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ハチゴロウの鳥撮り日記 第11回「峠のコマドリ(山梨県/柳沢峠)」

by staff on 2019/11/10, 日曜日

第11回 峠のコマドリ(山梨県/柳沢峠)

コマドリの求愛 2014年撮影 左/オス 右/メス

2017年4月29日午前2時、夜中の国道16号線を北へ向かいました。無料になった八王子バイパスを通過し、ほぼ道なりに進みます。真夜中の国道はトラックなどの大型車が多いものの、渋滞することなく、快適に走ることが出来ます。

中央自動車道の八王子インターチェンジを過ぎると、新滝山街道に入り、車の量はグッと少なくなります。なおも多摩川の右岸沿いの道(吉野街道)を道なりに進みます。JR青梅線の古里駅近くで多摩川を渡り、川の左岸を走る青梅街道に出て、西に向かいます。少し進んだところ(鳩ノ巣駅の手前)で左折し、新しくできた城山トンネルを通過します。この道路が出来たことにより、奥多摩の町中をバイパスできます。そして、青梅街道に戻ると、曲がりくねった山道になり、幾多のトンネルを通過します。

奥多摩湖を過ぎ、高度が増していくようです。東京都から山梨県に入り、いくつものヘアピンカーブを通過し、しばらく進むと目的の柳沢峠の市営駐車場に着きました。時刻は午前4時45分です。空はもう明るくなっています。駐車場には10台以上の車が停まっています。急いでカメラをかついで、探鳥場所へ向かいます。

探鳥場所には20名以上の方がカメラをセットしていました。コマドリが盛んに鳴いています。期待に胸を膨らませ、カメラを三脚にセットします。

今回はダメかなと思い始めた午前7時30分、やっと出てきてくれました。2017年の初コマドリです。コマドリは気が短いのか、すぐに帰ってしまいました。それでも1時間後の8時30分に出てきてくれました。峠のコマドリは1時間毎に現れる習性なのでしょうか? 約1時間後の午前9時40分に出てきました。 そして、午前10時30分 時間通りに来てくれました。

コマドリ/オス

2018年4月28日午前2時、再びコマドリに会いに柳沢峠へ向かいました。GW初日ですが、深夜の国道16号線は空いていました。奥多摩街道に入ると、対向車と出会うことも少なくなりました。曲がりくねって舗装された道を登り、峠の駐車場に着いたのは、空が白み始めた午前4時45分でした。
カメラを担いで観察場所に着くと、数名のカメラマンがカメラを構えていました。コマドリは、まだ出ていないとのことです。スマホで気温を調べると、3℃でした。2017年のこの時期は、雪が残っていたのですが、2018年は見ませんでした。

コマドリは、ツグミ科で北海道から九州の山地で繁殖する夏鳥です。林床にササ類が密生する場所を好み、苔むした岩場などに生息します。ミミズなどを捕らえて食べます。茂みの中で行動するので、姿を見るのは難しいです。

繁殖期には樹上でよく囀ります。「駒鳥」という名は、『ヒンカララ』と声量豊かなさえずりを、馬のいななきに聞きなして付けられました。日本三鳴鳥の一つです。
メスはオスに比べて顔から胸にかけて赤みがなく、腹部も色が薄いです。

コマドリ/メス

午前5時30分、最初に撮影したのはアカハラです。コマドリの鳴き声は聞こえるのですが、姿を見せてくれません。

コマドリではありません。アカハラです。

次に出てきてくれたのは、ソウシチョウでした。ヒマラヤから中国西部から中南部に生息している外来種です。ササ類の生い茂っている環境で繁殖しているとの事なので、峠のササの中は格好の繁殖場所のようです。

ソウシチョウ

コマドリは2017年には午前7時30分に出てきてくれましたが、2018年は午前8時を過ぎても現れません。「ヒン・カラカラ」という囀りは聞こえてくるのですが・・・。アカハラ、クロジ、ソウシチョウと順番に出てきてくれるのですが。前座ばかりで本命の出番はまだのようです。
12時30分、待ち焦がれていたコマドリがやっと出てきてくれました。光の状況は良くありません。初夏の強い光が撮影を難しくします。あまり迷ってもいられないので、シャッターは押し続けましたが・・・

午後4時を過ぎると、太陽は山陰に隠れてくれました。周囲はまだ明るく、あと1時間くらいは撮るチャンスはありそうです。
午後4時20分、コマドリがやっと出てきてくれました。『待てば海路の日和あり』ですね。
そして、きれいな声で囀ってくれました。

尾羽を立てて囀るオス

盛んに囀るオス

午後4時30分、近くで盛んに囀っていて、まだまだ現れてくれそうですが、十分に撮影できたので、帰ることにしました。午後5時、峠の駐車場を出発し、勝沼に出て、中央道、圏央道を通り、東名道の横浜町田インターチェンジで国道16号線に降りるルートです。連休初日の高速道路は渋滞に会うこともなく、午後7時15分頃自宅に着きました。

筆者紹介

 
本 名 樋口 幸春 (ひぐち ゆきはる)
略 歴 1950年6月、母の実家の東京都中野で生まれ、横浜市南区万世町で育ちました。現在は帷子川近くの保土ヶ谷区西谷町で生活しています。
県立高校の電子科を卒業し、計算機の保守サービスの仕事を約10年間従事しました。
1970年後半になると、公共の上下水道プラントシステムが計算機により制御されるようになってきたので、それらの設備の現地試験調整する部門に転籍しました。
2003年に早期退職し、アルバイトをするようになりました。この頃、近くの公園にカワセミがいることを知りました。自由な時間が増えたので、頻繁にカワセミを撮影するようになりました。
昔から鉄道を撮影していたので、カメラは持っていました。そのうちにカワセミ以外の野鳥にも興味を持つようになりました。
今では、年に数回、北海道や沖縄で、野鳥を撮影しています。
ブログ 八五郎の思い出写真館
http://08561926.at.webry.info/

 

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