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書評「心が元気になるたった1つの休め方」 青春出版社 植西聰(著)

by staff on 2019/7/10, 水曜日
 
タイトル 心が元気になる たった1つの休め方
新書 216ページ
出版社 青春出版社(2019/5/18)
ISBN-10 4413211375
ISBN-13 978-4413211376
発売日 2019/5/18
購入 心が元気になる たった1つの休め方 (青春新書プレイブックス)

「いい考えは、たいてい休んだ直後に出てくる」という処があります。集中して考えるとぼんやり休む、をセットにするといいそうです。「机にかじりついて、ウンウンうなるようにしても、いいアイデアはなかなか浮かんでこないものです。むしろ、頭の中がこんがらかっていくばかりで、何をどう整理して考えればいいのかさえわからなくなってきます。」そのような時には「仕事場から離れ、散歩をしたりして、ぼんやりとする時間を作るのです。すると、そのぼんやりやすんでいる時間に、 “そうだ、こうすればいいんだ” という、いいアイデアが突然浮かんでくることがあります。」よく行きづまって、途中休憩を入れることがあります。正にそのことなのですね!

「一段落したらではなぜ遅いのか?」のところで、それはかえって効率を悪くすると言われます。「すべてをやり終えてから、心を休めよう、リラックスしよう、と思います。しかし、そのように、疲労を感じながらがんばろうとすればするほど、その人の心身には強いストレスがかかります。疲労感とは、人の心身の中で無意識に生じるブレーキのようなものです。そこで、なおもがんばろうとすることは、ブレーキのかかった状態でアクセルを踏むようなものなのです。」もし自動車で、ブレーキを踏みながらアクセルを吹かすようなまねをしたら、おそらくエンジンが故障してしまうでしょう。「この仕事を終えてから休もう、ではなくて、わずかな時間であっても、少しづつ休み休みしながら仕事を進めよう、と考える方が賢明なのです。」

「一日一度 “美しいものに感動するする時間” をとる」という処があります。「絵画や花を見て、 “なんて美しいんだろう。感動した” と思ったとします。すると、脳の中で、セロトニンという物質が盛んに分泌されます。そして、セロトニンという物質が盛んに分泌されると、心が癒されるという効果が促されるのです。」実際の自然ではなく、写真に写った美しい自然であっても、十分なリラックス効果があることが知られています。「そして、何よりも感動する、ということが大切です。ただ漠然とした気持ちで “美しいもの” を見ているだけではなく、自分で意識して感動を引き起こすことが大切なのです。感動することで、よりいっそうリラックス効果が高まるからです。」と語られます。

「いい音や音楽の力を借りる」という処があります。脳内物質のひとつにセントニンというホルモンがあります。脳内で、このセントニンの分泌が盛んになると、心が休まり体がリラックスするそうです。例えば、ゆったりした音楽を聴くということです。3から5分程度、リラックスできる、ゆったりとした音楽を聴くだけでも、十分効果があるようです。「多くの人は仕事中に音楽を聴くことはできないと思いますが、たとえば、昼休みや、電車での移動中にそのようなヒーリング・ミュージックを聴くようにするのです。心が休まりいいストレス解消になります。」日常生活の中に、ゆったりした音楽を取り入れましょう。

「机の上だけでもいいから掃除してみる」という処があります。イライラした気持ちをそのまま放置しておくことは、自分の人生にとって良いことではありません。そのイライラした気持ちに自分自身が押しつぶされて、前向きに生きていく意欲を失ってしまうことにもなりかねません。時々「洗心」をするのがいいのです。心からイライラした気持ちをきれいに洗い流す、ということです。その方法としては、たとえば、「掃除」があります。禅の修行では掃除がとても重んじられています。ここでは次のように言われています。「気持ちがイライラしてきたときには、わずかな時間を使って、身の周りを掃除してみるとよいと思います。机の上だけでもいいのです。」「心が清らかになると念じながら、掃除してみる。」やってみましょう。

「澄み切った大空、を思い描く」という処があります。「なにか嫌なことがあってイライラした気持ちになっているとき、3分だけ気持ちを落ち着けて、大空を心の中に想像してみます。」そうすると、不思議にイライラした気持ちが消えていき、心が休まっていくのを実感できると言われます。日常生活の中では色々なことが起こります。イライラすること、カッカすることなどさまざまなことがあります。そのように心が雑念にとらわれたて乱れたときに、「広々としていて澄み切った大空を思い描く」ということを試してみてくださいと言われる。そのような習慣を持つ事が穏やかな人生へつながっていきますよ、と励まされるのでした。

「泥の中で美しく咲く “蓮の花” を思い浮かべる」という処があります。蓮は泥水の中で育って、そして美しい花を咲かせます。「汚れた人間世界であっても、尊い気持ちをもって生きれば、蓮の花のように美しい存在に生まれ変ることができる。という意味を示しています。」また「泥水であればあるほど、美しい大輪の花を咲かせます。」「もし汚れた世界に身をおいていたとしても、自分自身が貴くて清い心を持って生きていれば、やがて美しい存在になっていくことが出来るのです。」したがって、もし「この世はよごれきっている」と気持ちが滅入ってくるようなことがあったときは、わずかな時間{泥の中で咲く、美しい蓮の花}を思い浮かべてみるのです。そして、「私も、蓮の花のように美しい人間になれる」とイメージしてみます。そんな時間を持つ事で、ホッと心が休まります。そして、「きよらかな心をもって、前向きに生きていこう」という気持ちをよみがえらせていきましょう。

「情報が多すぎて決められないとき」という処があります。集まってくる情報や資料が多すぎて、かえって、どうすれば新規ビジネスを成功させることができるのか迷いが深まってしまう、という場合もあるのではなかと思います。そのために、いったい何をどうすればいいのかわからなくなってしまいます。そういう場合には、自分の心に問いかけてみるのです。「ビジネスマンも情報や資料を集めながら、もし迷いが生じたときは、少しの時間自分の心に向き合って、 “どうすればいいか、私は何をしたいのか” と問いかける習慣を持つのが良いと思います。」「自分の “心” は、きっと、正しい方向を指し示してくれるでしょう。」自分の心に問いかけてみる。それは自分磨きでもあります。

「ノートに “心の記録” を書き出す」という処があります。「人づきあいに疲れを感じやすい、という人は、日常生活の中で、自分ひとりの世界に入り込む時間、を作ることが大切です。」その時間が、心の疲労感を取り去り、そして心を休ませてくれます。自分ひとりの世界に入り込む、ための方法として、どんなものがあるかと言えば、たとえば、心の記録をつける、というものがありますと提案される。日記というほど大げさなものではないのである。それ専用のノートや手帳などを用意しておいて、短い時間で、今心の中で感じていることを何行か書き出すのです。「それを書いている間、自分の世界に入り込めます。人間関係のわずらわしさを少しの時間であっても、忘れることが出来るのです。それが良い、 “心の休息” になります。」はっと気づかされたことがあります。いま私はA6のメモ帳が383冊目になっています。あることがきっかけで18年になります。とてもいい習慣になっています。

「夜空を見上げて宇宙や星に思いをはせる」という処があります。「夜、星空を眺めながら宇宙について考えると、心が静かに休まるものです。広大な宇宙について思っていると、心が休まってきます。」そういえば、私は今、月の位置を観察することが習慣になっています。ときには日の出の前に東の空に月が出ることもあります。太陽が出るとだんだんうすくなっていき、姿を早朝に消していきます。

悔いのない人生をおくっていくためには「がんばったら、休む。しっかり休んでから、またがんばる」というリズムを保ちながら生きていくことを植西さんは提案されています。

(文:横須賀 健治)

 

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