ゆるマナー講座(第82回) 紅葉狩りとSDGs
マナーアドバイザー/フレアLLP 岡田 承子
まだまだ紅葉のきれいな季節。
毎日通る所にある大きな大きな一本のイチョウの木。青々とした緑から徐々に色づいて黄色一色になると、何も飾りはないのに、まるでクリスマスツリーのように輝いて見えるから不思議です。
誰かが掃除している
不思議なことは、そのイチョウの木の下でも。
朝夕通りかかるのですが、実が落ちる頃は木の下の道は毎日きれいに掃かれています。でも色づいたイチョウの葉が落ちる頃は、落ち葉は一定期間掃かれずそのままになっています。黄色い葉が辺り一面に敷かれていて、その上を歩くとふわふわの絨毯を踏みしめているような感覚になります。落ち葉は積もる一方ではなく、いい具合に減って積もってを繰り返します。葉っぱが散ってなくなってしまうまでのしばらくの間、ふわふわの絨毯を体験できます。
掃除している人を目にすることはないのですが、きっとご近所の方がなさっているのでしょう。素敵な心遣いだなと毎年思っています。
山のゴミ問題
この季節だからこそと、近場ですが少し足を延ばして紅葉狩り。
開けた空、きれいな空気、そして色づく多くの木々。山の上にあるお寺で健康祈願。久しぶりの気分転換です。
いよいよ寒くなる前に、赤や黄色に鮮やかに色づいた木々はほんのひと時私たちの心に明かりを灯してくれるような気もします。
ここでも驚くことがありました。
山の手入れがものすごくきれいになされていることです。
そして、外国の方も含め子どもたちから高齢の方々まで、だいぶ人の出も増えてきていますが、どこにもゴミが落ちていなかったことです。外で何かを食べたり飲んだりもしますし、人が増えればどこかしらに落ちていそうなものなのに。
実は、この山では森林インストラクターと一緒に、山登りをしながら自然観察をし、ゴミ拾いをしながら下山するという活動が毎月行われているとのことです。その皆さんの努力が明らかに実を結んでいるようです。
いくつかゴミがあれば、そこに捨てることには抵抗がないけれど、きれいなところには捨てづらくなるという人間の心理。それが結果的には山を汚さないことに繋がっているのですね。
「自然を守るために」ゴミを捨てない、持ち帰る。
気持ちの良さを少しも欠くことなく紅葉狩りを終えられました。
ワールドカップのゴミ問題
一方、ワールドカップサッカーの日本戦観戦後に、応援した日本人サポーターが競技場でゴミ拾いをして大会関係者から表彰されたというニュースを聞きました。また日本代表の試合後のロッカールームがきれいに片づけられ、折り紙とお礼のメッセージが残されていたというニュースも聞きました。日本人がいくらきれい好きだとは言え、なかなかできることではありません。「立つ鳥跡を濁さず」を体現した素晴らしい行いです。
でも皆がそれぞれ持ってきたものを残さず持って帰れば、試合後にゴミ拾いなどしなくてよいのではないでしょうか。
これからは、試合後のゴミ拾いを広めていくのではなく、一人ひとりがゴミを残していかないということが広まるといいなと思います。
一人ひとりが取り組めるSDGsはきっとこんな些細なことからですね。
(高尾山のルールより)
筆者プロフィール
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岡田 承子(おかだ しょうこ) 携わる。現在は、自治体、企業での接遇研修や、NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師として大学で指導をしている。 |
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柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) 座を行っている。NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師。 |
本の紹介です |
「ゆるマナー 始めましょ」 |
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