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絵本から笑本へ(第63回) 絵本作家と、笑顔をつなぐ笑顔な女性たち。
~大下 利栄子さん~

by staff on 2021/9/10, 金曜日

絵本作家 保科琢音の連載コラム「絵本から笑本へ」の第4期

絵本作家としてこれまでにご縁のあった
「笑顔をつなぐ笑顔な女性たち」をご紹介しています。

第4期18回目にご登場頂くのは…
「ユニバーサル絵本ライブラリーUniLeafユニリーフ」代表の
大下利栄子さん

ユニバーサル絵本というものがあります。

絵本を解体し、ページの大きさに切った透明プラスチックシートに
本文を「点字」で打ち込み、見開き毎に挟み再製本した絵本のこと。

大下さんが代表をつとめるユニリーフでは、
このユニバーサル絵本を制作し、
視覚障害児のいる全国の家庭や学校に定期貸し出ししています。

ぼくの家族もユニリーフさんで時々、
絵本の貸し出しをお願いしています。

ユニバーサル絵本の制作は…

文章にすると一見簡単なようにも思えますが、
これがなかなか難しい。

それを大下さんは当初、ユニバーサル絵本先進国でもある
イギリスから絵本を取り寄せ、それを見ながら独自で考え、
ユニバーサル絵本制作をしていたったんだそうです。

大下さんが定期的に開催しているユニバーサル絵本の
制作講座にも参加させてもらった事がありますが、
絵本一冊をつくるのにこれだけの時間がかかるんだと
実感させてもらいました。

視覚障害のある娘さんの存在で

点字絵本にふれた大下さん。

点字絵本といえばただの白い紙に点字がうってあるだけのもの。
これだと、きょうだいや他の子と一緒に絵本を楽しむ事は出来ない。
そんな想い中で大下さんが出会ったのが、ユニバーサル絵本。

見える子も見えない子も同じ絵本を同じ瞬間で楽しめる。

まさに特別が普通になる瞬間。

そこから大下さんは独自でユニバーサル絵本を作り続け、
制作した絵本は1,000冊を越えました。

制作講座は勿論、学校での授業や部活動にも力をそそぎ、
新しい時代にユニバーサル絵本を作ってくれる方々へ
むけた活動もされています。

ぼく自身も

視覚障害のある娘を育てる親として。
また、絵本作家として。

様々な事を考えさせてくれる大下さんの活動は、
本当に勉強させられます。

そんな活動が評価され内閣総理大臣表彰も受けた大下さん。

これから目指す新しい時代、新しい社会へ向けて、
ユニリーフの活動は必要不可欠です。

皆さんもユニバーサル絵本に、
そして「点字」にたくさんふれて欲しいな。

大下利栄子さん
(ユニバーサル絵本ライブラリーUniLeaf代表
障害児のためのSeedsえいご教室主宰)

絵本作家 保科琢音からのご質問

※毎回、登場頂くみなさんへ同じ質問をしていきます。

① 『子どもの頃はどんな子でしたか?』
「プールの時間になると決まって具合が悪くなるような、気の小さいワガママな子でした。」

② 『子どもの頃の夢はなんでしたか?』
「夢は、美容師さんかお花屋さん。」

③ 『これからの夢はなんですか?』
「数年前にヨーロッパの世界遺産で見て大感激した建造物のミニチュア像を、鎌倉に作ろうと取り組んでいます。そんな像が日本中にできて、目の見えない子も旅先で美しい建造物を皆と一緒に楽しめることが夢です。」

④ 『悩みはありますか?』
「その夢のハードルが高くて、なかなか進まないこと(笑)」

⑤ 『今、一番楽しい事はなんですか?』
「そのミニチュア建造物像の取り組みが、紆余曲折しながらも少しずつ進んでいること!あと英語のお教室で、15年来の夢だった視覚障害児さんのクラスが今春スタートしたこと!」

<ユニバーサル絵本ライブラリー UniLeafユニリーフ>

www.facebook.com/madoka.suzuki.921

<絵本作家 保科琢音ホームページ>

http://ehonsakka-hoshinatakuo.net/

<絵本作家 保科琢音YouTubeチャンネル>

『笑える絵本ダナ』 https://www.youtube.com/channel/…

(文・イラスト:保科琢音

筆者紹介

【保科琢音】
絵本作家・紙芝居作家
公立図書館に10年間勤務。
2013年 絵本「あっかんべー」出版
2019年 絵本「ままも」出版
2020年 絵本「ちーちゃんのおなかのあな」出版
絵本や紙芝居の創作だけでなく「読絵ん会」という名の
読み笑わせ口演を精力的に行っている。
口演場所はこれまでに600カ所以上。
2017年 ベトナムホーチミンの幼稚園、障害児施設で口演。
2019年 ベトナムにて絵本「ままも」、絵本「よぞらのおくち」の2冊同時発売。
 
また、絵書き家筆之輔(えかきやふでのすけ)の芸名で落語家としても活動。
神奈川県を中心に落語会や落語教室を開催。
様々な企業からのご依頼により創作落語をつくり口演。
保土ヶ谷区にて定例落語会「しばた。寄席」を毎月開催。
 
横浜市内の小学校では落語の授業を数多く担当。
2017年 神奈川公会堂にて「大黒寄席」開催
(※青葉区黒須田小学校、南区大岡小学校の2つのクラス総勢60名の児童が出演)
2020年 横浜にぎわい座にて「ビックブック寄席」開催
(※南区大岡小学校、中区本町小学校の2つのクラス総勢60名の児童が出演)

ヨコハマNOW取材記事
「僕にとっての横浜は「未来へ笑がおをつなぐ街」。絵本作家の保科琢音さん」
https://yokohama-now.jp/home/?p=13904

『読絵ん会(どくえんかい)』の様子を動画でご覧下さい。

 

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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
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