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絵本から笑本へ(第54回) 絵本作家と、笑顔をつなぐ笑顔な女性たち。
~中村 貴絵さん~

by staff on 2020/12/10, 木曜日

絵本作家 保科琢音の連載コラム「絵本から笑本へ」の第4期。

絵本作家としてこれまでにご縁のあった
「笑顔をつなぐ笑顔な女性たち」をご紹介しています。

第4期9回目にご登場は…
横須賀美術館学芸員の中村貴絵さん。

中村さんとの出会いは昨年。

横須賀美術館で開催された
「せなけいこ展」の関連イベントに
出演させて頂いたのがご縁です。

絵本作家の巨匠せなけいこさんの作品を展示した大規模な展覧会。
期間中は横須賀美術館にもたくさんのお客様が来館されていました。
横須賀美術館の歴代企画展のなかで観覧者数がトップになった程。

中村さんと一緒にイベントを盛り上げられた事は
2019年の夏の良い思い出です。

美術館でお仕事をさせて頂くのは初めてだったので、

中村さんはじめ美術館スタッフの方々が
展覧会へ向けて行っている様々な準備が興味深く、
色々と教えて頂き、とても勉強になりました。

美術館という存在は勿論知っていても、
働いている方々がどんな仕事をされているのかは、
なかなか知る事が出来ませんよね。

中村さんは、幅広い年齢層が楽しめる展覧会や
現代アーティストと一緒に作る展覧会、
美術館と博物館の領域を横断した展覧会などを
担当されています。

それだけじゃなく、アーティストと一緒に行う
ワークショップを開催したり、
来館者対応するボランティアさんと一緒に
学びを深めたり、といった教育普及活動にも取り組んでいます。

ひとくちに美術館と言っても、仕事や活動は多岐に渡るんですね。

2020年はコロナの影響もあって、

横須賀美術館も長い間休館されていました。
予定されていた企画展やイベントも
やはり、延期や中止になったそうです。

昨年、たくさんのお客様で溢れている横須賀美術館を見ているので、
休館のお話はやっぱりなんだか寂しかったです。

勿論、美術館だけじゃなく
今年は様々な場所が同じような状況になってしまいました。

そんな状況が続くと、どうしても人は
消極的な気持ちにもなるもの。
「この場所って誰かに必要とされてるのかな?」
そんな事を考えてしまった方も多いと思います。

実際、ぼくがこれまで口演やイベントを開催させて頂いてきた
場所の中には、コロナの影響で無くなってしまった場所もありました。

でも、やっぱり本当に必要のない場所なんて無いんじゃないかな。

現在は状況も落ち着いてきて、

横須賀美術館もまた企画展が再開されています。

そうやって、今までの当たり前が急に無くなりまた戻ってくると、
改めて知る事、感じる事も多いですね。

横須賀の観音崎の海岸沿いには、
緑にかこまれた絶景の美術館がよく映える。
やっぱり、ここにはこの場所がなくっちゃ。

そして、そんな横須賀美術館のなかには、
アートを通して興味や発見、興奮や感動を与えてくれる
ひと達がいてくれる。

美術品じゃなく、そんな「ひと」に会いに行くっていうのも、
新しい美術館の楽しみになるんじゃないかな。

ぼくはまた、家族を連れて中村さんに会いに
横須賀美術館へ行こうと思います。

中村 貴絵さん
(横須賀美術館学芸員)

絵本作家 保科琢音からのご質問

※毎回、登場頂くみなさんへ同じ質問をしていきます。

① 『子どもの頃はどんな子でしたか?』
「母は私のことを叱ったことがないと言っていました。ただ、勝気で調子に乗りやすい気質が小学校で開花し、小学2年生のとき上履きを投げて窓ガラスを割るという事件を起こしたことがあります(笑)」

② 『子どもの頃の夢はなんでしたか?』
「将来の夢は、小説家もしくはお医者さんになることでした。私自身が二卵性の双子で、弟は先天的な心臓病で生後1週間くらいで死んでしまったと聞いて育ったので、そういう子どもを救いたいと漠然と思っていました。」

③ 『これからの夢はなんですか?』
「美術館が未知なるものや分からないものとの出会いの場であることをもっと多くの人に伝えていけたらいいな、と思っています。学びのきっかけとなるような、ワクワクすることをたくさん仕掛けていきたいです。」

④ 『悩みはありますか?』
「二人の子どもへの寄り添い方については、いつもオロオロしています。彼らを信用し、なるべくほったらかしにできるよう、心を鍛えているところです。」

⑤ 『今、一番楽しい事はなんですか?』
「家族や友だちと過ごすことです。夫や子どもたちとラップバトルや物ボケをしたり、気の置けない友人たちとお酒を飲みながら延々と無意味な会話を続けていたりすると、ずっと笑っていられます。」

<横須賀美術館>

https://www.yokosuka-moa.jp/

<絵本作家 保科琢音ホームページ>

http://ehonsakka-hoshinatakuo.net/

<絵本作家 保科琢音YouTubeチャンネル>

『笑える絵本ダナ』 https://www.youtube.com/channel/…

(文・イラスト:保科琢音

筆者紹介

【保科琢音】
絵本作家・紙芝居作家
公立図書館に10年間勤務。
2013年 絵本「あっかんべー」出版
2019年 絵本「ままも」出版
2020年 絵本「ちーちゃんのおなかのあな」出版
絵本や紙芝居の創作だけでなく「読絵ん会」という名の
読み笑わせ口演を精力的に行っている。
口演場所はこれまでに600カ所以上。
2017年 ベトナムホーチミンの幼稚園、障害児施設で口演。
2019年 ベトナムにて絵本「ままも」、絵本「よぞらのおくち」の2冊同時発売。
 
また、絵書き家筆之輔(えかきやふでのすけ)の芸名で落語家としても活動。
神奈川県を中心に落語会や落語教室を開催。
様々な企業からのご依頼により創作落語をつくり口演。
保土ヶ谷区にて定例落語会「しばた。寄席」を毎月開催。
 
横浜市内の小学校では落語の授業を数多く担当。
2017年 神奈川公会堂にて「大黒寄席」開催
(※青葉区黒須田小学校、南区大岡小学校の2つのクラス総勢60名の児童が出演)
2020年 横浜にぎわい座にて「ビックブック寄席」開催
(※南区大岡小学校、中区本町小学校の2つのクラス総勢60名の児童が出演)

ヨコハマNOW取材記事
「僕にとっての横浜は「未来へ笑がおをつなぐ街」。絵本作家の保科琢音さん」
https://yokohama-now.jp/home/?p=13904

『読絵ん会(どくえんかい)』の様子を動画でご覧下さい。

 

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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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