ゆるマナー講座(第76回) 8つの才能と自己分析
マナーアドバイザー/フレアLLP 岡田 承子
「自分は何者か?」皆さんは考えたことがあるでしょうか。
最近自分自身を見つめ直すという機会に恵まれました。いくつになっても自分のことはわからないもの。ゆる~く自己分析しながら、改めて「私ってこういう人なんだ」と認識しました。そんな時間を持つのもたまには良いなと思い、1つの方法をご紹介したいと思います。
8つの才能を知る
世の中には様々な説があり、エビデンスがあるとかないとかと取り上げられることもありますが、自己分析の方法として考えたら面白かったことの1つ、マルチプルインテリジェンス(多重知能)という考え方です。(ハーバード大学教育学教授だったハワード・ガードナーが提唱した理論)
人の才能を8つの分野に分けて考えます。それぞれ、言語、論理・数学、空間、自然、運動、音楽・リズム、人間関係、そして内省という分野です。一人の人間には8つそれぞれの才能がありますが、どの才能の分野が多くを占めるかは人によって違います。物の見方、考え方、行動など、違うからこそ、みんなが違う役割を担え世の中は面白くなるのです。
ちなみに、それぞれの才能の分野を多く持つ人の特徴は簡単に次のようになります。
言語:言葉を使うことが得意。話をすること、作文なども得意。
論理・数学:計算などが得意。物事を論理的に考えることも得意。
空間:想像力がある。絵をかいたり何かを造ったりするのが得意。
自然:動植物が好き。自然が好き。
運動:体を動かすこと、ダンス、スポーツ、演劇などが好き。
音楽・リズム:音楽を聞いたり作るのが好き。楽器を弾くのも好き。
人間関係:誰かと一緒に行動したり、誰かのお世話をしたりするのが好き。
内省:自分のことを振り返ったり、物思いにふけったり、自分一人の時間が好き。
生まれ持っているものもあるでしょうし、置かれた環境によっても、どの分野が突出してくるかは変わってくるようです。
子どもたちの才能
例えば、子どもたちを見ていると、生まれてから数年しかたたないのに、一人ひとり興味の対象が違っています。音楽やダンスがすごく好きな子もいれば、ブロック遊びに熱中する子もいるし、大人も覚えられないような車や電車の名前を覚える子もいます。小さなうちはどんなことでも「すごいねぇ」「上手だねぇ」「うちの子、天才!」などと褒めているのに、子どもたちが幼稚園、小学校と進んでいくと大人の考え方がだんだん変わっていくような気がします。いくらブロックで素敵な作品を造れたとしても、国語や算数のお勉強ができなくちゃダメというように。「お勉強ができない子」という烙印を押されたら、その子の毎日はどんな風になるでしょうか。
本来は、どの子にもそれぞれの得意なことがあるはずです。運動が得意、絵を描くのが得意、虫を見つけては昆虫図鑑とにらめっこするのが好き、子どもたちの得意や好きはそれぞれ違います。それが一人ひとりの飛び出た才能です。その才能を見つけて、認めてあげられたら、子どもたちはきっと嬉しくなるでしょう。「これやってていいんだ」「楽しい」「もっと上手になろう」と思うようになるかもしれません。
子どもたち自身が自己分析をすることは難しいでしょう。子どもたちに関わりのある方には、子どもたちがどの才能を多く持っているのかを見つけてあげることを、ぜひやってみていただきたいなと思います。
私にも才能が!
では、大人の私はどうだろう? きっと私にもどれか当てはまる才能があるはずです。そして見つけました。私の才能は「人間関係」です。
学生の頃、初めて就く職業を考えた時、自分では認識することなく本能の赴くままだったのでしょうが、迷わず接客業を選んだのも、まさに人と関わる仕事だったからです。考えてみると、その後も誰かをサポートしたり、誰かと共に働くような仕事ばかりを選んできているようです。今でも人と関わることは大好きです。
反対に、絶対に向いていないと思ったのはデスクワーク。特に数字を扱うような仕事はできないと思っていました。「論理・数学」の才能の分野が占める割合は極めて低かったのですね。それはいまだに変わっていませんが。
できないことは横に置いておいて、他の人と比べるのでなく自分の中での比較であっても、私にもちょっと飛び出た「才能」があるんだと思えるとなんだか嬉しくなります。そして、「だから今の私がいて、多分このままでもいいんだ」と、ほんの少しですが自信のようなものを感じます。
才能があるという自信
誰もが持っている8つの才能。
人によっては、あの才能も、この才能も、あらこんな才能まで、と才能に溢れている方もいらっしゃるでしょう。一人の人が持つ突出した才能は1つとは限らないのですから。
隠れていた才能が見つかることもあります。環境によっても得意な才能の分野は変わると前述しましたが、昨年まで興味がなかったのに何かのきっかけで達人になっている、なんてことも起こり得ます。隠れていた才能の芽が出てその分野が大きく飛び出てくるのです。
皆さんご自身、現在どの才能が際立っていそうか、ちょっと分析してみませんか。
それは、実は「良いところ探し」でもあるのです。「私ってこんな才能の持ち主なんだ!」と改めて自分自身を見つめて、そんな良いところのあることをちょっぴり誇らしく思い、ご自身を丸ごと認めましょう。
「才能がある」って、自分に自信を持てるおまじないみたいですね。
(ほんの木)
https://www.honnoki.jp/c/books/jenaplan_tetsugakucard/gd684
筆者プロフィール
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岡田 承子(おかだ しょうこ) 携わる。現在は、自治体、企業での接遇研修や、NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師として大学で指導をしている。 |
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柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) 座を行っている。NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師。 |
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