Skip to content

ゆるマナー講座(第50回) 贈り物を楽しむ

by staff on 2019/12/10, 火曜日

マナーアドバイザー/フレアLLP 岡田 承子

あっという間に月日が過ぎてもう12月。
クリスマスイルミネーションやクリスマスソングに、なぜだか心が弾みます。
子どもたちはサンタさんからのプレゼントを心待ちにしているでしょうね。
お正月から年末まで、いろんな贈り物がさまざまな人の間で行き交います。
みなさんは今年何回誰かにプレゼントを贈ったでしょうか?
そして何回プレゼントをいただいたでしょうか?

これから年末まで

まさに今、クリスマスのプレゼントをどうしようかとお考えの方もいらっしゃるのでは?お子さんにサンタさんへの手紙を書いてもらったり、それとなく聞いてみたり。ご家族や恋人への贈り物は何が良いだろうかと、贈った相手の笑顔を思い描きながらあれこれと悩んでいることでしょう。

またこの時期は、日頃お世話になっている方々へ感謝の気持ちを伝えるために、贈り物をする時期でもあります。季節の贈答「お歳暮」です。
日本では古くから、新しい年は歳神様(としがみさま)がつれてくると信じられていました。そのため、お正月に歳神様をお迎えするためのお供え物を暮れのうちに本家に届けたのが始まりだと言われています。それがいつの頃からか、お世話になっている方々へその年のお礼の意味で贈り物をするようになったようです。
お歳暮をお贈りする時期は、12月初め頃から25日頃まで。ただしお正月用の生鮮品を贈る場合は、年末近くに届くようにします。最近は少し早まっていて11月末頃から贈る場合もあるようです。

お歳暮が間に合わず年が明けてお贈りする場合は、「お年賀」とし、
1月7日を過ぎてしまったら、「寒中御見舞」とします。

いずれも、品物に掛ける掛け紙は「熨斗(のし)」のついた紅白蝶結びの水引のものを使います。
品物が鮮魚やかつお節などの生鮮品の場合は、「熨斗」のついていないものを選びます。
熨斗は元々アワビをのしたものを使っていたため、生ものに生ものをつける必要がないからです。

もちろんお世話になった方へ感謝の言葉を述べながら手渡しするのが一番良いのですが、最近はそれぞれ忙しく、デパートから、また産地直送でお贈りすることも多くなっています。
その場合は、品物に添え状をつけるか、「日頃の感謝を込めて品物をお送りしました」などと書いたお手紙を送ると良いでしょう。短いメッセージで構いません。相手に気持ちが伝わることが大事です。

いただいた方は、受け取ってから3日以内にお礼状を出しましょう。ハガキでもOKです。
親戚など相手との関係によっては、お電話でお礼を伝えるのも良いですね。

年が明けて

さて、お正月の贈り物と言えば、なんといっても「お年玉」
元々は、歳神様にお供えした餅を下げて、年少者に分け与えた「年玉」が始まりだと言われます。
家族揃って新年のご挨拶をし、おせち料理やお雑煮の食卓を囲み、それが終わったら、いよいよお楽しみの「お年玉」・・・と、我が家ではこのようなスタイルが続いてきました。ご家庭によって新年をお祝いする形は違うかもしれませんが、お年玉は多分同じではないでしょうか。子どもの頃は親戚の方がいらっしゃるのも嬉しかったものです。だってお年玉がいただけるハズだから。

大人にとっては、何かをいただいた時に、ちゃんと相手の目を見て「ありがとうございます」と言うことを、子どもたちに伝える良い機会です。ぜひ教えてあげてくださいね。

次にやってくるのは、商戦に載せられていると分かりつつもチョコレートをつい買ってしまう「バレンタインデー」。そのお返しのホワイトデー。

夏になると、季節の贈答「お中元」。
中国の道教では、旧暦の1月15日を上元、7月15日を中元、10月15日を下元と呼び、天地万物を祭る年中行事を行っていました。このしきたりが日本に伝わり、「中元」がお盆の行事と結びついて先祖への供物を親類などに配ったのが始まりだと言われています。
「お中元」をお贈りする時期は、7月初めから15日まで。
その後立秋(8月8日頃)までは「暑中御見舞」、
立秋を過ぎると「残暑御見舞」となります。

「お中元」も「お歳暮」もその年にお世話になった方への感謝のしるしですので、どちらか一方だけ贈るのは何ら問題ありません。

それから、お誕生日、お子さんたちの桃の節句や端午の節句、七五三、卒業や進学、成人、結婚、賀寿、母の日や父の日、新築祝いなど各種お祝い事があります。

そしてまた年末がやってきて、同じことが繰り返されるのです。

気持ちを込めて

このように挙げてみると、一年間にはなんと多くの贈り物が行き交う機会があるのでしょう。

いろんな場面のいろんな贈り物、一つ同じことが言えるとしたら、そこにはどれにも贈る人の気持ちが込められているということです。

感謝の気持ち、成長を祝う気持ち、愛 ・・・ 。

気持ちの籠ったいただきものを楽しみ、気持ちを込めて贈り物選びを楽しむ。
時にはサプライズのプレゼントも良いですね。

まずはクリスマス。今年は何を贈りましょうか♪

 

筆者プロフィール

岡田 承子(おかだ しょうこ)  

岡田 承子(おかだ しょうこ)
マナーアドバイザー/フレアLLP
日本航空国際線客室乗務員を経て、国際交流協会での仕事、また社会福祉法人では障がい者国際スポーツ大会事務局の運営業務やマナー研修に

携わる。現在は、自治体、企業での接遇研修や、NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師として大学で指導をしている。

柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ)  

柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ)
マナーアドバイザー/フレアLLP
日本航空株式会社国際客室乗務員を経て、2009年よりマナー講師に。企業や自治体、大学、専門学校で接遇研修や マナー・プロトコール講

座を行っている。NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師。

本の紹介です

ゆるマナー 始めましょ

 

 

 

「ゆるマナー 始めましょ」
(岡田 承子・柳田 圭恵子 著 / ほんの木)
簡単で、誰でも、いつでもできること、だけど何だか優しくて
温かい気持ちになる。そんなマナーを「ゆるマナー」と名づけました。
 
Amazonで購入

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top