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自然食カフェ「ラレンターレ」オーナーシェフ 宮古里美さん

by staff on 2021/2/10, 水曜日

横浜駅から徒歩10分の場所にあるラレンターレは、はまふぅどコンシェルジュのオーナーシェフが厳選した旬のオーガニック地野菜でおもてなししてくれる素敵な自然食カフェです。[Rallentare: ラレンターレ]とは「だんだん緩やかに」という音楽用語だそうです。忙しい毎日に、ちょっぴりイタリアン、たっぷりベジタリアンのラレンターレ特性の大人のお子様ランチをゆっくり堪能しながら心も体もリラックスしてください。と、笑顔が素敵なラレンターレ・オーナーシェフの宮古里美さんを今月のヨコハマこの人でご紹介します。

自然食カフェ「ラレンターレ」オーナーシェフ 宮古里美さん
自然食カフェ「ラレンターレ」
オーナーシェフ 宮古里美さん
 
お名前 宮古 里美(みやこ さとみ)
お生まれ 6月 北海道/美唄
お住まい 横浜市神奈川区台町
ご家族 夫、子、トイプードル、マメルリハ
お仕事 自然食カフェ「ラレンターレ」オーナーシェフ
HP https://www.rallentare-yokohama.com/
趣味 運転しながら歌うこと

 

いじめられっ子だったのよ

「北海道美唄生まれ、4歳で転勤族、大阪神奈川県へ引っ越し、豊かな自然の中で伸び伸びと育ちました・・・」と言いたいのですが、実はいじめられっ子で、そのせいで内気で臆病・・・いじめられるのが嫌で自分の殻の中に閉じ籠っていました。今の私からは想像できないくらい暗?い感じの子でした。 当時の「いじめ」への対応は今とは違い「いじめる子も悪いけれど、いじめられる子にも原因がある」と思われていましたから、誰にも相談出来ず独り悩んでいました。 私は、一人っ子で大人との会話の中から色々な知識を得ていて、大人びて見られたのかなぁ~~

殻を破って翼を広げ・・・そして落研に?!

「いじめっ子と一緒になる地域の公立高校は行きたくないと思い」と自宅から遠い私立の女子校に入学しました。先生の教え方も丁寧で勉強が好きになり、成績もぐ?んと上がりました。生徒会にも参加し充実した学生生活を送りました。 小中学校でのいじめが嘘のように親友ができました。

そしてあろうことか(笑)、落研(落語研究部)に入部したのです。面白い先輩がいて、その先輩が落研に誘ってくれたのです。落語はテレビで「笑点」くらいは知っていましたけれど、入部してから「寿限無」「目黒のさんま」「まんじゅうこわい」などを教えてもらって興味を持つようになり、若竹家春嬉(なよたけやしゅんき)と命名していただき、文化祭など人前で落語を披露するようになりました。今、声に張りがあると言われるのは、発生練習のおかげだと思います。元々は明るい性格だったのだと気づきました。(笑)

高校3年の時に現在の神奈川区に引っ越ししてきました。転校はせずに、同じ東京の私立の女子校に通いました。学科では物理が好きになりました。物理の先生は難しい理論を優しく丁寧に教えてくれたので、成績が良かったのだと思います。音楽も楽器は苦手でしたが歌うことは大好き。他には美術で絵を描くことが得意でした。

自分には何があるのだろう?

大学は美術大学で商業デザインを学びました。その後教授の紹介で東京原宿にある小さな商社に女性社長の秘書として入社しました。バブルの絶頂期でしたから、女性社長さんも何かと外出が多く、私の仕事は社長の居場所を探すことでした(笑)

商社は3年でやめ、六本木にある有名なアパレルメーカーの本店でアルバイトをしました。そこでの経験を元にその後岡山に本社のあるレースの専門店で3店舗の店長を務めるまでになりましたが、結婚、出産、夫の仕事の関係で引っ越し・・・などが続き仕事をやめて家庭に入ることにしました。
子供が幼い頃は育児に専念していましたが、手がかからなくなった頃から、アルバイトやパートタイムで働く様になりました。本当に色々な仕事をしましたが、頭の中では「でも違う、ちょっと違う」と悩んでいました。自分には何があっているのだろうか?と考えていました。

老人介護から福祉の仕事へ

老人介護施設のお弁当の配達する仕事をする様になりました。配達しているうちに、おじいちゃんやおばあちゃんと仲良くなります。けれど相手はお年寄りですから、ある時、家族の方から「もう、来なくていいです」と・・・。 入院されたり、亡くなられたりと理由は様々ですが、決して明るい理由でないことは確かで、 気持ちが落ち込むことが続いていたので余計に辛くやめました。
そして、知人がボランティアをしている施設でパンを焼ける人を探していることを知り、応募しました。

施設でカフェを開こう!

施設では、心に障害のある人達の就労支援員として、パンやクッキーを教える仕事をすることになりました。 そして、かねてより長期計画でもあったカフェを開く話が早く進み、オープンすることになりましたが、どんなカフェにしたら良いのかみんなで知恵を出し合い、話し合いを重ねていました。その頃私がマクロビの勉強をしていたこともあり、自然食、体にも心にも優しいカフェにすることになりました。 オープンまで初めての事ばかりで本当に大変でした。 ですがワークショップデザイナーの加藤美礼さんと出会い相談しながら進め無事オープンすることができ感無量 でした。



カフェ 「ラレンターレ」の誕生

施設のカフェを開店し、カフェの面白さを知り、やがて1年になろうというときに、定年後のことを考えました。 施設を辞めたらカフェを続けられない、「定年後もカフェをやりたい」という気持ちに背中を押されて、施設を辞めて自分のカフェを持つことにしました。『カフェ ラレンターレ』の誕生です。 自宅の1階をカフェにリフォームしました。また前職のカフェでお世話になったワークショップデザイナーの加藤末礼さんと相談にし、「自然食、ナチュラルに」をテーマにした店に仕上げました。

お店の名前の「ラレンターレ」は音楽用語で「だんだん穏やかに」と言う意味です。忙しい毎日をこの店で「ゆっくりと心も体もリラックスしていただきたい」と言う思いが込められています。

実は数年前に行ったイタリア旅行で、自然農法のサボテン農園に行きました。広大な敷地の真ん中にポツンと小さな野外のキッチンがありました。 そこに書かれていた文字が、Rallentareだったのです。意味を聞いたら「ここでゆっくりしてください」と言う意味だとしり「感動!」。その方のおもてなしも最高で、サボテンの実を美味しくいただいた思い出です。

自分でお店をやる時は「絶対にこれだ」とあたためておきました。

マクロビオティック (マクロビ)

私自身は料理を提供する側ですから、オーガニック&マクロビオティックを勉強し、その考え方を尊重していますが、「食べる」側のお客様は「食を楽しむ」感覚で「マクロビ」を楽しんでほしいと思います。

「マクロビオティック」は再輸入された考え方で、元々は日本の「精進料理」が「医食同源」に通じ、穀物や野菜など日本の伝統食。MACRO(長い)BIO(生命)TIQUE (術)という3つから出来ています。 自然と調和を取りながら健康に暮らす技です。

マクロビには「一物全体」と言う考え方もあります。皮付き根付きのもの丸ごとを食べよう。全部栄養があります。無駄なところはないのです。そして「身土不二」その土地柄や季節にあった食べ物を食べることが大切です。 という訳で、どうしてもオーガニックにこだわりたい、こだわりすぎで、いまだにオーガニック野菜を集めるのに苦労しています(笑)

最近は集まった食材から料理を考えるようになりました。作る側からいえば、これがパズルを組み立てているようで面白いです。新鮮なカブが手に入った時は、サラダに入れ、ピクルスにし、余った部位は、スープにするといった具合にメインに使ったり、添え物にしたり、隠し味に使ったり・・・と1つの食材に色々と出番を作ってあげるのが楽しくなりました。 毎日が違う食材なので実験をしているようで楽しいです。

ご来店のお客様と情報交換することも楽しいひとときです。お客様の中には「マクロビ」や「ヴィーガン」のお店を探して、遠方からラレンターレに来られる方もいらっしゃいます。美味しい料理方法を教え合い、日本全国の「マクロビオティック」や「ヴィーガン」のお店情報が集まります。地産地消の野菜は地元民しかわからないものもありますから・・・来店されたお客様とお喋りに花が咲きます。

お店には色々な小物が飾っています。小学生の時に大好きな叔父から、毎月ひとつずつプレゼントでいただいた小物。わが子のように大切にしていました。そうそうイタリア旅行で出会った子達もいます。でもどうやってこの子達を飾っていいのか、輝かせてあげられるかわからなかったのです。 やっと日の目を浴びさせてあげることが出来てわたしも幸せです。

最近の嬉しかったことは、ラレンターレの2周年記念にと、ずーっと探していたお皿の下に敷くランチョンマットが思わぬ形で手に入ったことです。 C.P.FACTORYディレクターの平安山さんと出会い、さらい工房さん(B型事業所) 以前、私がいた施設と同じ精神の障害の方々の通所施設と繋げて頂き素敵なプレートを作ってもらうことになりました。
プレートはヒノキの香りがしてとても癒されます。うちのお皿ともとてもマッチし大満足!!
いつか作ってくれた利用者さん達に、美味しいお料理を提供できたらと密かに考えています。

ラレンターレ特製大人のお子様ランチ

平安山さんは、偶然にもラレンターレ立ち上げてお世話になった加藤美礼さんと同じワークショップデザイナーで、「繋がっている」ことにとてもびっくり!! 素敵なご縁をいただきました。

あなたにとって横浜とは

私にとって「横浜」は、生まれた場所こそ「横浜」とは異なりますが、就職、結婚、出産、そして今の私の生き甲斐「ラレンターレ」と人生の大きな節目に「横浜」で始まる事ばかりです。
やっと見つけた自分らしい生活を守るため、新型コロナウイルスと戦いながらここで生きてく・・・
そしてまた平穏な日々が戻り、日常にお客さまを迎える事を願いながら ここが自分のCore placeです。

ここが私のCore placeです

(インタビューと文:高野慈子平安山美春

 

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