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「わらび座」を知っていますか

by staff on 2022/6/10, 金曜日

 

「あの・・わらび座がなぜ・・・」
昨年末に、「わらび座」が民事再生法適用を申請する事態になっていたことを知人から聞いたときに、思わず絶句してしまいました。

「わらび座」は1953年に原太郎氏を中心に結成され、秋田県田沢湖町(現在は仙北市)に拠点を置いて、日本の伝統芸能を基盤としてオリジナルのミュージカルを製作・上演してきた劇団です。

わらび座のWebサイト:https://www.warabi.jp/

亡父が原太郎氏と親交があったこともあり、幼少の頃から「わらび座」の舞台は観てきました。大学入学で上京してからは、ずっとご無沙汰だったのですが、数年前に秋田高校の先輩から、横浜での公演があるよ・・と勧められて、舞台を観たときの衝撃は今でも覚えています。劇団員は、歌って踊って演技して、そして楽器演奏までする、すべてがいいのです。びっくりしましした。

昨今の「わらび座」は「劇団四季」や「宝塚歌劇団」と肩を並べるくらい、劇団員のレベルも劇団経営としても優等生なのだと聞いていましたが・・。私の知っている「わらび座」は発展をとげて、劇団だけではなく劇場やホテルも経営していて、全国各地から修学旅行生を受け入れているというのです。

その「わらび座」がなぜ。。と思いましたが、「コロナ禍」による影響が大きかったようです。多角経営していたことも裏目にでたのかもしれません。劇場公演や学校公演がすべてなくなり、観光客もなくなってということで、まさに「コロナ倒産」ですね。

今年に入ってから、様々なご縁がつながり、私は「一般社団法人わらび座」の理事を引き受けることになりました。何もできない理事ですみませんと申し上げたのですが。。。

5月に「わらび座」が日本財団の助成を受けて久しぶりの東京公演を行うということで、秋田高校の同級生や後輩たちと一緒に見に行ってきました。
演目は、ミュージカル「いつだって青空~ブルマー先生の夢~」。「日本女子体育の母」と呼ばれる井口阿くり(いのくちあくり)さんの物語です。彼女は、明治3年、秋田市南亀の町(私が生まれて育った町内です)で生まれ、女子高等師範学校(現在のお茶の水大学)卒業後、明治30年代にアメリカに留学し、女性初の体育教員となった方です。

いつだって青空:https://www.warabi.jp/aozora2022/

私が生まれ育った町で、明治30年代にアメリカに留学し、女子体育の必要性を説き、ブルマーやセーラー服を広めた女性がいたなんて、今まで知りませんでした。秋田人として恥ずかしい限りです。

「いつだって青空」では、わらび座の役者さんたちは、一人で何役もこなして歌って踊って楽器を演奏して・・見事に演じていました。キレキレのダンスや熱のこもったセリフに劇団員たちの覚悟が感じられました。阿くりさんの人生にも感動しましたが、役者さんたちの心意気と素晴らしさに観客一同・・大感動でした。

秋田の地に根を張って70年。こんなに真摯に演劇に取り組んでいる劇団があることを多くの方々に知っていただきたい。そんな想いでいっぱいです。

「わらび座」の事が2022年6月7日の朝日新聞に掲載されました
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