Skip to content

ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第117回)

by staff on 2022/12/10, 土曜日

大浦総合研究所 代表/大浦勇三

ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第117回)

遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん
遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ

- 梁塵秘抄 -

“未来予測” の重要性。今のご時世は余りにも変動が凄まじいからこそ必要かも。世界人口・気候変動は読めても技術革新は激烈。医療・食料や地政学的緊張・宗教的価値観などはますます不確実性が深まる方向。それでも日常を緻密に観察すれば緻密な発見があるもの。全ての時が決定的瞬間。我々は少しずつでも賢くなるしかなさそう。賢くなるには “多くの人に会う・様々な本を読む・色んな世界に足を運ぶ”。大きな課題の解決には、小さな組織や個人レベルから突破していくのが得策かも。“自己変革力のレベルアップ” と “経験知ネットワークの構築” を地道に。必要な知見を深める姿勢を持ち続け、様々な活動に関わった経験を持つ人達のネットワークを創りあげ交流を深める。先人が積みあげてきた思想・哲学こそ財産、これを基にした方向感覚と抽象化、更に実行に向けた意志の力。チェーホフの繊細とドストエフスキーの強力。面白さで人とつながる。貸しても与えない。“必敗法70条・必勝法70条” と巨人軍V9コーチの牧野茂。

“遊びをせんとや生れけん” 「遊」

世の中には、いろんなオプションが存在する 最初から一つにこだわらない
風が吹いたら風車を回せばいいし 足が疲れたら、乗り物を利用すればいい
変化のスピードが猛烈な時代 多くの選択肢は、生き続ける上で大きな武器
この能力は先天的というよりは後天的 選択肢を排除する社会に未来はない

オプションとは選択権。証券市場では、実際の売買だけでなく選択権付き取引もある時代。売買する権利だけを取得。最初から一つに拘らない、足が疲れたら乗物を利用するだけ。一本道は厳然、一本道に固執しない。唯一つの答えを追求するのは危険。初めのチャンスは見送るもの。多くの選択肢を持つことは21世紀を生きる上での武器。先天的というより後天的なもの、ここに鍛錬を集中。偶然に対するマネジメント。“自分の能力を疑いすぎる。自分を疑っていては最善を尽くせない” と歌手マイケル・ジャクソン。

“仕事をせんとや生れけん” 「献」

二〇世紀は手足に重点を置いた 二一世紀は脳に重点を置く研究技術開発
研究開発費率と研究開発効率は、通常反比例する 二つの積は一定になる
競争 皆と同じ方向に進んで、タイムを競うゲームに限定する必要はない
競争の方向は無限 競争ルールの創造と選択 何であれ継続が一番難しい

研究開発には学問進歩の研究もあれば、企業・軍事・行政などの目的達成のための研究も。研究は基礎研究・探索研究・応用研究の3段階。面白さに食らいつき、諦めずに続けることが決め手。競争は避けられないけれど、皆と同じ方向に進んでタイムを競うゲームに拘泥する時代でもなさそう。競争の方向は無限大で、競争ルールにも創造と選択の余地。大切なことは人生の果実の総量。“ボートを漕ぐように人は後ろ向きに未来へ入る。映るのは過去の風景。明日の景色は誰も知らない” と詩人のポール・ヴァレリー。

“学びをせんとや生れけん” 「学」

失敗を許す組織は 失敗が、オープンな形で効果的に蓄積される
必要なのは率直さ 失敗から学ぶ腕のいい寿司職人は素直で謙虚
大半のことは大目に見る その方が、不思議と失敗が少ないもの
正しい練習は裏切らない 記録に残らないプレーが勝負の分岐点

成功者は常に失敗から学ぶ。実験においては失敗・成功はなく、失敗も知識の獲得という意味では成功。失敗経験から学びを得る方法を手にして成功に繋げる。良悪を包含する容量を拡大。失敗を許す組織は、失敗がオープンな形で効果的に蓄積されることに強み。記録に残らないプレーこそ勝負の分岐点。誰もが知らない・気が付かない歩みが土壇場で失敗をひっくり返す必殺技。“野球:もともと失敗の方が多い競技。感情を一定に保ち、常にポジティブでないとダメ” とヤンキース伝説の遊撃手デレク・ジーター。

「遊びは仕事、仕事は遊び」
「仕事は学び、学びは仕事」
「学びは遊び、遊びは学び」

今回とりあげた「遊・献・学」それぞれの4行文は、拙書「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」(全10巻)及び「続・ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」(全10巻)から抽出したものです。次回以降も「遊・献・学」から各々4行文を一つずつ抽出してご紹介していきたいと思います。

「ビジネス梁塵秘抄」「続・ビジネス梁塵秘抄」購入ご希望の方はこちらからどうぞ!
http://www.syplus.jp/ooura/

(第117回了)

 

大浦勇三(おおうら ゆうぞう) プロフィール

大浦勇三(おおうら ゆうぞう)  

大浦総合研究所 代表 (http://www.ne.jp/asahi/oura/ohura-research-institute/

石川県七尾市出身。
早稲田大学卒業、筑波大学大学院修了。
米国経営コンサルティング会社 アーサー・D・リトル 主席コンサルタントを経て現職。
主担当領域は、経営改革/企業再生、経営戦略/情報通信技術戦略策定、業務改革/組織改革、研究開発/商品開発マネジメント、マーケティングマネジメント、ナレッジマネジメント、イノベーションマネジメント、サプライチェーンマネジメント、人材マネジメント、コーチング/メンタリング、プロジェクト/プログラムマネジメント、ベンチャービジネス支援等のコンサルティング。

筑波大学大学院講師、城西国際大学客員教授、名城大学講師、産業能率大学講師、中小企業大学校講師などを歴任。

主な著作物:

  • 「続・ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「イノベーション・ノート」(PHP研究所)
  • 「ITプロジェクトマネジャーのためのコーチング入門」(ソフトリサーチセンター)
  • 「図解 日本版LLP/LLCまるわかり」(PHP研究所)
  • 「IT技術者キャリアアップのためのメンタリング技法」(ソフトリサーチセンター)
  • 「よいコンサルタントの見分け方、かかり方」(清話会)
  • 「日本のモノづくり - 52の論点」<共著>(日本メンテナンス協会)
  • 「現場主導型の組織運営とスピード戦略」(日本監督士協会)
  • 「eコミュニティがビジネスを変える」<訳>(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメントが見る見るわかる」(サンマーク出版)
  • 「図解 ナレッジ・カンパニー」(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメント革命」(東洋経済新報社 )
  • 「図解 グローバル・スタンダード革命」(東洋経済新報社)
  • 「業務改革成功への情報技術活用」(東洋経済新報社)
  • 「情報化戦略と投資評価・システム運用管理の実際」<編著>(企業研究会)
  • 「会社改革実務辞典」<共著>(産業調査会)
  • 「プロジェクトマネジャー(PM)の育成・スキルアップのためのメンタリングの進め方と実践法」 (ソフトリサーチセンター:CD-ROM版)   など

 

 

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top