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書評「人生がときめく片づけの魔法 改訂版」 河出書房新社 近藤麻理恵(著)

by staff on 2019/9/10, 火曜日
 
タイトル 人生がときめく片づけの魔法 改訂版
単行本 280ページ
出版社 河出書房新社
ISBN-10 4309287220
ISBN-13 978-4309287225
発売日 2019/2/14
購入 人生がときめく片づけの魔法 改訂版

「一度片づけたら、絶対に元に戻らない。世界の片づけの常識を変えた究極のメソッド。」表紙裏のコピーである。裏表紙に「世界中から感動の声が続々!!」とある。

はじめにで、「私は、五歳のときに主婦向けの生活雑誌を読みはじめたことをきっかけに、十五歳から本格的に片づけの研究を始め、十九歳から片づけコンサルタントとして活動を始めました。それ以降、人生を通して“片づけが苦手な人”“片づけてもすぐにリバウンドしてしまう人”“片づけたいけどどうしていいかわからない人”たちに対して、片づけを指導することを仕事にしています。」と語られます。家の中を劇的に片づけると、その人の考え方、そして人生までが劇的に変わってしまうそうです。

お客様から寄せられてくる声を出されます。
「子供の頃からの夢に気づき、会社を辞めて、なんと企業しちゃいました」
「ずっと迷っていたけれど、離婚に踏み出しました」
「会いたいと思っていた人から、なぜか連絡がくるようになりました」
「自分に自信が持てるようになって、いつでも心がおだやかです」
「夫婦の仲がなぜかよくなりました」
「今あるモノを捨てるだけで、こんなにも自分自身が変われることに驚いています」
「なぜか三キロやせました」

  • 「毎日少しずつの片づけ習慣」では一生片づかない
    片づけは目に見える形で必ず結果が表れます。片づけはウソをつきません。だから片づけの習慣を少しずつ続けるのではなく、一気に片づけることで、意識の変化を劇的に起こすことにあると言われます。一気に片づけをしたその日から、誰もが片づけられるようになると言われます。
    一気に正しく片づける。すると結果がすぐ見える。だから、続けられるし、片づいた状態がずっと維持できる。このプロセスを経験することで、たとえ誰であっても二度と散らかった部屋に戻るまいと心の底から思うのです。
    片づけをして部屋がさっぱり綺麗になると、自然と自分の気持ちや内面に向き合わざるをえなくなります。目をそらしていた問題に気づかされ、いやがおうでも解決せざるを得なくなります。片づけはじめたそのときから、人生のリセットを迫られるのです。そしてその結果、人生が大きく動き始めていきます。
    だから、片づけはさっさと終了させる。そして本当に自分の向き合うべき問題にむきあっていく。片づけはたんなる手法であって、それ自体が目的ではありません。本当の目的は、片づけたあと、どう生きるかにあるはずだと言われます。
  • 片づけは祭であって、毎日するものではない
    片づけには二種類あります。「日常の片づけ」と「祭の片づけ」です。日常の片づけとは、単純に「モノを使ったら、元の場所に戻す」こと。服でも本でも文房具でも、人がモノを使って生活している以上、こればかりは一生ついて回ります。けれど、この本を通して伝えたいと考えていることは、「祭の片づけ」を一日も早く終わらせて欲しいということなのです。
    「祭の片づけ」を終わらせないかぎり、「日常の片づけ」は絶対できないと言って過言ではないと言われます。著者はなぜ、「祭り」と呼んでいるかというと、ある意味、高揚した気分で、短期間で終わらせてしまうことが大切だと考えているからです。あなたがこれからやっていく片づけは、日常の延長にあるたんなる整理整頓ではなく、自分の人生を丸ごと変える一大プロジェクトだと思って取り組んでほしいと考えています。この「祭の片づけ」を終わらせたあとは、それ以降の「使ったモノを定位置に戻す」「新しく増えたモノの定位置を必ず決める」はまったく苦労せず、続けることができます。
    片づけには、必ずゴールがあります。持ちモノの定位置をすべて決めた瞬間がゴールです、と言われます。
  • 一気に、短期に、完璧に、まずは「捨てる」を終わらせる
    「あなたは、何を基準に“捨てるモノ”をえらんでいますか?」著者は「触ったときに、ときめくか」と問いかけます。「一つひとつ手にとって、触れてみることが重要」といわれます。「心がときめくモノだけに囲まれた生活をイメージしてください。それこそ、あなたが手に入れたかった、理想の生活ではありませんか?」
    家のなかにある一つひとつのモノに対し、「ときめき」を基準に見極めていくことが、片づけの中で一番大事なステップになります。「必ずモノ別で考えること。モノを見極めるときは、同じカテゴリーのモノをまとめて一気に判断しなければいけません。」だから「あなたの洋服を整理する場合は、家じゅうにあるあなたの洋服を一度に判断していきます。収納から一つ残らず出して、一か所に集めることです。」
  • 自分がいらないものを家族にあげるのはやめる
  • 片づけとはモノを通して自分と対話する作業である
  • 未読の本 いつか読むつもりのいつかは永遠に来ない
  • 本はタイミングが命。出会ったその瞬間が読むべき時なのです
  • 小物類 なんとなくではなく、ときめくモノだけを残す
  • 人生がドラマチックに変わる片づけの魔法
    自分が本当に好きなモノの根っこは、時がたっても変わらない。その根っこを見つけるのに片づけは多いに役立つと言われます。「片づけをしたら、自分のやりたいことが見つかりました」というお客様からの声が絶えないそうです。「自分という人間を知るには、机に向かって自己分析したり、人に話を聞いたりするのももちろんよいけれど、片づけするのが一番の近道だと思います。持ちモノは自分の選択の歴史を正確に語ってくれるもの。片づけは、本当に好きなモノを見つける自分の棚卸でもあるのです。」
    じつをいうと、著者は今でも、自分自身には自信がありません、と言われます。まだまだ若くて経験も浅いし、足りないところだらけの自分に嫌気がさすときもあるそうです。「けれど、自分の環境には自信があります。自分の持っているモノや身に付けているモノ、そして自分のおうちやまわりの人たちといった、自分の置かれている環境については、誰と比べてすごいとか、ゴージャスだというわけではないけれど、少なくとも私にとっては、一つ残らず、本当に大好きで愛おしくて、大切で、素晴らしいものに囲まれているという自信と感謝の思いがあります。」
     

    「家の中にあるすべてのモノは、あなたの役に立ちたいと思っています。あたりまえのことのようですが、モノがおうちにあるって、ものすごいご縁だと思いませんか。たとえば、一着のシャツ。たとえそれが工場で大量生産されていたモノだとしても、あなたがその日にそのお店で買って持って帰ってきたそのシャツは世界でたった一つしか存在しません。モノとのご縁は、人と人とのご縁と同じくらい、貴重で尊い出会いなのです。」「すべてのモノは、あなたの役に立ちたいと思っています。モノは、捨てられて形がなくなったとしても“あなたの役に立ちたい”というエネルギーは残ります。」「今はもうときめかなくなったモノを捨てる。それは、モノにとっては新たな門出ともいえる儀式なのです。ぜひその門出を祝福してあげてください。モノは、手に入れるときだけでなく、捨てられるときにもいっそう輝くのだと、私は思います。」

著者近藤麻理恵さんは最後に次のように語られます。
「あなたは“あなたが本当にときめくこと”に大いに時間と情熱を注いでください。それは、あなたの使命といってもいいかもしれません。あなたが心底ときめく使命を見つけるために、片づけが大いに役立つことを、私は声を大にして言いたいと思います。本当の人生は“片づけたあと“に始まるのです。」
ありがとうございました。新たな人生を歩んでみたくなりました。

(文:横須賀 健治)

 

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