ゆるマナー講座(第42回) 男性のスーツの着方、選び方、間違っていませんか?
マナーアドバイザー/フレアLLP 岡田 承子
花々が咲き乱れる美しい季節がやってきました。
新しく仕事に就いた方はもちろんですが、長くお仕事をなさっている方も、新しい一年の始まりに改めてご自分の装いに目を向けてみませんか。
靴下だって見られています
先日電車の中で、仕事帰りと思われる壮年の男性たちを見かけました。何気なく座っている彼らの足元に目をやると、靴下が・・・短い。すね毛が覗いている。
「あらぁ、残念!」
誰もが黙りこくった電車の中で、にこやかにおしゃべりしている姿は実に楽しそうで感じが良いなと思っていた気持ちが、あっという間にしぼんでしまいました。
たかが靴下ごときでと思われるかもしれませんが、素敵にスーツを着こなすには、実は靴下は大切なポイントでもあるのです。
座ってズボンが上がった時に裾から素肌が見えないこと。これはとても大事なことです。
ですので、選ぶのは長めのものを。
またビジネススーツであれば、色は黒や紺などの無地か、柄があっても小さなものを。決してビビッドカラーのものやスポーツソックスなどを選ばないようにしましょう。
靴下がポイントなら、靴選びも大切なポイントです。
靴を脱ぐ文化の日本においては、紐を結ばなくて良いローファーを好む方も多いようです。
しかし、フォーマルな場に出る時には、ぜひ紐靴を選んでください。色は黒です。結婚式やパーティにも茶色い靴はNGだと思ってくださいね。
スーツ、シャツ、ネクタイの選び方
ところで、ご自分のスーツはピッタリと体にフィットしていますか?
立ち姿を前から見た時に、ウェストの辺りと袖の間に数センチ隙間ができますか。
おしりの丸みが見えなくなるくらいのところにジャケットの丈がきていますか。
袖丈は、手の平を下に向け手首を水平に曲げた時、袖が手の甲に触れるか触れないかぐらいの長さでしょうか。
全て当てはまっていたら、ちょうど良いサイズを選んでいるということです。
改めて鏡で確認してみてくださいね。
時には雰囲気を変えてみたいと思っても、スーツを何着も揃えるのは大変です。そんな時はシャツやネクタイを変えてみてはいかがでしょうか。オフィスカジュアルならいろんなチャレンジもできてきっと楽しいはずです。しかし、いざ公式な場に出る時には、やってはいけないことがあることも知っておきましょう。
まず、スーツの下に着るシャツですが、これはどんな場面でもサイズがぴったり合っているものを選びます。シャツは本来スーツを汚さないために着るものです。衿や袖口からシャツが1~1.5cm程出るのがちょうど良いサイズ。
色や柄のついたシャツ、衿や袖口だけ白いクレリックシャツなどは、普段オフィスで着るのは良いのですが、フォーマルな場では白のシャツをお選びください。ステッチやボタンの色、ボタンを留める糸も全て白色です。またボタンダウンもカジュアルなものですから、フォーマルな場では着ないようにしましょう。
ネクタイはその日の気分に合わせて選べる便利なアイテムです。
しかし、こちらも時と場を考えた方が良いことがあります。
日本人が大好きなレジメンタルストライプ。ネクタイ売り場に行くとたくさん並べられています。レジメンタルとは元々「イギリス軍の連隊旗」をベースに色の組み合わせを変えて作られた模様です。ストライプの向きもイギリスは右上がり、アメリカは左上がりと違います。大学特有のカラーのレジメンタルタイは、ヨーロッパやアメリカに限らず日本でもありますが、海外ではビジネスの場で締めている方をあまり見かけません。
そういえばデパートのネクタイ売り場で海外のものを扱っているところには、レジメンタルタイはほとんどないような気がします。
公式な場に出られる時は、ぜひ無地かピンッドットなど小紋柄を選ぶと良いでしょう。
そして、締めた時の長さにも十分気をつけてくださいね。
ネクタイの剣先がベルトの幅の中に納まることを意識して締めてください。
フリーイラストより
プラスワンの装い方
こういった選び方や着方を意識するだけで、いつものスーツが、いつもよりずっと素敵に、着こなせるようになりますよ。
さて、ここでもう一つ、プラスワンの装い方を。
それは、「ポケットチーフ(ポケットスクウェア)」です。
いやいや、結婚式でもない限り、そんなもの使えない、なんておっしゃらないように。
シャツの色や、ネクタイのどこかに使われている色に近い色を選んで、ほんのちょっとのぞく程度で構わないのでポケットに挿してみてください。
あら不思議、すっかりおしゃれに大変身です。
最近はポケットチーフを入れているおしゃれなビジネスマンもお見かけするようになりました。
ぜひ皆さんも挑戦してみてください。
多様な人、多様な価値観のあふれる現在でも、変わらないルールがあります。
服装のルールも随分変わってきたとは思いますが、それでもでも変わらず、それを破ると非常識だと思われることもあります。特にビジネスマンにとっては、そのルールを身につけていることが知性や教養の証となる場合もあるのです。
「たかが外見」と侮ることなかれ。
素敵に装って、ご活躍ください!
筆者プロフィール
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岡田 承子(おかだ しょうこ) 携わる。現在は、自治体、企業での接遇研修や、NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師として大学で指導をしている。 |
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柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) 座を行っている。NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師。 |
本の紹介です |
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