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第2回 モバイルPCを買った!

by staff on 2012/12/10, 月曜日

 

プロローグ

 このコラムでは、40s ウーマンを、オヤジ・オバチャン・オトメ (3つあわせて 「O3」 と呼ぶ) マインドを持つ最強人類世代と勝手に呼び、40sウーマンの私が、 O3マインド で、身近な出来事を甘辛くつづっていきたい。

モバイルPC (Let’s Note) を買った!

 先日、念願のモバイル用パソコン(以後PCと表記)を購入した。1ヶ月ほど、悩みに悩んでの購入だ。

 自宅で使っているノートPCは大きいため、持ち歩くには重く、かなりの覚悟がいる。そのため、かねてより持ち運びに便利な、小さくて軽いPCが欲しかった。

 私の場合、外でPCを使うと言ったら、文章の入力がメイン。画像関連の重いソフトを使う作業はほとんどない。そのため、それほど性能のよくないものであっても、軽量なら良いと考えていた。

 そこで、リストに上がったのが、業務用として利用される事の多い、丈夫で長持ちのLet’s Noteシリーズ! の中古品。 ネットで見ると、4年前に10万円を超える価格で売られていたものが、3万円を切る値段。しかも状態も良い。軽いし、性能も、まぁ文章入力メインならいけそうだし、「これで、いいじゃん!」と、買う気満々であった。

 ところが、そこから1ヶ月もの間、長きに渡る葛藤の日々が訪れようとは。そして、紆余曲折の結果、7万円の超小型Let’s Noteシリーズ。しかも新品を購入するに至った。

 現在では、後述する分析の結果、この選択に間違いはなかったと、満足している(満足したい)。

 

(クリックで写真拡大)

人に聞くのも良し悪し

 1ヶ月の葛藤のはじまりは、意味もなく友達に相談した事だった。

私 「私、●●シリーズを買おうと思ってるのよね。中古だけど、状態もいいみたいだし、なんたって安いしね。」

A子 「 ちょっと、●●シリーズはやめてよ!」

私 「なんで?」

A子 「だって、私の嫌いな●●が使ってるんだもん。」

私 「いやいや、そんなの事関係ないでしょう!」

A子 「ダメダメ、しかも、分厚いし、カッコ悪いよ!ちょっと待って検索してみる・・・。コレコレこの▲▲シリーズがいいよ。スペックもいいし、極薄ですごくかっこいい! これなら、もうちょっとお金を出せば、新品が買えるじゃない!」

私 「へぇ、こんなのあるんだ。かっこいいね。しかも、確かにスペックも●●より上だね?。でも、ちょっと待って、これちょっと重いね。」

A子 「もっとよく探せば、軽いバージョンもあるわよ・・・」

 こんな会話の末、色々抵抗はしてみたものの、私の気持ちは結局ぐらついてしまった。新品でも、結構安くてスペックの良いものがあるのだ。しかもオシャレ。

 いつの間にか私の心は、●●シリーズから、▲▲シリーズへと以降。▲▲シリーズで軽量なバージョンとなると、やはり少し高くなるのだが、ほぼ、購入決定寸前にまで至っていた。価格は5万円代後半。当初の3万円から約3万円近く上がっていた。

 その後も、よせばいいのに、こんな事を数回繰り返してしまったのだ。

 私と同様にモバイルPCを検討しているBさんに、「モバイルはスペックの割に、割高なので、購入するのを止めようかと思う」と言われ、「そうだよな。結局、なんだかんだ言っても、色々作業していく中で、スペックが悪いと結局使えないってことになるかもな・・」と思ってみたり、Cさんに、「中古はバッテリーの消耗が問題になるかもしれないから、やめた方がいいよ。やっぱり高くても●●シリーズの新品がいい。電池やメモリも増設できるし。10万円くらいで買えるよ。」と言われ、「そうか・・・安物買いの銭失いとなったら、本末転倒だよね。10万円かぁ・・・」

 お気づきの通り、この時点で当初3万円で購入しようと思っていたモバイルPC予算が、10万円に跳ね上がっている。これこそ、本末転倒!

O3マインド(オトメ・オバチャン・オヤジマインド)がそれぞれ自己主張

 よせばいいのに、色々な意見を聞くうち、気づかぬうちに私の中のO3マインドのそれぞれが自己主張をし始め、自分でも訳がわからなくなっていた。

 それぞれが重要視する項目は、

  • オトメマインド・・・軽量・コンパクト・デザインが良い事(かわいい)
  • オバチャンマインド・・・安い・壊れない・長く使える事(増設可能な事)
  • オヤジマインド・・・バッテリーがもつ事・サクサク動く事・windowsバージョンが古くない事

 これらを同列に、どうしようどうしようと、延々迷ってしまったのだ。気づけば購入を思い立ってから1ヶ月が過ぎていた。その間、モバイルPCがあったら、どんなに便利だった事かと思われる場面は、何度か訪れていたにもかかわらず・・・。

 迷う事にだんだん疲れてきた頃、そもそも私は何故モバイルが必要なんだっけ?と、ここに来て始めて気づきはじめた。そして、O3マインドが主張する項目に優先順位を付けるべきだと、建設的な思考にやっとのことでたどり着いたのである。結果、最終的に2機種に絞り込む事に成功。

 結局それは、始めに検討した●●シリーズ、すなわちLet’s Noteシリーズの超小型バージョン(新品)と、これも始めに検討した▲▲だった。

 Let’s Noteシリーズの超小型バージョン(新品)は、家電量販店では10万円近くしていたのだが、ネットで7万円代を見つけ、購入を決めた。▲▲よりは、2万円程度高いことになるのだが、その価値は十分あると自分に言い聞かせながら・・・。

より安心するために、点数をつけてみた

 散々迷って決断したものの、最後は直感で決めてしまったせいか、確固たる安心が欲しくなる。このコラムを機に、数値化して検証してみることにした。我ながら、どんだけ小心者なのだと、いささか恥ずかしい。

 その結果がこちら

 完全に自己満足の検証だが、自分には意味のある検証だった。購入したLet’s Noteは46点。 ▲▲は41.5点。 うんうん、十分満足のいく結果が出た。やっぱりLet’s Noteでよかったんだわ!!!

 やり方は簡単。以下の順番で、作業を進めていった。

  1. 自分が大切だと思う項目に優先順位をつける。
    例えばA)軽いけど、バッテリーがもたない機種とB)バッテリーは持つけど、ちょっと重い機種、どちらを買うか?と考える。私の場合は、A)。どちらも重要だけど、どちらか一つと言われれば軽い機種が欲しいので、「軽い」ことは「バッテリーの持ち」より優先順位が上となる。
  2. 各製品を評価。
    今回は、◎とても良い(3点) ○良い(2点) △普通(1点) としてみた。
  3. 優先順位にプラス評価を設ける。
    優先順位が高い方がより重要になるので、傾斜をつけるため1位と2位はプラス4点、3位4位は3点のようにプラスする得点を設ける。
  4. 計算
    最終的な各項目の得点は、◎○△の得点+プラス評価の得点。例えばLet’s Noteの「軽さ」については、◎(3点)+優先順位1位(4点)=7点となる。

 結果、私にとっては、超小型Let’s Noteを選択して正解だったと、数値化できた。

選択に悩むとは

 今回は、たかがモバイルPCでの検証だったため、バカバカしさがぬぐい去れないが、しかし、迷って迷って選択に困る場面は、誰にでもよくある事だと思う。そんな時どうするのか?何となくや、仕方なく選択してしまっては、「本当にこれで良かったのかな?」と、後になってもずっと、満足いかないまま引きずられてしまう場合だってある。

 加えて、悩むという事は、自分の優先順位が定まっていない為とも言える。時には私のように、優先順位の項目さえ、見失っている場合もある。

 そんな状況を打開するためにも、自分の価値観の優先順位を定める作業は、意味があるように思う。

衆議院選挙の「選択」についても同様?

 「選択」と言えば、「選挙」がある。この原稿を書いている時は、まだ衆議院選挙の投票前。乱立する政党に優劣がつけられず、悩んでいる人も多いのではないだろうか。次の政権をどこに託すかを決める大事な選択である。PCを選ぶのとは訳が違う。きちんと自らが納得いく「選択」を行いたい。

 選挙も数ある中からひとつを選ぶという意味では、PCと同じケース。まず、自らの価値観に優先順位をつける作業を行ってみてはどうだろう。

 そうは言っても、はいわかりましたと、スラスラ項目が挙げられる人は、普段から相当政治について考えている人と言えるかもしれない。一般的には、自分の政治に対する価値観と言われても、ピンと来ないかもしれない。

 私も優先順位をつけるべき項目が思いつかなかった口なので、まず、政権政党に求める要素を、大項目として思いつくまま考えてみた。すぐに出てきたのは次の3つ。「政策」「政権実行力」「リーダーの思想」 。そしてそれぞれの大項目を細分化するイメージで、そこに含まれる自分が重要と思う要素を項目として上げていった。一部をご紹介。

  • 政策・・・消費税・原発・被災地復興・近隣諸国外交・教育・地域主権・・・etc.
  • 実行力・・・官僚を使える力(人事手腕)・市民を巻き込む力(透明性担保)・・・etc.
  • リーダー思想・・・誰にでもいい顔をしたがらない・保身に走らない・責任力・他国への配慮・・・etc.

 最後にその全てを一緒にして、優先順位を無理くりつけてみた。流れはPCの時と全く同じだ。人に見せるものではなく、自分の主観について検討しているわけだから、直感的に考えていけば良い。A項目がすごく良くて、B項目が悪い政府と、その逆では、どっちが良いかで、A・Bの優劣をどんどん決めていけば良いのだ。その順位が後に変わったってかまわない。今どう思うのかを自らに問う事が大切なのだと、実際にやってみて感じた。

 すると、自分としては上位だと思っていた項目が、意外に低かったり、またその逆があったり・・・。これまで見えなかった自分の価値観が、まるであぶり出しのように、徐々に見えてくるようで、大変面白かった。

 自分は何をより重視しているのか?いないのか?  優先順位をつけるという事は、時には「捨てる」項目を明確にする事でもある。全ての項目が叶えばそれに越した事はないが、そんな事はありえない。何かを優先したら、何かを諦める。「選ぶ」とは、そういう覚悟を持つ事でもあるのかもしれない。そういう気持ちで、次期政権政党を検討してみたいと思う。

プロフィール

ペンネーム: 津木 雫(つぎ しずく)
オヤジ・オバチャン・オトメのO3マインドを持つ、なんちゃってコラムニスト。
約20年間メーカー勤務。広報・マーケティングを経て、現在フリーランス。
典型的な仕事人間という生活を過ごし、はたと気がつけば人生の折り返し地点。「さぁどうする!」と我が道を振り返っている真最中。
学生時代に、約15カ国を貧乏旅行。
その経験から、今の若者が育つ環境には、問題を自らの力で乗り越える体験が不足していると、感じている。若者教育関連のNPOを立ち上げ、神奈川を中心に現在活動展開中。

 

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