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楽しい文字の世界(第26回) 書道チャレンジ作品展

by staff on 2021/3/10, 水曜日

第26回 書道チャレンジ作品展

1月21日から4日間、クイーンズスクエア内みなとみらいギャラリーにて「書道チャレンジ作品展」を開催しました。

この作品展は以下の三部構成にしました。
① 書道チャレンジに参加いただいた方々の作品
② 障がいを持ちながら社会参加を目指す人たちの作品
③ 紅花書道塾学生の作品

「書道チャレンジ」は、遡ること2020年4月、息子紅翔が主宰する国際書道教育協会と私が主宰する紅花書道塾が、車椅子の会サイレントフットと共に立ち上げました。きっかけは、紅花書道塾小学6年の生徒が、念願叶って日本代表になり、中国で席上揮毫をする機会をいただきましたが、コロナの影響で中止に。その他にも色々な作品展やコンクールがどんどん中止になり、何とかして皆さんの書の発表の場を設けたいとの思いからでした。

具体的には、コロナの収束を願い、「書」を書いて想いと共にSNSに掲載して、バトンを繋げていただきました。「筆を使っての書」に限定すると、書道道具を持っていない方が参加しにくいのでは。ボールペンも可にした方がよいのではという意見もでましたが、あえて「筆」にこだわってみることにしました。

そんな心配をよそに、「コロナの収束を願い、書に未来への希望を託す。」と題し、仲間からスタートした「書道チャレンジ」の想いは多くの方に届き、海外にも広がり、5月末までに約2000人の方に繋がりました。
普段書に携わる方もそうでない方も、自粛期間中に家の中で家族一緒に、または一人でじっくり、筆を持って書を楽しんでいただけたことを、何より嬉しく思いました。

皆さんの作品は動画にまとめ会場のモニターで流し、一部の作品と、象の鼻テラスで主催者の私たちが繋げて下さった皆様へ感謝を込めて揮毫した4メートル四方の作品などを展示しました。

書道界の会派の垣根を超えた交流ができたこと、普段筆を持たない方が書に触れ、書の楽しみを味わっていただけたことも今回の大きな成果と思いました。

② の作品はわたしが毎月書の指導に伺っている障がい福祉サービス事業所「鎌倉道工房」のメンバーの作品。皆さんへのコロナの影響は本当に大きなものがありました。心の中の想いを作品で表現し、多くの方に見ていただき、彼らに感想を届けることに意義がありました。

③ の作品はコンクールに出品するために練習を積んできたのに、あと1週間で締め切りというところで中止が決定。みんなの作品は必ずどこかで展示するから、最後まで頑張り仕上げようと約束しました。その約束を果たせた作品展でもあり、「書道チャレンジ作品展」は「紅花書道塾学生展併催」としました。会場ではご父兄の涙姿、喜ぶ子供たちの姿を見て、改めて発表の場の大切さを実感しました。

安心して文化芸術に触れ、心豊かになれる場所が今後も生まれ続け、次世代を担う子供たちの発表の場、障がいをお持ちの方の社会参加の場も引き続き設けて行きたいと思います。

筆者紹介

 
書家名 粟津 紅花 KOUKA AWAZU
本 名 粟津 絵里 ERI AWAZU
略 歴 愛知県生まれ。 横浜市在住。
3歳から筆を持ち、書を学ぶ。
銀行勤務を経て紅花書道塾を主宰して26年。
現在10か所の教室で門下生を指導。
また古典書道の作品制作に加え、店舗ロゴ、商品ロゴ、ポスター等のデザイン書道を手掛ける。
書道パフォーマンス、障がいをお持ちの方への書のボランティア指導、セミナー講師などにも力を入れるなど、国内外で幅広く活動中。
読売書法会会員。
謙慎書道会会員。
横浜書人会審査員。
日本デザイン書道作家協会正会員。
カルチャーセンター講師。
著 作 法華経書写書き込み練習帳―釈尊の究極の教え
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