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いにしえの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな

by staff on 2011/8/10, 水曜日

♪いにしえの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな♪


絵・千絵崇石
 

 読み人:伊勢大輔(いせのたいふ)現代語訳は、

「その昔華やかに栄えていた奈良の都で咲いた八重桜が、今日はこの九重の宮中で色美しく咲き誇っています。」

 最近の和歌うたコラム、小野小町や清少納言等のメジャーな歌人ではなくて、その娘たちや、比較的若い世代の、女流歌人を紹介してきましたが、やはりもう一人、伊勢大輔をご紹介!彼女もぴか一の歌を、ぴか一の時と場所で読み上げて脚光を浴びてしまったヤングレディ。

 時は春。場所は宮中。京の都の一条天皇のもとに、奈良から美しい八重桜が献上されました。その受け取り役は、紫式部に任されていましたが、紫式部が「今回のお受け取り役は若い方へ」とそのお役目を、新入りの伊勢の大輔に譲りました。

そしてその場にいた時の権力者、菅原道長が、「それは良いが、黙って受け取るものではない」と、伊勢の大輔に歌を読むことを促したそうです。これってすごくない?

 晴れのお役目を大先輩の紫式部に譲られて、突然の注目と、静まり返るプレッシャーの中、彼女はすずりの墨をすりながら考えて、すり終わったと同時に一気にこの歌を書き、読みあげたと言われています。素晴らしい即興!その場はどっと歓声があがったのは言うまでもありません。天にも昇る様な晴れがましいひと時だったと思います。もっと嬉しい事に、一条天皇の皇后さま。中宮・彰子が自分のところの新参女房の快挙をとても喜ばれて、中宮自らが又その場で、返歌を詠まれたそうです。

♪九重に にほふを見れば 桜がり 重ねて来たる 春かとぞ思ふ♪

 現代語訳=宮中に咲きにおう桜を見れば、再び花見で、今年の春は2度来たようです。

 これも素晴らしい。なんて美しい言葉のキャッチボール。私はこの伊勢大輔のエピソードを思うと、日本人の潜在意識に深く根付いている美意識への変換方法と言えばいいのか、芸術と言うよりももっと生き方に直結している美しさへの昇華パワーが、いつか再び現代の日本人に蘇ってくるのではないかと、ひそかに思ってしまいます。3月11日以降の混とんとした今の時代、怒りや、苦しみが、日本の国を覆っていますが、その怒りや苦しみを、美しく昇華変換して行く事が出来る言霊パワーを日本人は持っていると。そんな気がしてなりません。

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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