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エコライフ研究家、環境カウンセラーの大内さんがそそぐ横浜へのまなざし。
シドモア桜100周年 里帰りを喜ぶ市民の会 会長大内えりかさん

by staff on 2011/8/10, 水曜日

谷戸橋(横浜元町)にシドモア桜と呼ばれる桜の木があることをご存じですか? ワシントン市ポトマック川畔に日本から桜が贈られたのが1912年3月のこと。2012年で100年を数えます。シドモア桜100周年 里帰りを喜ぶ市民の会 会長大内えりかさんの登場です。

大内えりかさん  
お名前 大内 えりか(おおうち えりか)
ご出身 横浜市(根岸)
お住まい 横浜市神奈川区
ご職業 エコライフ研究家
環境カウンセラー(環境省公認)
ご趣味 料理、植物を育てること、花の絵
歴史書を読むこと
ご性格 やりたりと思うと何も考えずにやり出してしまう

シドモア桜との出合い

 野毛の村田屋(老舗のふぐ・いわし料理店)http://www.murataya.co.jp/ の藤澤氏とは本町小学校で同窓生、藤澤氏とシドモア桜を題材にした映画「さくらさくら」 「TAKAMINE」市川徹監督が浅野学園同窓生ということから、私と市川徹監督が繋がることになりました。

 ワシントンの桜まつりは2012年3月に100周年を迎え、通常は1週間程のお祭りが3週間にわたって盛大に行われます。この桜を日本から米国に贈るきっかけを作ったのが、エリザ・シドモアさんです。横浜港から日本郵船の船で苗が送られました。その費用を援助したのが、横浜にも所縁のある高峰譲吉氏でした。(高峰譲吉は映画「さくらさくら」「TAKAMINE」をご覧ください)こうしてポトマック川畔の桜まつりは、世界各国から旅行者が詰めかけるほど有名になりました。

 日米の友好親善に大きな役割を果たした桜の木が里帰りをします。 その桜を県内外に植樹していくと共に、新たに桜を必要とされる所に贈る事業のお手伝いをしようと「シドモア桜100周年里帰りを喜ぶ市民の会」の会長をお引き受けしました。

重なる想いと広がる思い

 私の住んでいる松ヶ丘はすぐそこまでが海でした。「横浜商人」と呼ばれた開港時代の横浜の豪商達は私財で海を埋め立て、横浜を開いて行きました。私の祖先も鶴屋町に名を残す加藤八郎右衛門という人でした。加藤八郎右衛門は醤油醸造と米穀肥料商で財をなし、神奈川銀行の発起人として取締役頭取になりました。また、当時としては珍しく、息子(私の祖父)を海外に留学させました。私の祖母は青い目のアメリカ人なのです。

 高峰譲吉の妻がアメリカ人で明治の日本で苦労したと聞き、祖母の思い出と重なりました。今思えば、エコライフはこの祖母から学んだと思います。

 第二次世界大戦が始まり、ハーフの父は辛かったのでしょう、病にかかり早死にをしてしまいます。私の淋しさを癒してくれたのが、草花でした・・・子供の頃から草花の絵を描くことが大好きでした。絵は飾ったり、コピーして便箋として使っています。

 桜という花を日米友好親善の架け橋にしていく活動に強く共感しました。新しい国際交流の場を創るため、会が設立されました。里帰りをする桜を県内外に植樹したり、新たに桜を必要とされる所に贈る運動を広げて行きます。

 

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大内さん「幼少の頃に祖父の家に出入りしていた画家の手法を見ながら覚えました。自己流です。」
(出入りしていた画家のお名前を聞くと驚いてしまった・・横山大観・下村観山etc)

古い洋館と環境保全活動

 松ヶ丘には、前述の加藤八郎右衛門が息子の青い目のお嫁さんのために建てた洋館が、関東大震災にも壊れず、戦中戦後/昭和の激動の時代の中でも残っておりました。建築家ライトの弟子の作品で、ステンドグラスからの光が美しく、外壁もライト様式の凹凸のついたレンガの洋館でした。その洋館を取り壊し施設を建てる計画を知って、洋館を守ろうと頑張りました。今なら、ステンドグラスや手すり、レンガなど欲しい方を募ることもできたでしょう、いいえ、壊さず保存する運動もできたでしょう。しかし、当時は専業主婦で情報の発信の仕方も分かりませんでした。経済を豊かにする方法がクラッシュ&ビルドである日本ではしかたがないことかもしれません。

 自然環境、住環境を考える時に経済学や他分野の学問も必要だと思うようになりました。放送大学で古今東西の自然観や自然哲学も学びましたが・・・娘の慶応大学受験問題集に「自然環境と人間環境が学べるキャンパス」という文字を見つけた時は「これだ」と思いました。42歳の時です。
一般入試で受験しました。新聞で取材された程「まさか」の合格でした。入学式の後、学部長に特別室に呼ばれ、大勢の教授陣に拍手で迎えられました。卒業後は、現在及び将来の人々が、安心安全で平和な暮らしを長く続けられるように願って、自然環境保護のために活動しています。

青い海と青い空の横浜

 外国からの旅行者に見せる「横浜らしいもの」がいくつあるのでしょうか? たしかに三渓園は有名ですが、そう聞かれると浮かんでこないものです。 見落としてはいませんか? 庭園が宇治平等院と同じ様式の称名寺(しょうみょうじ)とか・・観光資源と価値に気づいていないのが現状です。

 横浜港から日本に着いた外国のお客様に、歓迎のセレモニーもありません。大桟橋の土産物店にさえ「横浜らしいもの」を見つけるのが難しいのです。

 「世界の美港都市横浜をつくる連絡協議会」「ヨコハマ活性化推進会議」では、せっかく横浜に着いたのですから横浜で1泊していただいて「横浜らしさ」を楽しみ、箱根・京都・東京へと出かけてもらえるようにアドバイスしていきたいですね。

 9月23日の「横浜カーフリーデー」の実行委員長も務めさせていただきます。1997年にフランスの小さな港町で始まった「車のない日」という催しが、2000年にヨーロッパでカーフリーデーというプロジェクトになり、2002年から世界中に広まって行きました。日本は10都市(7自治体3市民団体)が参加するようになり、横浜市は2004年から市民が主体で参加しています。

 当日は秋田ブナ材で作った自転車の試乗もできます、日本大通りから横浜公園にかけてマイカーを通行止めにして、人と環境にやさしい暮らしを交通面から考えようと、いろいろな催しが行われます。是非、会場にいらしてください。

 横浜カーフリーデー2011&モビリティウィークの詳細はこちら:http://ycfd.jp/

エコライフ研究家として

 胸のブローチは古布で作った「ふくろう」です。世界の多くの国々で自然を守るシンボルとされているので、いつも身につけています。ふくろうの目は帽子のつばの部分です。紙に穴を開けるパンチャーでくり抜きました。

 古い布は裂いて糸として使うこともできます。古布で草鞋を作る活動を広めたり、ごみのリサイクル運動を始めたりと・・・今は「もんぺ」を古い布で作って欲しいと言われています(笑)。

 もともと日本人はリサイクルの上手な国民でした。江戸時代の庶民の生活を見ればリサイクル&リユースの知恵がそこかしこに見受けられます。「もったいない」からエコの発想が生まれます。限られた資源を無駄に使わず、伝えられたものを次の世代に美しいまま伝えていく、その繰り返し繰り返しがエコライフなのだと思います。スモールでシンプル、スローな生活、しかし、精神面は豊な生活が求められているのではないでしょうか?

 

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大内さんの手作りのブローチ。
フクロウは「森の賢者」と呼ばれることもあり呼ばれることもあり「知恵」の象徴とされ、、また、古代エジプトの象形文字にも使われていることで知られる。自然豊かな森林に住み着くことから「森の万人」、森林環境の象徴とも言われる。

 原発事故で余儀なくされる節電から、自己の生活をもう一度見直して、過剰なエネルギーにノ―と言えるか否か、自分に問う時だと思います。

ふたたび想いはシドモアの桜へ

 谷戸橋の川沿いにシドモア桜と呼ばれる木が1本ぽつんと植えられています。そばにはエリザ・シドモアさんのことが書かれた碑がたっています。フランス坂を上った外人墓地にはシドモアさんのお墓があります。自然専門誌ナショナル・ジオグラフィックの記者で作家だった彼女は、1896年の三陸地方を襲った津波の記事を書いています。「TUNAMI」を世界に伝え、英語にしたのも彼女でした。2011年4月11日朝日新聞「ワシントンから エライザの形見 桜とツナミ 100年の時を超え」で詳しく紹介されています。

 ワシントンポトマック川畔のさくら祭りに横浜からも行こうと、有志が集まって「アラメヤ音頭」の練習に励んでいます。http://www.youtube.com/watch?v=3d5FXmajaTE

 里帰りの桜の苗木は学校の校庭や日本人が外国で被災したクライストチャーチ、3月11日の東日本大震災の被災地へと里帰り先が決まりつつあります。

 お一人でも多くの皆さまのご賛同をお願いし、「シドモア桜100周年 里帰りを喜ぶ市民の会」への入会者を募っております。
個人会費は1,000円、団体協賛金は一口10,000円です。

お問合せ:事務局は
〒231-0063
横浜市中区花咲町1-42-1 野毛Hana・Hana内 里帰りを喜ぶ市民の会 事務局
TEL/FAX 045-325-8123  月~金 11:00~18:00

大内えりかさんの横浜は

 異国の文化をいち早く取り入れ、消化して、自国の文化・芸術に育てた町が横浜だと思います。伝えられたものを汚さず、壊さず、次の世代に伝えて行きたいと思っています。また、そのお手伝いができたら幸せです。
私にとっての横浜は「文化と歴史」です。

 

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(紹介者:岩谷ゆり子 文:高野慈子

 

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