ハチゴロウの鳥撮り日記 第8回「ハイイロチュウヒ(渡良瀬遊水地)」
第8回 ハイイロチュウヒ(渡良瀬遊水地)
渡良瀬遊水地は、栃木県の南端に位置し、栃木、群馬、埼玉、茨城の4県にまたがる面積33km2、総貯水容量約2億m3の国内最大の遊水地です。ヨシ(植物)が広がる湿地帯ですが、水生植物から樹木まで1000種類を越える植物が確認され、なんと60種余りの国が指定した絶滅危惧植物が生育しています。
昆虫類は陸上・水中を含めて約1,700種類。それを餌とする小動物や鳥・魚の種類も豊富です。ですから食物連鎖の頂点となるワシやタカもこの地で越冬をします。そんな自然豊かな渡良瀬遊水地でお目当てのハイイロチュウヒを探してみることにしました。
ハイイロチュウヒはタカ目タカ科チュウヒ属に分類される渡り鳥で、大きさはカラスくらい、オスよりもメスの方が若干大きく、オスは40~45cm、メスは50cm~55cmくらいです。
オスはハイイロチュウヒという名前のように「灰色」ですが、メスや幼鳥は褐色をしています。
11月頃に渡来し4月上旬には渡去する冬鳥です。渡来する数が少なく北海道から沖縄まで広い範囲に飛来するため各地で見られる個体数はもっと限られてしまいます。毎年渡来する渡良瀬遊水地の葦原は、バードウォッチャーやカメラマンにとってとても大切にしたい場所でもあるのです。
2017年、渡良瀬遊水地へ行ったのは12月3日でした。毎年、ハイイロチュウヒが最初に現れる葦原に行ってみると、大勢のカメラマンが陣取っていました。少し離れたところにカメラをセットしました。
渡良瀬遊水地でハイイロチュウヒを見かけるのは夕方です。日中は周囲の農耕地で狩をしているようです。獲物はネズミや小鳥・カエルなどです。夜、地上(草地)で就時するため夕方になると葦原に戻ってきます。
この日現れたのは、午後3時48分でした。周りの人がシャッターを切り始めたので分かりました。この時期は、比較的明るい時間に戻ってきてくれるようです。また、ほぼ順光で撮影できます。15時50分、一回りして、ねぐらに入ってしまいました。わずか2、3分の出来事でした。
渡良瀬遊水地のハイイロチュウヒ(オス)
次に訪れたのは、12月21日です。前回ハイイロチュウヒの現れた葦原には、カメラマンは1人もいませんでした。そこで、別の葦原へ向かいました。
チュウヒが飛んでいました。ハイイロチュウヒはなかなか出てきません。
午後3時53分、西の空が茜色に染まる頃、ハイイロチュウヒのオスが戻ってきました。
メスも一緒のようです。日が沈むまで、この撮影場所は逆光になります。
午後4時20分、日の光は、まだ残っていましたが、この日は早く帰ることにしました。
逆光の中、餌場から戻ってきたハイイロチュウヒのオス。
ハイイロチュウヒのメスは褐色です。
次に渡良瀬遊水地を訪れたのは翌年2018年1月7日です。この日の日の入りは午後4時42分です。ハイイロチュウヒのオスが現れたのは、午後4時31分です。(もっと早く帰ってきてくれないかな!!!)
バックが黒系だと羽毛の色が際だちます。
午後4時50分、日が沈み、空に明るさは残っていますが、葦原は暗くて、良く見えません。飛んでいるオスを何とか撮影し、帰りました。
筆者紹介
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