もっと食べたい!(その2)
約0.2平方キロのエリア内に500店以上の店舗があり、日本最大かつ東アジア最大の中華街となっている「横浜中華街」。そのうち約250軒が中華料理店です。
横浜中華街が食の街として注目され始めたのは1972年(昭和47年)、日中の国交正常化がきっかけだと言われています。数々のガイドブックが作られ、細い路地にまで料理店が建ち始めたのもこの頃。横浜開港150年以上前の歴史からみるとごく近年のことです。
関東大震災や日中国交の悪化、日中戦争や朝鮮戦争、戦後復興、と中華街は苦渋に満ちた立場に立たされてきた歴史が長く、今のような飲食街としての歴史はまだ40年ほど。開港当時、日本に渡ってきた中国人たちも今は四世か五世たちです。つまり、賑やかで華やかな中華街しか知らない世代に変わってきているのです。
また、そこへ食事や観光に行く私たちもそう。歴史を知らない、体感していない世代。
日本の中華街が他の国々のチャイナタウンと大きく違う点は、来街者の95%が中国人でないということ。他はちょうどその逆なのです。横浜だけに限らず日本の中華街は、私たち日本人とその生活に深く係わってきました。忘れてはいけないこと、忘れたくないことも、日本の中華街なら身近に感じ続けることができるかもしれない。そんな選ばれし街、堪能しましょう。
Pick Up 横浜中華街【大珍楼】
JR石川町駅から横浜中華街に向かい「善隣門」より手前、かわいらしい雑貨店が多い道筋にある「大珍楼」。 メニューは定番メニューからちょっと変わったお料理まで、豊富な128品。 まず「人気があるメニューは?」の問いにいくつか挙げていただいたメニューから「芝エビのチリソース和え」。ちょっと辛いチリソースは、ザ・中華。エビ料理はやっぱり人気なのですね。プリップリです。そして「芝エビのマヨネーズ和え」。マヨネーズの香ばしい匂いが確かにおいしい。お皿にゴロゴロッと盛られた様子もできたてを感じられます。 次は「青野菜の炒め」。中華のくどさを中和するには野菜が欠かせないですよね。あっさり味がお腹を一旦リセットしてくれます。多めに盛られた青野菜は、お料理の合間につまむことができて嬉しい。 そして気になっていた「とうがんスープ」を。とうがんを普段の家庭料理で食べることはあまりないので。貝柱たっぷりにとろみのあるスープ。少な目の量が他の料理の邪魔にならず、ますます食欲が増してきます。 どんどんいきます。「春巻き」は1本ずつ注文できますよ。噛むとパリパリの皮の中から香りのいいタケノコが。しっかり味付きなので、お醤油は不要。からしをちょっと付けるだけがおすすめ。 「芝エビとトマトのおこげ」。目の前で手際良く炒められたおこげにトマトソースがジュワーっと注がれる様子は、見ているのも楽しい。そして、これがかなりおいしい!!トマトソースと聞くとイタリアンな味を思い浮かべるけれど、しっかり中華。女性が好みそう。もう少し食べたいかも…くらいの量が飲茶バイキングメニューにはちょうどいいですね。 珍しいモノで「チャーシュークレープ」。甘いのか?辛いのか?と気になって頼んでみると、もちもちの皮に細切りチャーシューと野菜が包まれたものが登場。甘じょっぱ辛い…という複雑な味ながら意外とあっさり完食。思わず白いご飯と一緒に食べたくなる1品。 さらに珍しいモノ「鶏足の黒豆ソース」も。見た目がややグロテスクだけれど、八角の匂いがそそります。そして身が柔らかくて食べやすい。甘辛く煮つけてあるものをさらに蒸すのか?骨までしゃぶれます。 大珍楼には本館と新館があって、それぞれ少人数から100名超まで収容可能。個室も畳のお部屋からテーブル、円卓席とバリエーション豊富です。親しい友達とのランチや、親戚の祝いごとや会社の宴会でも喜ばれるお店ですね。 詳しい料金はこちら↓ 住所・アクセス |
( 文・イラスト・写真:(株)とらべるわん いいづかあや )
いいづかあや(飯塚 文) プロフィール
1974年、横浜生まれ横浜育ち。
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ヨコハマNOW 動画
新横浜公園ランニングパークの紹介動画 | ||
ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。 |
横浜中華街 市場通りの夕景 | ||
横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。 |
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