Skip to content

スポーツを通して国際貢献・地域貢献を目指す NPO法人Y.S.C.C.理事長 吉野次郎さん

by staff on 2021/3/10, 水曜日

 

NPO法人Y.S.C.C.理事長 吉野次郎さん
NPO法人Y.S.C.C.理事長
吉野次郎さん
 
お名前 吉野 次郎(よしの じろう)
お生まれ 横浜市中区
お住まい 横浜市泉区
欲しいもの 練習用グランド
お仕事 ・NPO法人Y.S.C.C.理事長(横浜スポーツ アンド カルチャークラブ)
・株式会社Y.S.C.C.代表取締役
・一般社団法人横浜サッカー協会理事/横浜市中区体育協会理事
・サッカー指導者(JFA公認指導者B級ライセンス)
HP https://yscc1986.net/

 

サッカーとの関わり

横浜市中区の本牧で生まれ育ちました。

中区の大鳥小学校の6年生までは野球少年で地元の野球チームに入っていました。学校から帰ってたら、近所の仲間たちと野球やサッカーやアメフトで遊んでいました。兄がサッカーをやっていたので、大鳥中学校からサッカーに転向しました。高校でもサッカーはずっと続けていました。

大学は法学部だったので不動産関係に進もうかと思いましたが、在学中にこのクラブが任意団体として設立されて、子どもたちにサッカーの指導を行っていたので、そのままこちらに就職して、それから35年たちました。

我々がここで活動していることを許可して下さっている市民の方々にスポーツで恩返しをしていきたいといのがクラブの発足の志です。

前期の成績について

J3リーグではチームとして成績は思う成績が全くだせなかったので、その原因を追究してオフシーズンを過ごしました。それを新しいシーズンに反映させていきたいと思っています。

昨シーズンは、コロナ禍の中でのコントロールが難しかったです。
特に我々のクラブには自前のグラウンドがないので、公共施設を借りることが多く閉鎖の時期があったりして、リモートトレーニングを余儀なくされました。

それでも、どんな環境でもあきらめることなく闘おうと言ってくれたのは年長者たちで、体を張って示してくれたことは有難かったですね。ただ、「勝手なんぼの世界」なので、今シーズンは勝つことにこだわって、運営していきたいと考えています。

Y.S.C.C.は総合的なスポーツをやっている

元々は「スポーツ&カルチャークラブ」なので、カルチャーを大事にしたいと思っています。スポーツにはいろいろな種目があり、皆様、体育の授業の中でスポーツを体験してきたはずです。

だからこそ、サッカーだけに特化することなく、様々なスポーツを展開していきたいのです。笑ったり、泣いたり、くやしがったりする場面を発揮できるのがスポーツの現場なので、人間らしい取り組みができるスポーツを広めていきたいです。

地元では、緑が丘自治会館や本牧の地域ケアプラザなどで、年配者向けの健康体操教室を行っていますし、中区寿町では健康プログラムをやっていて、今年から月1回のコースを実施することになっています。

なによりも、スポーツをやることの喜び、スポーツから得られる快感はやってみて初めて感じることなので、取り組みやすい体操などから始めています。その成果として、寿町の人たちが、ウォーキングサッカーをやってくれているのが嬉しいですね。多数の方に参加いただいていますよ

理事長就任のいきさつ

NPO法人Y.S.C.C.の理事長に就任にして19年になります。

任意団体のクラブでプロパーとしてやってきたのは自分だけでした。その当時、各カテゴリに関わっていた7人を理事に選出して、その中で専任できる人間として、私が自然に理事長になりました。

自分はやんちゃな環境で育ったので、理事長の器ではないと思いますが・・
理事長はネクタイを締めて凛々しい感じがあるので、私の場合は”なんちゃって”理事長ですね。(笑)

株式会社Y.S.C.C.は入っているUS.S.インターナショナル

法人化のきっかけ

契約などは個人では責任を負えない、特にスポーツは公共性を担保したほうがいい、組織を引き継いでいけるようにしていきたいとクラブ設立当初から考えていました。

平成10年(1998年)にNPO法が施行されたので、株式会社ではなく非営利団体として法人化したほうがいいとしてNPO法人にしたのです。お金を集めることができなかったので、財団法人は無理だったこともあります。(笑)

Jリーグクラブになっても公共財だと言ってもらいたいです。

19年の歴史を振り返って

時間的にはあっという間に55歳になりましたね。
Jリーグ設立から、10年後に法人化しました。その年2002年はワールドカップが横浜で開催された年です。

それを契機にサッカーブームが始まりました。ブームになると、サッカースクールなどは競合他社がでてきます。しかも、中区本牧エリアでは就学児童数が限られていますし、私立中学校への受験者数が増える傾向もあり、スポーツやる子どもが二極化して、会員数が莫大に増えることはなかったですね。

その後日本がワールドカップの常連国になったことで、安定的に会員は確保できていましたが・・。

会員数が莫大に伸びることはない中で、Jリーグに参戦することになったり、Fリーグ(フットサルのプロリーグ)に参加することになりました。そのため、出ていくお金の規模が増大しました。

プロサッカー選手の契約をすることになったので、NPO法人設立時は、年間予算が千万円の単位だったのに、現在はJリーグの予算だけで億円単位を超す規模になりました。
Jリーグクラブの予算が2億円程度では話にならないのですが、それでもなんとかやれているのは、選手、スタッフや応援してくれる家族や周囲の支えがあるからだと思います。

でも苦労は尽きないですね・・・

今後の活動方針は

活動には2つの柱があります。

一つはJリーグというプロの興行のことです。
監査法人との契約を済ませて、J2のライセンスを目指す準備を始めています。そのためにJリーグの部門だけ切り離して、令和元年(2019年)の11月に株式会社を設立しました。(株式会社横浜スポーツ アンド カルチャークラブ)
これから株式会社として体制を整えて、J2のライセンス申請を目指します。

もう一つは生涯スポーツです。
スポーツで健康なまちづくりに協力したいという想いがあります。

そこから発展させて・・
サッカーは世界で一番行われているスポーツです。国連加盟国よりサッカー連盟加盟国が多いという事実があります。世界とつながれるスポーツはサッカーだと思うので、その力を使って、世界の子どもたちにサッカーは楽しいと言ってもらえる機会を作っていきたいです。

ボールを介した海外とのつながり

アフリカのナイジェリア、マラウイ、カメルーン、アジアではフィリピン、インドにボールを送っています。ヨーロッパでは、元の日本代表監督のオシム氏の母国であるボスニアヘルツェゴビナ、内戦で国が疲弊している子どもたちにボールを送っています。今後も主にアジア・アフリカの国と輪を広げてボール外交を続けていきたいです。

また今年は、父親がベナン出身で母親が日本人の選手が入団したり、ナイジェリア出身の選手を採用したりしているので、選手のバックグラウンドを活用して様々な国々とつながっていきたいです。

SDGsへの取り組み

最近は「SDGs」の認知度も高まっている中で、我々としては2019年から本格的に「SDGsへの取り組み」を再発したいと考えていました。35年間を振り返ると「SDGs」の17の目標には触れてきたが、継続性してたことはなかったです。

今年は継続のスタートの一年にしていきたいです。
昨年度はホームゲームで1つずつの目標を取り上げて、関連する団体をお招きして啓発活動を行う予定でしたが、コロナ禍でできませんでした。

今年は違う形で啓発活動は進めていく予定です。

Y.S.C.C.のクラブ会員向けの相談サイトでの吉野理事長

Y.S.C.C.のファンへ一言

小さなクラブですが、それなりの歴史を積み重ねてきました。
Jリーグに入ったりFリーグに入ったりと賑やかな活動の中で、骨っぽくやってきて、トップリーグに参加することができたのは皆様の応援のおかげだと思っています。

皆様の期待に応えていかないといけない責任がある一方で、まだまだ組織が脆弱なこともあって、なかなか皆様を喜ばせていけないところがありますが、組織をリニューアルして法人化したので、これからJ2を目指していきたいです。

また、今まで取り組んできた生涯スポーツ、スポーツにおける地域貢献をスポーツの力を使って、国際貢献も含めてやってきたいので、これまで以上に皆様の声援をお願いしたいです。

あなたにとっての横浜とは

ぱっと思い浮かぶのは、骨っぽい町ということですね。

東京に負けない・・という気持ちがどこかにあります。
横浜は、恰好いいかもしれないけれど田舎だねと言われますが、それでいいのです。

横浜を愛する人たちは「骨っぽく」生きていますから。。。

私にとって横浜とは、「骨っぽい」です

 

 

※3月14日がホームゲーム(ニッパツ三ッ沢球戯場)で開幕戦になります。
J3に参加しているのは全部で15チームです。14試合がホームゲームでアウエイが14試合全部で28試合になります。
現在、2021シーズンのサポータークラブ会員を募集しています。
https://yscc1986.net/info/fanzone/2021supporterclub/

<取材を終えて>

横浜Y.S.C.C.が本牧に生まれてから35年。本牧出身の吉野理事長は、このクラブにとともに歩んでこられました。「自分はなんちゃって理事長ですよ」とお話されますが、JリーグでJ2を目指すところまでこられた手腕は、「なんちゃって・・」ではない証だと思います。Jリーグのクラブが、我が家の近所の公園でも練習されていると伺って、「練習用のグランドが欲しい!!」と仰っていた吉野理事長の想いが切実だと感じました。地元にJリーグのチームがあることを知らない方が多いのも残念です。3月14日の開幕戦には三ッ沢球技場に応援に行きます。今シーズンの活躍が楽しみです。

(インタビュー&文:渡邊桃伯子)

 

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top