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もっと飲みたい!(その4)

by staff on 2012/5/10, 木曜日

 最近、横浜中華街を取材で訪れることが多くなり、横浜生まれ横浜育ちでありながら、中華街について知らないことが多くて驚きます。

 中華街、と言えば中華料理の街、昔から。程度の知識しか持っていなかった私。今でこそ横浜中華街は中華料理屋街で有名ですが、横浜開港の後、渡ってきた中国人たちの職業は違ったものだったそうですね。
 それは、土木建築関係、西洋家具製造、パン製造、洋裁、印刷、保険金融、写真技師など。先に開国した清国に欧米から入ってきた技術を利用した職業です。
 そのうちそれら技術職に日本人も加わるようになり、中国人たちは「三把刀(さんばとう)」と言われる刃物を使う三つの職業、料理人、裁縫師、理髪師の職へと就き移って行きます。

 そんな中、
 明治27(1894)年、日清戦争が勃発、
 大正12(1923)年、関東大地震が発生
 古いレンガ造りの建物が密集していた中華街は、壊滅的な打撃を受けます。
 さらに、
 昭和12(1937)年、日中戦争が勃発
 そして、
 昭和20(1945)年、大空襲で中華街は一面火の海。終戦を迎えます。

 昭和30(1955)年、中華街復興の願いを込めて、中華街大通りの入り口に「善隣門」が建てられます。ここでようやく、「唐人街」や「南京街」と呼ばれていた街の正式名称が「中華街」になります。
 その後、昭和47(1972)年の日中国交正常化が実現し、観光地として発展をとげるわけです…。

 やはり、同じ取材をさせていただくなら、歴史を踏まえた質問もしてみたいところ。公の歴史とはまた違った中華街もみえてくるはず!と思いつつ、美味しいものを食べると質問することすら忘れてしまうのですが…。
 横浜中華街、しばらく通いつめてしまいそうです。

Pick Up  横浜中華街【金香樓】

 JR石川町駅中華街側改札を出て、西門方面へ。西門をくぐりまっすぐ3分ほど歩くと正面に善隣門。鋭角に左へ曲がり20歩ほど進むと左手にあるのが「金香樓」さん。

 横浜中華街で唯一の香港スタイルで懐石を楽しむことができるお店です。さらに今回は、人気の水上庭園席でのランチコースをいただきました。

 まず最初に驚くのが、お店に入ったときの色合い!宮廷をイメージさせる黄色い屋根と赤い柱。床に張りめぐらされた水の青。一気に盛り上がる異国気分。この水上庭園席、人気なのがわかります。

 いただいたお食事は「中華懐石”雅”」(おひとり様5,775円)。お品書きを見ると、五種盛の前菜からはじまり、全11品。フカヒレ、蟹、海老、アワビ…、と贅沢この上ない。ホントに。コラーゲン入り火鍋なんて、女心鷲づかみなメニューもあって。もちろんデザートも。

 前菜が運ばれ出すと、最適なタイミングでどんどんお料理続きます。「蟹玉子入り海鮮スープ」、最高に美味しい!蟹玉子のゴロっとした食感とスープのアンが絶妙です。小ぶりな器かと思いきや、スープがなみなみと注がれ食べ応え十分。

 悦に入っていると次に運ばれてくるのは、「フカヒレの姿煮」。どっしりとしたその姿にとろとろのアンがまた美味しい。そして、「アワビのオイスターソース煮」。アワビと一緒に入っている大きめなキノコ類たちがアワビの歯ごたえとよく合います。ちょっと高さのある器もかわいくて、見た目も楽しめるのは嬉しい。

 続く「ヨシキリの甘酢あんかけ」の後に出た「ホタテ貝のガーリックパン風味」、これがまたいい。でもここで疑問。これが香港風というものなのか…?

 お店の方に伺ってみると、広東や四川、中華にはいろいろな味が楽しめるけれど香港風は濃すぎず辛過ぎず、らしい。結局どんなものなのか理解できていない私でしたが、もう「美味しいからいいや!」って気分にさせる美味しさ。美味しいからいいか。

 ここでお腹はすでに8分目越え。でもまだコース半ば…。そこに出てきたのが「豚肉のコラーゲン入り火鍋」。汁物、入るだろうか…。が!この薬膳スープが今までの脂っこさを流すかのように、スルスル入ります。数十種類がブレンドされた薬膳スープはクセになりそう。
 その後続く「えび入り揚げ餃子」「牛肉の山椒辛子煮込み」「チャーハン」も完食です。

 デザートにはとろけるような「マンゴープリン」。食べきった余韻に浸っていると人気デザートの「九龍球」をサービスしていただきました!かわいくて美味しい。美味しいものって満腹でも入るんだな、なんて再確認できてしまう「金香樓」さん、ごちそうさまでした!

 

住所・アクセス
  横浜市中区山下町200-9
  JR石川町駅から徒歩約5分
営業時間
  11:30~22:00
定休日
  なし
予算
  懐石料理おひとり1,500円~

 

(クリックで拡大写真)



( 文・イラスト・写真:(株)とらべるわん いいづかあや )

いいづかあや(飯塚 文) プロフィール

いいづかあや 飯塚文  

1974年、横浜生まれ横浜育ち。私立山手学院高等学校卒業後、文教大学短期大学部文芸科卒業。
父親の経営する(株)とらべるわんで幼いころから「旅」に携わる。
学生時代より同社のチラシ・DM・ホームページ等の制作をする。デザイン事務所・建設会社などの職業を経て現在は(株)とらべるわんのWEB責任者を務める。また、横浜元町で「ボディアートGlitta」でデザイナーとしても活動中。

(株)とらべるわん http://www.travel1.co.jp
ネイルサロンMINORITY http://www.minority-minority.com/
ボディアートGlitta http://www.minority-minority.com/glitta/index.html
   
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