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私にとっての横浜は「初めての挑戦の場」です。80年代アメリカの雰囲気を感じるカフェ SUN BRONCO(サンブロンコ)店長 矢島祐二さん

by staff on 2023/3/10, 金曜日

よこはまばし商店街から路地を入ったところに美味しいコーヒーを出すお店を見つけました。アメリカンな雰囲気の『SUN BRONCO(サンブロンコ)』。店長は川崎生まれの川崎育ち。店長にとっての横浜は「初めての挑戦の場」だそです。「何かに『挑戦』することは結果がどうであれ、確実に私の人生経験の1つになっていきます。『はめを外しても、人の道は外すな!』 母の言葉を胸に、しっかりと歩いて行きたいと思います。」と矢島さんは言います。今月は店長の矢島祐二さんにご登場願いました。

SUN BRONCO(サンブロンコ)店長 矢島祐二さん
 
SUN BRONCO 店長
矢島祐二さんさん
 
お名前 矢島 祐二(やじま ゆうじ)
お生まれ 1988年9月(川崎市麻生区)
お住まい 川崎市宮前区
ご家族 一人暮らし(母と兄がいます)
お仕事 SUN BRONCO(サンブロンコ)マスター
HP https://sunbronco-official.com/
趣味 オンラインゲーム

 

負けず嫌いな子でした

ご飯は米飯が大好きで、おかずを残してでも白飯をたらふく食べる子でした。年子の兄がいます。遊び相手は兄と兄の友人、年上の子供たちで・・・例えば、自転車で遊びに行く時は、自分だけ補助輪付なのが悔しくて 悔しくて、毎日頑張って練習して、補助輪を外したことを思い出しました。自転車レースでは、年上の子と良い勝負をしました。負けず嫌いな性格は幼い時に身に就いたと思います。

年上の子達と一緒に遊んでいたので、同年代の子に比べると身体能力は高かったと思います。とにかく、走るのは速かったです。

勉強嫌い・・・

小学校では、勉強よりも運動が好きで、当時は放課後に校庭が解放されていたので、下校時間まで校庭で走り回っていました。家に帰るのは夕食の時間、遊び疲れて宿題もそこそこに寝てしまい・・・予習復習を疎かにしていたせいで、成績は上がらず、授業を受けるのが苦痛でした(苦笑)。

高学年になって入ったのはスポーツ部。球技や器械体操などスポーツならなんでもありというか、ゲーム感覚で楽しめるスポーツ部でした。学校は頭でなく体を動かす所だと思っていましたね(苦笑)。

陸上の顧問からスカウト?!

中学校ではバスケット部に入りました。 TVのアニメ「スラムダンク」の影響でバスケット部は人気がありました。 ドリブルやカウンター速攻の練習をたまたま見ていたのが陸上の顧問で「君は陸上が向いているよ」とスカウトされました。

陸上では短距、100M走の選手になりました。中2の時に県大会まで行きました。中学生の短距離走とは言え0.01秒を競う種目です。強豪校には、短距離、中長距離にはそれぞれ得意なコーチがいて、専門的なことを学ぶようですが、残念ながらそういった指導を受ける事が出来ず、スタートのテクニックの壁を超えることができませんでした。スタートで出遅れてしまう癖が取れず、結果は予選で上位に入れるくらいでした。

高校の受験の失敗

勉強が苦手でしたから高校入試の時期になると「偏差値」で選択できる進路は限られてしまいました。希望校が合併したばかりで「偏差値」が公表されず、担任から勧められた高校は「工業」高校でした。「高校は卒業していた方が良い」という言葉に、「工業」を学びたいとか学びたくないとか深く考えもせず入学してしまい、入学してからカリキュラムに悩む毎日となりました。

工業高校で3年学び、学校推薦で就職するのが「流れ」・・・流れにそのまま乗ることもできました。そうなると、好きでもない「工業関係」の仕事に一生縛られることになります。「流されるのは嫌だ! 今、辞めなければ後戻りはできない」と思いました。そして、高校を中退することに決めました。

アルバイトから寿司職人へ

一方、高校生になると同時に、地元の回転寿司屋でアルバイトをしていました。チェーン店では無く、回転寿司屋としては中規模店で、魚は市場で仕入れ、それを捌いて仕込みを行います。珍しい魚が入荷することもありました。実際に魚と接し、板長や職人たちの話を聞きながら裏方をしていると、いろいろなことが学べます。学業よりも、こちらの方が面白くなっていました。

高校を中退するか迷った時、自分は「職人」が向いているような気がしました。アルバイト先の板長に相談し職人見習いとして雇い入れてもらいました。

見習いの雑用からまかない料理を任されるようになりました。まかないは余ったものなど、そこに在るものを使ってアドリブで創作することが多く、腕試しにはもってこいでした。

そして、念願の寿司職人として店に出してもらえるようになると、日々、「接客」が勉強になりました。お酒はラベルを上にして注ぐとか、肴を出すタイミングの取り方とか、基本の「き」から学びました。それが楽しく感じられました。

ランチとディナータイムの間の休憩時間は近くのゲームセンターでスイッチを入れ替えました。

対戦ゲームで知り合った女性グループの一人とデートをした時のことです。母から「帰りは家まで送ること」「家族と会うのが気まずいのなら、女性が玄関に入るのを少し離れたところから確認してから帰ってくるように」と言われました。

高校を中退したのと同時に「学校」とか「学生」といった「保護」してくれていたものが無くなり、社会の厳しい目に晒されます。自分の行動に伴う「責任」が重くなります。んな自分の支えになったのが、「若いのだから、時には羽目を外しても良いけど、人の道は絶対に外してはいけない」という母の言葉でした。

若くして社会に出たから、いろいろな誘いはありましたが、母の信頼と、もともと生真面目(笑)な性格なので、期待に応えられたと思います。今、私は一人暮らしをしていますが、母の住む場所からはすぐの所です。母の外出に付き添ったり、家事の手伝いをしたり・・・要介護になった母を今度は自分が支える番だと思っています。

SUN BRONCO(サンブロンコ)
神奈川県横浜市南区浦舟町1-1-7
https://sunbronco-official.com/
ACCESS:地下鉄ブルーライン 阪東橋駅 1A口から徒歩5分
横浜橋通商店街の中、海鮮丼TAKARAの角を入りすぐ
阪東橋駅から350m

荒井工務店との出合から

飲食業では、有名店で修業したとか一流の親方の下で修業しないかぎり、新しい店に移ると、そこでは見習い扱いとなります、1から修業のやり直しです。転職を考えた時、飲食業に留まるかどうか悩みましたが、まったく違った業界に入るのも面白いと思い、土木関係の仕事に就きました。ガードレールなどの防護柵の新設、撤去などを行う仕事でした。

その仕事に3年いました。職場は高齢化が進み、若手の作業員が少なく将来性に不安を抱くようになりました。縁とは不思議なもので、お付き合いのあった女性の友人が株式会社荒井工業の社長に嫁いでいたことで、声を掛けていただき、荒井工業の社員になりました。

本当に「縁とは不思議なもの」だと思います。まず、高校を「工業関係は自分には向かない」と思って中退した自分が、溶接の資格やフォークリフト、天井クレーンの免許などを取得するために講義を受けていることが信じられませんでした。いくつもの資格を取得し、「さぁ、これからだ!」と覚悟を決めていた時のことです。「社長が喫茶店を開くらしい」という話が耳に飛び込んできました。「へぇ~~喫茶店?!」といった反応で聞き流していましたが・・・

縁は縁を呼び、荒井社長から「飲食関係にいたのだから手伝って欲しい」と言われて、再び飲食の世界へ、それも「店長」ということで、話がトントンと進んで行きました。

メインメニュー(左)と店長のオススメ(右)

2022年10月1日、SUN BRONCO(サンブロンコ)の開店日

コーヒー好きの社長は、出張先などの喫茶店で飲むコーヒーに物足りなさを感じていました。80年代のアメリカに憧れ、アメリカでも美味しいコーヒーを求めて各地を旅し、行きついたところが「自分の店を持ちたい」という夢・・・夢の実現でした。

「勝負をするなら、馴れていない場所が良い」ということで、川崎市民の我々には「知らない場所」である「横浜橋商店街」からちょっと入った場所に店を構えることになりました。もともと「カフェ・リーフ」と言う名のオーガニック食材のカフェがあった所で、レイアウトはそのまま、インテリアをアメリカンカントリー風に、壁には板を貼り付け、社長がアメリカで購入したルート66のメタルサインや車のナンバープレート、バッファローの角のオブジェなどで飾りつけました。

1歩店内に入るとアメリカンな雰囲気が広がり
コーヒーのいい香りがしてきます

長椅子は斜め向かいにある革専門店「ダンテラードバグ」さんに貼り替えをお願いしました。当店でお出しするパンは、お隣の「ハーバーベーカリー」さんのものです。地元の皆さんのお力を借りて、2022年10月1日に『SUN BRONCO(サンブロンコ)』がOPENしました。

インスタ映えする可愛いメニュー

コーヒー好きのオーナーは、アイスコーヒーがおしゃべりなどしているうちにアイスが解けてしまい、味が薄まってしまうことを気にかけていました。 「味が薄まらないコーヒーを出すには?」と考え、コーヒーで氷を作ることを考えました。これなら解けてもコーヒ―は薄まりません。「この氷に工夫できないか?」と思い、シリコンで型を取り「くまちゃん」の形の氷を作ることになりました。この可愛い「くまちゃん」氷がインスタ映えすると人気となり、他のドリンクにも「くまちゃん」氷が登場しています。

アイスコーヒー(左):可愛いクマの形のアイスはコーヒーでできています
コットンキャンディ(綿あめ)(右):カラフルでインスタ映え間違いなし!!

他にもインスタ映えするメニューをご用意しております。オーナー夫人からも「女の子の目線」で「可愛い」と思うデコレーションがアドバイスされ、花柄のチョコレートや、カラフルな綿菓子などなど、インスタ映えするメューができました。

そして店長の私からのお勧めメニューが「ハラミステーキ」です。ハラミは横隔膜のお肉で、肉質が柔らかく、脂肪も控えめで、肉本来の味が楽しめる部位です。絶品のソースで提供するアメリカンティースト、是非、お試しください。また、オーナーがこだわるハンバーグも美味しいです。

あなたにとっての横浜とは?

横浜橋商店街は「安い」「多い」を求めて多くのお客様が集まる商店街です。商店街からちょっと入った当店もコスパの良さが求められます。そこでランチタイムには1コインで楽しめるメニューをご用意しました。

とにかく今は食べて知っていただく事を目指して頑張っています。来店された方から「美味しいよ」「こんな店があることを知らなかった」と声を掛けていただき、リピーターが増えて来ました。

「やっている?」とフラ~と入って来られたお客様に「ああ、やってるよ」とフレンドリーに話ができる、そんなキッチンにしたいと思います。周知されるまでは本当に大変だけど、その分、やりがいもあります。

さて、私にとっての横浜ですが、横浜は「初めての挑戦の場」です。何かに「挑戦」することは、結果がどうであれ、確実に私の「人生経験の1つ」になっていきます。「はめを外しても、人の道は外すな!」母の言葉を胸に、しっかりと歩いて行きたいと思います。

私にとっての横浜は「初めての挑戦の場」です

 

 

(インタビューと文:高野慈子平安山美春

 

 

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ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
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