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2012年4月 三ツ池だより 「春を楽しむ」

by staff on 2012/4/10, 火曜日
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 樹々が朝陽を受けてざわめいています。つい「おはよう」「ありがとう」と言ってしまいます。悩んで悩んで新しい年度を迎えたとしても、四月は開放の月、あらゆるものを許してスタートする時です。悩んだからこそ開放すると新しい考えが浮かび上がります。シャンパングラスの法則があります。ツリー型にグラスを重ねた時に、一番上のグラスにシャンパンを注ぐと、上から溢れて下のグラスに入っていきます。一方、一つのグラスがあって、新しいシャンパンを注ぎこむには、グラスを満杯でなく空けておかないと入らずに溢れてしまいます。今、自分は、どちらにいるのかによって新しい手のうちかたが変わってくるのです。

「春の小川」
 
春の小川はさらさらゆくよ
岸のすみれやれんげの花に
姿やさしくみめうるわしく
咲いているねとささやきながら

 まだ50年前には横浜のあちこちに、歌詞の景色が見られました。原発もありませんでした。当時はまだ家族のために働きにでた時代でありました。

 さて平成24年度はどんな年になっているのでしょう。「心の豊さ」を問われます。心の豊かさとは、自分の心が晴れやかなこと、それは文化的な生活の一面ももっています。一方で心が貧しいこととは、おれがおれがで自己中心的な生き方をしている状態です。どちらが多数を占めているかと言うと残念な結果がでるのでしょう。だからこそ発想を変えて生きて行きたいと思います。

 四月の俳句には次の句があります。

今日来ずば明日は散りなむ梅の花
良寛
菜の花や月は東に日は西に
蕪村
世の中は桜の花になりにけり
良寛

 こんな句を作りました。

鶯やまだ明けやらぬ空をさく
横須賀詢

 三つ池の里は鶯の声で明けて行く。どんな一日であろうと、決意を秘めた四月の朝でした。

鶯の声新しき墨をする
横須賀詢

 新しい紙を取り出し、書こうとしています。昨日までの計画案をもう一度見直し、己を励ましてでもいくように。ここにも鶯が鳴いています。失敗を恐れない確かな足取りを感じたいのです。

 東北大震災があって一年がたちます。復興計画も見えはじめました。一人ひとりが何をしなければいけないのか。小川を埋め、地下に水路を持っていき、道路を拡張して経済発展をしてきました。私達はビジネスのなかに人間の本来持っている機能の回復を盛り込む事が必要なことに気づきました。古代に文明が栄えた地域で、唯一中国だけが今また発展をとげようとしています。なぜここまで中国が繁栄してきたのでしょう。考えてみれば共産思想になっているとはいえ、私達の文化は、中国から朝鮮を経由してきていることが多いのです。中国の農村の回復が進めばさらなる大国になるはずです。日本に本来近いのだから日本は中国の復活を歓迎していいのかもしれません。しかし古の歴史にあるように受け入れるべきは受入れ、侵略的行為があれば、それは断固と否定し対処していく態度をもたなければいけないのです。

 春は朧なりすぐ去りゆきます。シャンパングラスを空にし、新しいシャンパンを注ぎ入れて行く。豊な心を育むには絶好の春を、楽しみながら切磋琢磨していく。そして疲れた心を自然のなかに時にはおいて、新しい時代を考えていきたいものです。

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

横須賀 健治プロフィール

メジャーテックツルミ 代表取締役
はかることのプロとして50年です。
食品の放射能測定のアークメジャーを設立しました。
「計量から見える幸せ」をライフワークにしています。

 

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