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2021年9月 三ツ池だより 「私はまた歩き始めている」

by staff on 2021/9/10, 金曜日
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オリンピックが終わった。選手はいろんなものが食べられたそうだ。それも選手団に無料だったという。有名シェフが取り組んだという。60年前のことを参考とし、各国の事情も取り入れてのメニューだった。選手が喜んだというからこれに勝るものはない。食事は生活の、スポーツの基本だものね。期間中は一言も触れられなかった。閉会式の日に出てきていた感想だ。選手が喜んでいた。気持ちよく大会に参加できたとも。地味だが、評価される大会だったのはよかった。嬉しいことだ。

 「今をどうとらえていく」 けんじ
高度成長から
低成長へ
  それはどういうことか
  他国に負けていいということか
そうではない
負けるのではない
  日本らしさを
  探し続けるのだ
いちばんになろうということでなく
だれでもが自分らしさを探すことだ
  見栄をはらず
  自分らしさを表すことだ

時間があるからと、何でもできるわけではない。時間に追われている時は、次から次へやることが出てくる。あれもやりたい、これもやりたい。でも時間がない、能力がない。そういっていて、新たな挑戦は本気を試していく。

 「今何を求めている」 けんじ
そうだ
今何を求めている
そうだ
今は今だ
  ここにいて
  今を見つめている
  ここにいて
  今を考えている
本を読み終えた
すべては導かれている
本を読み終えた
今が軽く感じられる

今が幸せと言ってくれる。なぜ、どうして。息子たちがしっかり生活しているから。あのならず者の私が毎日夕方家にいるから?絵が描きあがり、孫の洋服がつくれるからなのか。結婚してもうすぐ50年になる。そこそこの生活をしている。家内は透析で苦労しているが、ここまでこれたんだね。ありがたいことであり、感謝だね。

 「鉄と鋼」 けんじ
鉄が鉱山にある時は
カーボンが多い
カーボンが1、7%より
少ないと鋼になる
  人が人であることは
  理性の所有と関係あり
  理性が少ないと人のまま
  理性がはぐくまれて人間となる
人は一人では生きられない
人が人と関わり合って
磨かれていく
相互理解があって人間関係が築かれる

オリンピックの時、入賞を逃がした選手がいた。優勝できる実力があったのだろう。落ち込むその選手に表彰台に上がる予定の外国の選手たちが担ぎ上げた。感動したシーンが映し出された。予期せぬことが起こっていた。何がどういった瞬間に感動感激がおこるのだろうか。本当にいい大会であった。

 「世界は思考で変えられる」 けんじ
東田直樹君の作品の題だ
「虫は空高く飛んで行った
すごいな、あんなに飛べるなんて」
  「人と目を合わせるのが苦手でも
  落ち込む必要はない
  目は心の窓、開いていればきっと光が差し込む」
「友達がいるからこそ
素晴らしい人生があるのと同様に
友達がいないからこそ、味わえる人生もきっとある」
  「いつか必ず勝ってやると心に誓うと
  素直に負けを認めることが出来る
  負けを認めることでしか見えない未来がある
この世界に共存しているすべての命に感謝しながら
生きてる僕の命こそ
何よりの軌跡だと信じたいものです」

東田さんの「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」を書評に取り上げたのは2014年10月10日のことでした。「自分が障害を持っていることを、ぼくは小さいころはわかりませんでした。どうして、自分が障害者だと気づいたのでしょう。それは、僕たちは普通と違うところがあってそれが困る、とみんなが言ったからです。しかし、普通の人になることは、僕にはとても難しいことでした。」
「僕は会話はできませんが、幸いにも、はぐくみ塾の鈴木さんとお母さんとの訓練で、筆談というコミュニケーション方法を手に入れました。」そして東田さんは言っています。「自閉症を個性と思ってもらえたら、僕たちは、今よりずっと気持ちが楽になるでしょう。みんなに迷惑をかけることもあるけれど、僕らも未来に向かって楽しく生きたいのです。」

 「カフェオレ」  けんじ
暑い所で
コーヒー缶が冷えて出てきた
今日は日曜の作業日
  休んでいたら
  ポンと出てきた1本のコーヒー缶
  ほっとできるうれしさ
8月も終わりだが
まだまだ暑い
この日に作業にきている
  冷えたコーヒーが
  場にうるおいを与える
  うれしい出来事
今日は一日暑いところでの仕事
皆で大変な仕事をしている
暑い陽射しがギラギラしている

これでいいということではないが、さまざまなことが起き行われている。自分の天職がその程度とおもうとそれまで、こんなことが出来てると思うと感謝だ。

 「題は何」 けんじ
何は人と可とが
合わさって可能性が出てくる
何とは何かをする可能性
  題は是と頁
  合わさって題という方向性
  題とはこれから書く方向
詩を書くことが励み
詩は言と土と寸
体の中から言葉を飛ばす
  題が可能性を引き出してくれる
  是と思うことが浮かび上がって
  言葉を書き出していく

みんみんが鳴いている。と思ったら、小さい声でつくつくぼうしの声が聞こえる。そして皆が私を追い越していく。赤い帽子の人が通り過ぎていく。白い帽子の人が私を追い越していく。そして私はノートに文字を書く。少し歩を速めてもまた追い越していく人がいる。ここは三ツ池公園。うし蛙の声が聞こえてくる。カラスが鳴いている。そして私はまた歩き始めている。

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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