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奥山に 紅葉踏み分け鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は哀しき

by staff on 2020/3/10, 火曜日

♪ 奥山に 紅葉踏み分け鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は哀しき ♪



絵・千絵崇石
 

読み人:猿丸大夫
(さるまるのたいふ / さるまるだゆう)

歌意(その1):山の奥深く 真っ赤な紅葉を踏み分けながら 鹿が伴侶を求めて鳴いている。その鳴き声は秋の悲しさそのものだなぁ。

歌意(その2):山の奥深く 真っ赤な紅葉を踏み分けながら歩いていると 鹿の鳴き声が聞こえてきた。秋の悲しさがしみじみと胸に沁みるなぁ。

この歌は 二つの解釈があります。鹿が紅葉を踏み分けて山にいるのか、作者が紅葉を踏み分けて山にいて鹿の鳴き声を聞くのか。
百人一首研究ではオーソリティと言われる、同志社大学の吉海直人教授は読み手が奥山を歩いていて鹿の鳴き声を聞く方を取られています。
私は歌っている時には漠然と鹿が紅葉を踏み分けて鳴いている。という感覚がありました。では自分はどこでその鹿の鳴き声を聴いているのか、と思うと、やはり私自身も山の奥で紅葉を踏み分けて、その鳴き声を聞くのです。私と鹿は同じように真っ赤な紅葉を踏み分けて山の中にいて、そして鹿が鳴く、私がその声を聴く。
其のビジョンが自分にとって一番しっくりくるので。あえて二つの解釈を載せてみました。

作者の猿丸太夫さん。この方も不思議な人物で、果たして実在の人なのか架空の人なのかが明確ではありません。この百人一首の5番の和歌は 本当は秋に取り上げたいと思っていたのですが、この歌の解釈や読み手の事等 どう文章に表してゆけばいいのか。結局、難しい物は後回しにして書き綴ってきて最後に残ってしまったのがこの猿丸太夫の和歌。と言うわけです。でもここにきてこの二つの曖昧さ。歌の解釈と読み人のあやふやさがかえって面白く思えてきました。昨夜私は天使さんに(最近私はなんでも天使に助けを求める遊びをしています)猿丸太夫は本当にいたの?と聞いてみたら「いました!」と言う言葉が内側から湧きました。それも一人ではないようです。沢山猿丸チームが居たみたい。芸名みたいなものなのでしょうか? 昔コロンビアローズと言う歌手が居ました。そして今でもコロンビアローズと言う名の歌手が居ます。初代から現在は2~3名の女性にその名前が受け継がれている訳ですが、そんな感じで 猿丸太夫さんはご神事や芸能をいろんなところで請け負っていたと思われます。そんな文化が奈良時代にあったのでしょう。
猿丸太夫歌集と言うものが残されているそうですが、芸能やご神事に関わってきた人々の中で歌読みの才能がある人々の歌を猿丸太夫の名のもとに残してあるのだと思います。猿丸太夫という人々が全国に散らばっていった経緯は分かりませんが滋賀県の大津市に猿丸太夫の墓があり猿丸神社もあるのでその辺りがやはり最初の流れのような気がします。

私としては柿本人麻呂さんが大好きなので彼と猿丸太夫は同一人物だった。という哲学者の梅原猛さんの説にも、とても惹かれます。いつか梅原猛さんの同一人物説が説かれた御本(水底の歌)を読んでみたいと思います。

(早苗ネネ♪)

 

迎春

 

ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)を立ち上げました

日本古来の大和ことばで綴られた和歌を現代の調べにのせて歌う「和歌うた」。私 早苗ネネはもう20年近くこの「和歌うた」を歌い続けています。お蔭様で、じゅん&ネネと共に「和歌うた」は私のアーティスト活動の中心軸となり、多くの方々からご支援を賜り各地で和歌うたライブを開かせて頂いております。

この度立ち上げたネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)は、「和歌うた」とHULAや太極拳などの異文化や全国に受け継がれている伝統文化とのコラボレーションをはかります。世界の民族が持つ固有の文化とその文化の根底にある言霊が「和歌うた」と融合することで生まれる新しい表現をみんなで共有する取り組みです。

「和歌うた」のライブは歌い手と聴き手という構図です。ライブ会場はみんなで一体になって盛り上がりますが、歌い手と聴き手という構図は否めないものがありました。ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)ではワークショップ形式で参加して下さったみなさんと一緒に作品を作り上げていきたいと考えております。みんなで作った作品にはみんなの愛情が込められています。出来上がった作品はみなさんの元気の源の一助になることでしょう。

ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)Official Website:
nenegoose.love

 

三十六歌仙CDアルバムによせて

 

10代の頃、じゅん&ネネのネネとして歌っていた時、多くの方から「北の政所のねね様と同じ名前ですね」と言われ、歴史上に残る方と同じ名前を頂いた事で直ぐに覚えて頂き、良い事が沢山ありました。時が経ち、50歳を過ぎた頃にやっと自分のライフワークを見つけ、「和歌うた」を歌い続けて13年程に成りますが2014年の京都高台寺音楽祭に出演させて頂いた折に、三十六歌仙が高台寺様に遺されているのを知りました。その時にぜひ三十六歌仙にメロディーを付けて同じ名前のねね様に奉納したいとの思いを抱き、2015年9月6日、ねね様のご命日に発表させて頂く事に成りました。

和歌のアルバムとしては10年ぶりでやっと二枚目アルバムです。一枚目のアルバム「花のいろは」は蟠龍寺スタジオの仲間に助けられて生まれました。そして今回のアルバムも製作費は今まで私の和歌うたを聞いて応援して下さった方々のご支援で賄われています。暗中模索と無我夢中で今までよろよろと歩いてきましたが、そんな私を支えてくれる大きな愛情に気が付いて、なんて幸せ者なのかしらと思います。有難うございます。これからも自分の道を信じて歩いてゆきます。

早苗ネネ/京都・高台寺 北の政所・ねねさまに捧げる三十六歌仙 『和歌うた』CDアルバムは、 ヨコハマNOWオンラインショップ で販売しております。

 

早苗ネネさん 和歌うたLIVE

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
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