楽しい文字の世界(第23回) 面白漢字 生き物編
第23回 面白漢字 生き物編
以前にもテーマにしたことがありましたが、同じ漢字を2つ横に並べてできる漢字や面白い形をした漢字を理義字(りぎじ)といいます。また、同じ漢字を上に1つ、下に2つで3つ重ねた漢字を品字様(ひんじよう)と言います。
その中には生き物の漢字を重ねる文字が多くあります。動物によって、2匹3匹と重ねた時の意味がとても面白いので今回はそこに絞って「面白漢字ベスト10」を作ってみました!
1.2.3…沢山などとも言いますが、どの漢字も、共通して生き物が3は「たくさん」を意味します。
1位は 「犇(ひし)めく」
牛+牛+牛
意味「牛が驚いていっせいに走り出す。ひしめく。押し合いへしあいする。」
塊になってどどどどどっ!!という感じが文字から伝わります。
2位は 「猋 つむじかぜ」
犬+犬+犬
「犬がさっと走り抜ける様子から、渦を巻きながら吹き上げる風、つむじ風。」
牛と比べ、犬は軽く駆け抜ける感じを受けます。
3位は 「麤(あら)い」
鹿+鹿+鹿
意味「鹿が連なって遠くへ走って行く意味を表す。お互いの間が透けて見えた様子から、ばらばらになる、ざっと集まっている、きめが粗(あら)い。」
確かに牛の塊と比べて、透けた感じは伝わりますね。この違いがとても面白いです。
4位は 「龘 トウ」
龍+龍+龍
意味「龍が空を行く様子」
龍は普段水中や地中に住み、いざと言うとき空中を飛行して、雲や雨を起こすと言われていました。
幸運を運んでくれるとも言われる龍が空を行く様子は、上を向いて生きる力が湧いてくる文字に見えます。
5位は 「驫 とどろき」
馬+馬+馬
たくさんの馬がかける様子。
多くの馬が駆ける音を「とどろく」(響き渡る)と表す。たくましくもあり、高貴な感じも受けます。
6位は 「羴 セン」
羊+羊+羊
意味「集まるの意味。生臭い。こってりしすぎて、しつこい。」
古代中国において, 羊はもっとも大切な家畜であり、大切な供え物でありました。そこから生き物の「生臭い」がとても身近だったのだろうと想像できます。
7位は 「贔 ヒ、ヒイ 」
貝+貝+貝
意味「貝(財物)を3つ合わせた文字で、重い荷物を背負うことを表す。力を出す、そのもののために力をだす。」
御贔屓(ごひいき…自分の気に入ったものを特に可愛がって力を添えること。)がなぜ貝かというと、ここから来ているのですね。
8位は 「虤 ガン」
虎+虎
意味「虎が怒る。虎のように怒る様子。」
9位は 「鱻 セン」
魚+魚+魚
意味「魚の肉が生で新しい。小さな魚。」
10位は 「蟲 むし」
虫+虫+虫
意味「もともとはマムシを表すが、一般的に虫を代表して、たくさん数の多い虫を表す。」
筆者紹介
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横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。 |
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