが起きたとしたら、それは外的要因や社員のせいではなく、経営者のせいなんですよね。
そう考えられるかどうか、が大事なのではないかと思います。
組織は経営者の器以上には大きくならない。
儲かりにくい事業をやっているんだから、仕方ないよ、そうおっしゃっていただけるサポーターの方々はたくさんいらっしゃるのですが、そこを打開してこそ、なのだろうと思います。
支えてくれる社員のため、期待をしてくださる皆様のためにも、引き続き経営者としても一皮も二皮も向けてまいりたいと思います。

今後の私自身の成長にも、どうぞご期待ください。

永岡鉄平

永岡鉄平プロフィール

株式会社フェアスタート　代表取締役
NPO法人フェアスタートサポート　代表理事
ホームページ：http://fair-start.co.jp/

経歴

2004年に明治学院大学経済学部を卒業後、リクルートグループに入社し、求人広告の法人営業に2年間従事。その後、当時の顧客に誘いを受け、大学院生の就職問題を解決することを目的とした就職支援会社の設立に参画。幹部として、フリーペーパーの発行や求人ポータルサイトの制作といった新規事業を立ち上げながら、法人営業、登録者へのキャリアカウンセリング、広報、採用担当と幅広い業務を兼任しながら約3年間会社の発展に貢献。
約5年間のサラリーマン生活の中で、働くことから遠ざかろうとする若者の増加、若者が採用できずに苦しむ中小企業の増加を感じ、若者と雇用の世界で根深い社会課題を認識。この課題に起業という形で対峙したいと決意しサラリーマンに終止符を打つ。様々な教育事例、子育て環境、貧困問題などを勉強していくうちに、社会的養護の子ども達・若者達の存在を知る。親からの支援が見込めない中、逆にだからこそ同世代よりは働くことに真剣に向き合い、高校卒業後18歳という若さで社会に挑戦するものの、多くがワーキングプアとなる彼等・彼女等の現実を知り、人材業界で培った経験を活かし、彼等・彼女等の就労支援を決心する。起業準備期間を経て、株式会社フェアスタートを2011年8月に起業。2013年1月には、NPO法人フェアスタートサポートも設立。

受賞歴

• 2010年9月　第1回社会起業プランコンテスト（内閣府地域社会雇用創造事業）最優秀賞受賞
• 2014年2月 キララ賞受賞（かながわ若者活き活き大賞）
• 2017年7月　第31回人間力大賞　会頭特別賞

その他役職員

• 横浜YMCA常議員
• 明治学院大学同窓会評議員