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横浜は僕の遊び場。横浜SUP倶楽部代表 柿澤 寛さん

by staff on 2022/1/10, 月曜日

 

 
横浜SUP倶楽部代表 柿澤 寛さん
 
横浜SUP倶楽部代表
柿澤 寛さん
 
お名前 柿澤 寛
(かきざわ ひろし)
年齢 57歳
ご出身 千葉県生まれ
お住まい 横浜市中区在住
お仕事 整骨院の経営者
横浜SUP倶楽部代表
趣味 ルアーフィッシング.サッカー
HP yokohamasup-club.com/

 

2021年12月19日、毎年恒例の「サンタクルーズ」が開催され、大岡川は100名を超えるサンタさんで埋め尽くされました。このイベントは、「横浜SUP倶楽部」と「一般社団法人大岡川川の駅運営委員会」、「NPO法人濱橋会」などが協力して水辺と陸地から横浜市内を一斉清掃する活動です。今年も「I LOVE YOKOHAMA」とのコラボが実現しました。サンタさんたちの合流地点である、横浜ワールドポーターズ前では、総勢200名の大集合となりました。

サンタさん大集合 ※写真は横浜SUP倶楽部提供

今月の「ヨコハマこの人」はSUPを通して、様々な地域活動を行っている、柿澤寛さんにご登場いただきます。

 

サッカー少年だったそうですね

松戸市内の団地で生まれて、幼稚園の時に埼玉県の新座市に引っ越しました。
新座市で小学校・中学校を過ごしました。小学校のときからサッカー少年で、中学校のサッカー部ではキャプテンでした。
高校は、サッカーとラグビーの名門校である東京の本郷高校に入りました。本当にサッカー漬けの生活でした。1年のうち360日はサッカーをしていました。高校のときもキャプテンでしたね。朝の練習が終わってから授業を受けて、夜は20時過ぎまでまた練習でした。サッカーは大好きでしたよ。
在学中に東京都でベスト4になったので、ずっとサッカーを続けていきたいと思っていましたが、当時はまだJリーグはありませんでしたし、一方で自分の限界も感じていました。
それで一念発起して、10月から3か月間猛勉強して、駒沢大学法学部に入学しました。全く勉強をしてこなかったので、一発合格したときは、高校の先生たちがびっくりしていました。

大学時代が一番働いたとか

大学時代は、学費も生活費も自分で稼いでいました。何でもやりましたよ。居酒屋・テレビ局のテープ室でのアルバイトや某アパレルメーカーでは正社員と同様に営業スタッフとして百貨店での販売もしました。体力に自信があったので、バリバリ働けました。これまでの人生で一番働いた時期かもしれません。(笑)
何をやっても楽しかったですね。サッカーはサークルに入って続けていました。
最終学年になって就職を考えたときに、自分が出した結論は、サラリーマンはやめようということでした。まず事務処理に向いていないこと、そして会社というものは、自分の実力だけでは出世できないところであることを様々な経験から見聞きしていたので、一般企業に就職しないで、自分のペースで何かやっていきたいと考えるようになりました。

鍼灸師や柔道整復師の資格をお持ちですね

スポーツに関わっていきたいと思って、スポーツ選手と接するだろう鍼灸マッサージの資格をとろうと思ったのです。それで八重洲の専門学校に入学しました。この学校の学費も生活費も自分で工面しました。学校に3年間通わないといけないので、その間の職を探して、見つけたのが、日本橋のバーでした。15時ごろから店内をピカピカに掃除して、お客様を迎える準備をしました。そのバーのオーナーであるマスターが格好良くて、お客様たちも素敵な方ばかりで、そこでも人生勉強させていただきましたね。

鍼灸あん摩マッサージ師としての最初の就職先は南青山の治療院でした。
日本のハイソサエティの方々が来られるところで、院長はまだ現役で頑張っていらっしゃいます。院長は私が師匠とお呼びする方です。何もできなかった私に一から教えてくれた恩人です。
そこで真面目に働いたことが評価されたのか、みなとみらいのインターコンチネンタルホテルが開業するときに、ホテル内の横浜ロイヤルベイクラブ(会員制スポーツクラブ)にある治療室を任されることになりました。
インターコンチネンタルホテルは、今年(2021年)で30周年ですから私と横浜の縁も30年になりますね。
ホテルの目の前は海でしたから、すぐに「ルアーフィッシング」と「サーフィン」に夢中になりました。ハワイが大好きになって、年2回はハワイ通いをしていました。

釣りも得意 2014年の写真

インターコンチネンタルホテルの開業10年目に、スポーツクラブが閉じることになり、自分が院長していた治療室も閉鎖することになりました。自分で独立開業することも考えたのですが、保険を使える施設がいいな、スポーツ選手と関わりたいな・・と考えて柔道整復師の専門学校に行くことにしました。両国にある学校でしたので関内から通学が大変でしたが、3年間通って国家資格を取得しました。
卒業後、中区本牧の整骨院で勉強させてもらって、その後関内に整骨院を開業したのです。今は、関内と日ノ出町にある2軒の整骨院を経営しています。

SUPとの出会いは

ウィンドサーフィンをやっていたので、もともとウォータースポーツに関心がありました。
10年程前に、インターネットの動画サイトで「SUP(Stand Up Paddleboard)」を見たのです。「SUP」は、専用のボードに乗ってバドルで漕ぎ進むスポーツです。その当時、すでに大阪の中之島周辺では、市内の川をSUPで漕ぐことが始まっていました。
横浜でSUP体験会に参加したときに、現副代表の深田聖子さんと出会いました。彼女は、大阪で「朝SUP」などを経験していて、SUPの面白さを熱く語ってくれました。彼女との出会いが、今のような「横浜SUP倶楽部」の活動スタイルを決定づけてくれたのだと思います。SUPは体験すると、多くの方がまたやりたいとおっしゃる不思議な魅力のあるスポーツです。年齢に関係なく誰でも楽しめるスポーツとして最近は人気が出ています。

SUPを毎日やりたい・・それには仲間を集めようと、深田聖子さんと黄金町の釣り具店のオーナーの斉藤さんと3人で、2013年春に黄金町にある通称「チョンの間」を借りて「横浜SUP倶楽部」を立ち上げました。
出勤前の「朝SUP」は数人で毎日やっていましたが、最初は珍しそうに見られていました。多くの方々にSUPを体験してもらいたいと、ボードやバドル、ライフジャケットを用意してスクールを始めました。
地元の方々に自分たちの活動を理解していただくために、地域の町内会や商店街の会合、様々な異業種交流会など何でも顔を出しましたね。

大岡川での柿澤さん 2015年

「横浜SUP倶楽部」について

「横浜SUP倶楽部」は、「大人のクラブ活動」です。自分たちが楽しいだけでなく、継続することで地域がにぎわっていければ・・という想いがあります。そしてこれまで積極的に地域の方々と交流してきたからこそ、スクールやイベントをここで企画運営することができるのです。

自分たちを楽しませてくれる大岡川がきれいであってほしいと、「リバークリーン」という清掃活動を倶楽部発足時から始めています。これは毎月1回第3土曜日に、川の中と川の周辺部のごみを拾う活動ですが、最近は地域住民や環境団体の皆様の参加も増えてきています。
当初から見ると「大岡川」はだいぶきれいになってきました。川の汚染度の計測値も年々良くなっています。最近は、川に落ちて水を飲んでも大丈夫そうですよ。(笑)

リバークリーン(2020/03/21)

「SUP」を始めてからレースに出てみたいと思っても、その機会がなかったので、それだったら自分たちでやっちゃおうと、大岡川をスタート地点とする「横濱SUPマラソン」を2015年から開催しています。今年で6回目になり、今や全国的なレースになって各地の有力選手も参加してくれるようになっています。その他に、みなとみらい地区の「横浜オープンSUPレース」や八景島の「横浜海の公園SUPフェスティバル」など、年に数回、レースやイベントを開催しています。

倶楽部のメンバーは40名を超えています。スクールは、体験コースも含めてほぼ毎日午前の部と午後の部で開催しています。年間1500人以上の方が体験されていて、倶楽部は日本で有数の規模になっています。
大岡川は両岸に桜の木がたくさんあります。花見の時期のSUPクルーズは最高ですよ。

桜SUPクルーズ2017

2019年に京急電鉄と5年契約を結んで、高架下を利用させてもらえることになりました。これを実現するために何度も粘り強く交渉して大変でしたが、今やこの場所を全国から見学に来られる方が増えています。日本選手権のチャンピオンである金子ケニーさんなどトッププロ選手によるレッスンを頻繁に行っています。

プロ選手によるレッスン風景 横浜SUP倶楽部にて(2020/03/17)

各団体とのコラボも年々盛んになってきましたね。「NPO法人濱橋会」や「一般社団法人大岡川川の駅運営委員会」の主催イベントのサポートなどを行っています。これらの活動は、多くのマスメディアに取り上げていただいています。

サンタクルーズ 朝日新聞の記事(2019/12/25)

横浜には川や運河がたくさんあり、海に繋がっています。こんな横浜の魅力をSUPを通して多くの方々に知っていただきたいと思います。近年、「マイクロプラスティック」問題など、SDGsに注目が集まっています。横浜は「SDGs未来都市」を標榜しているのですから、もっと自然環境に関心を持ってもらいたいですね・・川や海からの景色をご覧いただくといろいろなことが見えてきますよ。

今後の活動について

SUP協会のインストラクター養成担当として、全国各地で講習や指導を行っています。
SUPが広がっているだけでなく、SUPを始めることで自然環境に目が行ったり、地域の方々との交流が増えたりして、地域のにぎわいに寄与できていることは嬉しいですね。インストラクターのレベルアップを図ることが、SUP普及の原点ですから、自分が培ってきたノウハウを伝えていきたいです。
SUPを継続していくためには、川や海を管理する行政機関や漁師さんたちとの調整が不可欠です。そのために自分たちで「安全のためのガイドライン」などを作らないといけない、その作成サポートを行っていかなければと考えています。
自分の年齢を考えると、倶楽部を継続していくためにも、若者たちに運営を任せていきたいですね。私は車にSUPを積んで全国を回り、各地の仲間たちと一緒にSUPの醍醐味を伝えていきたい、そんな生活を送りたいな・・と考えていますが。。。

柿澤さんにとって「横浜」とは・・

横浜に住んで30年になります。
横浜は格好のいい街ですが、一方で絶妙な地方都市です。その地方都市感が素敵です。
そして、横浜では「プレイヤーの力」が年々大きくなってきています。
「プレイヤーの力」でみんなが楽しめる「横浜」を創っていけたらいいですね。

僕にとっての「横浜」は、まさに「遊び場」です。
大人がワクワクするような「遊び場」をみんなで創っていきましょう。

僕にとっての「横浜」は、「遊び場」です。

<取材を終えて>

柿澤さんはサッカーで培ったパワフルさとリーダーシップを持っている方です。SUPのことをお話になるときの表情が本当に楽しそうで、これだったら誰でもSUPをやってみたいな。。と思ってしまうかもです。横浜でSUPが盛んになっているのは、柿澤さんの魅力によるところが大きいでしょうね。そしてスポーツとしてのSUPを楽しむと同時に、自然環境の保全活動を並行してやってこられたからこそ、地域の方々の理解と応援が得られているのでしょう。柿澤さんが「遊び場」という文字を書かれたときに、故郷で仲間たちと一緒に泥んこになって遊んだ日々が懐かしく思い出されました。「大人」ももっと純粋に遊びたいですね。

 

(取材・文責 渡邊桃伯子)

 

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