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わが庵は 都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり

by staff on 2019/2/10, 日曜日

♪ わが庵は 都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり ♪



絵・千絵崇石
 

読み人:喜撰法師(きせんほうし)

現代語訳・・・私の庵は都から東南にあり、これこれしかじか、心安らかに住んでいます。でも世間の人は 失恋の痛手に耐え切れず 鹿が住むような宇治の山奥に隠れ住んでいるのだ・・・と噂しているようですね。

読み手の喜撰法師は謎の人物です。残っている和歌も確かなのはこの一首だけ。それなのに六歌仙の一人とされています。いろいろ調べても結局 宇治山に住んでいたお坊さんの一人 という事しかわかっていません。

それも山から空に向かって消えていったとか、派手なエピソードが残っています。本当に生きていたのだろうか? 実在の人物なのかしら?

この歌も、自分は幸せに充実した日々をこの場所で送っているのに世間の人は どうやら失恋したらしい、宇治の山奥で泣き暮らしているのだそうだ、と噂しているらしいけど。というもの。この歌が出来た背景からすると 喜撰法師は有名人です。人々の口に上る 噂の人物。スキャンダラスメーカーの一人だと思うのですが、どうも実態が見えてきません。

こんな私の素朴な疑問を 解消してくれる説に出会いました。古今和歌集の編纂者 冒頭の仮名序を書いて後世の人々に歌学のスタイルを導いた。紀貫之さんがわざわざと作りあげた空想上の人物なのではないかという説。すなわち紀貫之さんが喜撰法師なのでは?という説です。私もそんな気がするのですが?真相は定かではありません。

本人の事は謎のままに、この喜撰法師 色んな所で名前が使われています。たとえば喜撰山。これは法師が先か山が先か、法師が先です。彼の歌があってそこからつけられたようです、又 宇治というと関東生まれの私でも日本で一番 有名なお茶の産地だと知っています。そして宇治ではお茶を喜撰と呼ぶことがあるそうで 今ではブランド商品名の一つです。

歌舞伎舞踊を代表する演目の一つに「六歌仙容彩:ろっかせんすがたのいろどり」があります。古今和歌集で名を連ねている六歌仙の中の紅一点 小野小町をめぐって 他の男性歌仙が色んなアプローチをするのですが、うまくいきません。その中で喜撰法師は一人だけ、祇園のお梶という女性に迫る役。お梶にうまくあしらわれて 迎えに来たお弟子さんたちに促されすごすごと宇治の山に帰ってゆくというストーリですが 沢山の舞手が現われていちばんショーアップする場面。

喜撰法師をいろいろと調べてみて私が感じたのは、現代だったら スターワーズのヨーダみたいな仙人だったのかなと思いました。仙人と言えば役行者が有名で、彼は生真面目な修行僧から超能力者になっていきましたが。喜撰法師は最初から仙人と言った感じで明るくてユーモアもあって本当はパワフルなんだけど表向きは軽妙でふつ~のお坊さん。

百人一首の中には沢山のお坊さんが和歌を残していますが、そこには人間としての悩みや苦しみがあって権力や栄華の中で出家という道を選んでゆくのが一般的です。そんな人間的な影を微塵も感じさせない喜撰法師。百人一首の中にこんなキャラのお坊さんが一人ぐらいいてもいいかな。でも本当に生きていた人なのかしら。女性の文章で土佐日記を書いた紀貫之さんのもう一つの作品人物なのではないかしら、という疑問はやはりぬぐえません。

ネネロック<69> 和歌うた BIRTHDAY LIVEのご案内

今年は人生で最後のロックエイジ(69歳)。
今年は私自身のロックスピリッツを生きてみようと思います。
翌年はコッキ―(古希)ポップになってしまうので 今年だけですが。
昔まだ和歌に出会ってなかった20代後半から35歳までの約10年間 私はロックボーカリストとしてディズニーランドや、リッチーブラックモア公演のオープニングアクト等の舞台で歌っていました。音圧の高いロック音楽はもう卒業いたしましたが、私自身の生き方の中にロックスピリッツのエッセンスは今でも脈々と流れています。
“和歌うた” と出会えたのも、そんな私の中にある普通の道とは少しずれた生き方の中での導きだったと思います。
今年は 自分自身の気概をロックと呼んでみたいと思います。
69歳の誕生日 6月15日には(まだ半年もありますが)40年前にロックバンドでよくライブをさせて頂いた原宿クロコダイルにて、和歌うたをロックで歌おうと思っています。
静かなるロック魂をお持ちの方は是非! 見に来てください。
 
<Day>
2019年6月15日
<Live House>
原宿クロコダイル(http://www.crocodile-live.jp/
<Title>
ネネロック<69> 和歌うた BIRTHDAY LIVE ~人生最初で最後のロックエイジだわ!~
<Fee>
前売り(要予約):¥6,900 / 当日:¥9,600
<Performer>
早苗ネネ(和歌うたシンガー)
石間秀機(シターラ)
鮫島秀樹(ベース)
佐藤正治(ドラム)
竹越かずゆき(キーボード&ボーカル)
<問い合わせ>
和歌うた実行委員会(担当:人見)080-6345-4157
<チラシをダウンロード>
NENE ROCKのチラシをダウンロード

(早苗ネネ♪)

 

迎春

 

ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)を立ち上げました

日本古来の大和ことばで綴られた和歌を現代の調べにのせて歌う「和歌うた」。私 早苗ネネはもう20年近くこの「和歌うた」を歌い続けています。お蔭様で、じゅん&ネネと共に「和歌うた」は私のアーティスト活動の中心軸となり、多くの方々からご支援を賜り各地で和歌うたライブを開かせて頂いております。

この度立ち上げたネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)は、「和歌うた」とHULAや太極拳などの異文化や全国に受け継がれている伝統文化とのコラボレーションをはかります。世界の民族が持つ固有の文化とその文化の根底にある言霊が「和歌うた」と融合することで生まれる新しい表現をみんなで共有する取り組みです。

「和歌うた」のライブは歌い手と聴き手という構図です。ライブ会場はみんなで一体になって盛り上がりますが、歌い手と聴き手という構図は否めないものがありました。ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)ではワークショップ形式で参加して下さったみなさんと一緒に作品を作り上げていきたいと考えております。みんなで作った作品にはみんなの愛情が込められています。出来上がった作品はみなさんの元気の源の一助になることでしょう。

ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)Official Website:
nenegoose.love

 

三十六歌仙CDアルバムによせて

 

10代の頃、じゅん&ネネのネネとして歌っていた時、多くの方から「北の政所のねね様と同じ名前ですね」と言われ、歴史上に残る方と同じ名前を頂いた事で直ぐに覚えて頂き、良い事が沢山ありました。時が経ち、50歳を過ぎた頃にやっと自分のライフワークを見つけ、「和歌うた」を歌い続けて13年程に成りますが2014年の京都高台寺音楽祭に出演させて頂いた折に、三十六歌仙が高台寺様に遺されているのを知りました。その時にぜひ三十六歌仙にメロディーを付けて同じ名前のねね様に奉納したいとの思いを抱き、2015年9月6日、ねね様のご命日に発表させて頂く事に成りました。

和歌のアルバムとしては10年ぶりでやっと二枚目アルバムです。一枚目のアルバム「花のいろは」は蟠龍寺スタジオの仲間に助けられて生まれました。そして今回のアルバムも製作費は今まで私の和歌うたを聞いて応援して下さった方々のご支援で賄われています。暗中模索と無我夢中で今までよろよろと歩いてきましたが、そんな私を支えてくれる大きな愛情に気が付いて、なんて幸せ者なのかしらと思います。有難うございます。これからも自分の道を信じて歩いてゆきます。

早苗ネネ/京都・高台寺 北の政所・ねねさまに捧げる三十六歌仙 『和歌うた』CDアルバムは、 ヨコハマNOWオンラインショップ で販売しております。

 

早苗ネネさん 和歌うたLIVE

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

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