ハチゴロウの鳥撮り日記 第27回「山中湖大洞の夏鳥 前半 水辺に集まる小鳥たち」
第27回 山中湖大洞の夏鳥 前半 水辺に集まる小鳥たち
「野鳥好き」が好んで読む雑誌「BIRDER」(文一総合出版)の春の特集に身近な小鳥「新御三家」というのがありました。
新御三家に選ばれていたのは、シジュウカラ、メジロ、コゲラでした。そこで「新」がつかない「御三家」の小鳥は何だろう? と思って調べると・・・組み合わせは色々で、まぁ 出てくること出てくること。人それぞれに、「御三家」にしたい小鳥がいるのだろうと思いました。
2022年5月24日、山中湖大洞の泉へ夏鳥を撮影に行ってきました。「大洞の泉」と書いて「おおぼらのいずみ」と読みます。大洞へは、2004年から2017年まで毎年5月には撮影しに行っていたのですが、2018年以降は行かなくなりました(山中湖へ星空撮影のついでに行くことはありましたが・・・)。5月に行くのは、5年ぶりです。大洞の泉は、別荘地の中にあり、ちょっと見つけにくいのですが・・・バードウォッチャーの間では有名な撮影スポットです。
今回はOMシステムのミラーレス一眼OM-1に300mmf4.0のレンズを装着し、撮影することにしました。
目的はクロツグミを撮影することなので、自宅を出発したのは、11時でした(クロツグミは暗くならないと出てこないと思っています。この日の日没は18時45分頃です)。
大洞の泉に着いたのは、14時30分です。
水場にはキビタキが水浴びに来てくれました。
キビタキはスズメ目ビタキ科で、全長13cm~14cmくらい、オスは頭から背中あたりが黒く、腹と腰あたりは山吹色(黄色)で翼に白い斑が見られます。漢字で書くと「黄鶲」と書きます。ビタキという漢字は難しいですね。
学名はFicedula narcissinaと言い、narcissinaは黄色い水仙のことです。 ナルキッソスという名の美少年が泉に移る自分に見とれている姿を見た神が、少年を水仙に変えたというギリシャ神話があります。
ナルシストという言葉も語源は水仙になった少年です。キビタキの学名と同じ由来です。
メスはオスとは異なり、緑がかった褐色の地味な小鳥です。鳴き声は「ピッコロロ」と鳴きます。
センダイムシクイも来ました。
センダイムシクイもスズメ目ムシクイ科です。大きさは12.5cmほどの小鳥です。
漢字で書くと「仙台虫喰」と書きます。日本では九州以北に繁殖の為に飛来する夏鳥です。名前に「仙台」が付いていても仙台にすんでいる訳ではありません。
名の由来は歌舞伎でしょうか?人形浄瑠璃でしょうか? 仙台藩のお家騒動を演じた『伽蘿先代萩』(めいぼく せんだいはぎ)での「鶴千代君~」(ツル・チヨ・ギミー)という台詞が鳴き声に似ていることから「仙台虫喰」と呼ばれるようになったとか? 面白いでしょう?!
このような、鳥の鳴き声をまねる遊びを「聞きなし」といいます。 「聞きなし」遊びは「ハチゴロウ鳥撮り日記 第12回 里山の小鳥たち」で詳しくご紹介しておりますので、ご興味のある方はご覧になってください。
(鳥撮り日記第12回はこちら:https://yokohama-now.jp/home/?p=19414)
ヤマガラです。ヤマガラはスズメ目シジュウカラ科ヤマガラ属です。体長は13~15cmです。
頭が黒く、額や頬などがベージュ色をしています。胸から背にかけてはベージュから茶へのグラデーション。
羽はグレーとシックでお洒落な鳥です。
ヤマガラは頭の良い鳥で、昔は捕獲し芸を仕込んだと言われています。特に「おみくじ」を引かせる芸が人気だったとか? 1990年頃までは芸を披露する鳥として町なかでも見られましたが、今は鳥獣保護法により捕獲することはできません。
今回の鳥撮り日記は、山中湖大洞のスズメ目の野鳥3種をご紹介させていただきました。
大洞の小鳥「スズメ目の御三家」として「キビタキ」「センダイムシクイ」「ヤマガラ」はどうでしょうか?
次回は、「山中湖大洞の夏鳥 水辺に集まる小鳥たち」の後半です。
撮影目的の「クロツグミ」には遭えたのでしょうか? 後半をお楽しみに!
筆者紹介
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ヨコハマNOW 動画
新横浜公園ランニングパークの紹介動画 | ||
ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。 |
横浜中華街 市場通りの夕景 | ||
横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。 |
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