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絵本から笑本へ(第57回) 絵本作家と、笑顔をつなぐ笑顔な女性たち。
~ルダシングワ真美さん~

by staff on 2021/3/10, 水曜日

絵本作家としてこれまでにご縁のあった

「笑顔をつなぐ笑顔な女性たち」をご紹介しています。
絵本作家 保科琢音の連載コラム「絵本から笑本へ」の第4期。

第4期が始まって早いもので今回で一年。
12回目にご登場頂くのは…
アフリカのルワンダで義足を作りながら
障害者支援の活動をしている
ルダシングワ真美さんです。

皆さんは「ルワンダ」という国を知っていますか?

ルワンダは東アフリカに位置する、
アフリカの中でもっとも人口密度が高い国。

ぼくも、真美さんと出会うまで
ルワンダの事はあまり知りませんでした。

ルワンダでは植民地政策によってもたらされた
民族対立が起こり、1994年には100万人以上の人が殺され、
紛争に巻き込まれ、手足に障害を負った人がたくさんいます。

それらの人々や、他にも病気や事故などで障害を負った人達へ、
真美さん達は義足を無償で提供しています。

ぼくは、数年前に東京パラリンピックの

応援イベントに登壇させて頂いたことがあります。

「障害者スポーツをテーマに落語をつくってほしい」
とご依頼を頂き、
様々な資料や話を聞き創作落語をつくりました。

そこで始めて知った「義肢装具士」という仕事。
さらに、日本から遠く離れた異国の地で義肢装具士として
活動されている日本人女性がいると知りました。

それが、ルダシングワ真美さん。

その後、共通の知人を介して真美さんとお知り合いになり、
「日本に帰ってきた際は一緒にイベントをやりましょう」
とお約束をしました。

昨年にはその約束もはたし、
一緒にイベントを開催する予定でしたが…
コロナの影響でイベントは中止せざるを得ませんでした。
残念でしたが、真美さんとは直接会って
色々とお話する事も出来ました。

真美さん達がルワンダで運営している

義肢製作所と活動資金を生み出す為の
レストラン・ゲストハウス「ワンラブランド」。

日本での活動で得た寄付等も使いながら
20年以上活動していた場所を、
2019年ルワンダ政府から
強制退去させられてしまいました。

しかし真美さん達はめげす、
2020年ワンラブランド再建に向けた
クラウドファンディングに挑戦されました。

結果12,000,000円以上のお金が集まり、
支援者も700人を越えていました。

真美さん達が長年続けてきた想いが
一つの大きな力になった瞬間を
見せてもらった気がしました。
本当に尊敬します。

真美さん達はルワンダの障害者の方々の

精神的な自立を求め、
パラスポーツの促進も行っています。
2000年にはシドニーパラリンピックで
ルワンダ初参加を成し遂げ、
現在もその活動は進んでいます。

日本から遠く離れた国ルワンダで、
まぎれもなくたくさんの人たちを
笑顔にしているルダシングワ真美さん。

次、お会いするときは
必ず一緒にイベントしましょうね。
お約束を叶えましょうね。

いつかルワンダにも行きます。
ガテラさんにも会いたいし。

これからも日本から
精一杯声援を送ります。

ルダシングワ真美さん
(NGOムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト日本事務所代表 義肢装具士)

絵本作家 保科琢音からのご質問

※毎回、登場頂くみなさんへ同じ質問をしていきます。

① 『子どもの頃はどんな子でしたか?』
「人と同じことをするのが苦手でした。近所に男の子が多かったので自然と遊びも秘密基地を作ったり、いたずらを仕掛けたり、チャンバラごっこなど男性的な遊びが多かったです。だから雨の日外で遊べないと家の中でリカちゃん人形などで遊ばなくてはいけなくて、それが苦痛でした。」

② 『子どもの頃の夢はなんでしたか?』
「夢は特になかったように思います。でも小学校低学年の文集に将来の夢としてなぜか[お手伝いさん]と書かれていて、あの頃の私は家事に憧れていたのかもしれません。」

③ 『これからの夢はなんですか?』
「夢というよりは、この先穏やかにずっと余生を過ごせたら良いなぁと漠然と思っています。あえて夢というのであれば、義足作りの活動を始めてからだんだんと規模が大きくなり、なかなか自分自身で義足を作る時間が取れなくなってしまったので、70歳を過ぎたら自分だけの小さな義肢製作所を構え、そこで一人の患者さんに対してじっくり時間をかけて義足を作りたいなと思っています。」

④ 『悩みはありますか?』
「悩みというほどのものはありませんが、いつも活動資金の捻出に頭を悩ませているので、お金のことを考えないで済む日々を送りたいなぁ…と。
また日本を離れてルワンダにいると、自分の持っている常識が通じないことも多く、それ故、人間関係が難しいと日々思っています。日本を押し付けてもうまくいかないし、彼らのちょっと緩い仕事の姿勢を受け入れることもなかなかできず、どうしたら理解し合えるのだろうかと悶々としています。」

⑤ 『今、一番楽しい事はなんですか?』
「正直、楽しいと思えることは今は限りなく少ないように感じています。常に問題が目の前にあり、その問題を片付けるための日々なので。でもそんな中で自分の作った食事を夫がおいしいと言ってくれたり、めげそうな時に猫が近くに寄ってきて喉を鳴らしてくれると嬉しいですね。」

<絵本作家 保科琢音ホームページ>

http://ehonsakka-hoshinatakuo.net/

<絵本作家 保科琢音YouTubeチャンネル>

『笑える絵本ダナ』 https://www.youtube.com/channel/…

(文・イラスト:保科琢音

筆者紹介

【保科琢音】
絵本作家・紙芝居作家
公立図書館に10年間勤務。
2013年 絵本「あっかんべー」出版
2019年 絵本「ままも」出版
2020年 絵本「ちーちゃんのおなかのあな」出版
絵本や紙芝居の創作だけでなく「読絵ん会」という名の
読み笑わせ口演を精力的に行っている。
口演場所はこれまでに600カ所以上。
2017年 ベトナムホーチミンの幼稚園、障害児施設で口演。
2019年 ベトナムにて絵本「ままも」、絵本「よぞらのおくち」の2冊同時発売。
 
また、絵書き家筆之輔(えかきやふでのすけ)の芸名で落語家としても活動。
神奈川県を中心に落語会や落語教室を開催。
様々な企業からのご依頼により創作落語をつくり口演。
保土ヶ谷区にて定例落語会「しばた。寄席」を毎月開催。
 
横浜市内の小学校では落語の授業を数多く担当。
2017年 神奈川公会堂にて「大黒寄席」開催
(※青葉区黒須田小学校、南区大岡小学校の2つのクラス総勢60名の児童が出演)
2020年 横浜にぎわい座にて「ビックブック寄席」開催
(※南区大岡小学校、中区本町小学校の2つのクラス総勢60名の児童が出演)

ヨコハマNOW取材記事
「僕にとっての横浜は「未来へ笑がおをつなぐ街」。絵本作家の保科琢音さん」
https://yokohama-now.jp/home/?p=13904

『読絵ん会(どくえんかい)』の様子を動画でご覧下さい。

 

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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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