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ハチゴロウの鳥撮り日記 第30回「ゲラ・ゲラ・ゲラ・・・」初笑いはキツツキのおはなし

by staff on 2023/1/10, 火曜日

第30回 「ゲラ・ゲラ・ゲラ・・・」初笑いはキツツキのおはなし

「明けましておめでとうございます! 」とまずは新年のご挨拶から始めましょう・・・と、申しましてもこの記事が掲載されるのが松の内が明けての10日、翌日は鏡開きですから「おやおや・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが。。。

さぁ、2023年最初の「鳥撮り日記」は「笑う門には福来る」ということで初笑い「ゲラゲラゲラ」といきましょうか?!

北海道で撮影した野鳥の中で一番多い種は、キツツキです。今までに撮影したキツツキ9種のうち、7種を北海道で撮影しています。
キツツキは、その古名“ケラツツキ”から転じたもので、“ケラ”とは、虫を意味し、木を突き、その中の虫を捕ることから名付けらたと「語源由来の百科事典」に書かれてありました。
日本に生息するキツツキの仲間、学名はキツツキ科キツツキ目なのですが、名前には“キツツキ”という語彙が付いたものはなく、ほとんどに“ゲラ”が付きます。

 

 アカゲラ

2013年6月16日、大沼の大岩園地で撮影しました。オスとメスが協力して子育てしているようで、嘴に沢山のエサを咥えています。

 

下の写真は2021年の1月札幌真駒内公園のアカゲラです。背中に逆八の字の白い羽毛があるのが特徴です。後頭部に赤があるのがオスです、無いのがメスです。なので写真はオスということになります。幼鳥は頭上が赤いのでオス・メスの見分けが難しいかと思います。

 

体長は約24cm、嘴(くちばし)で木の幹に穴を開けるので、嘴は強靭で真直ぐ伸び、先端が鋭くなっています。嘴で幹を叩く動作を支える為、足は短いのですが爪の部分は広くなっています。尾にも特徴があり、足と尾を使って3点で幹をとらえるので、垂直な幹にも留まることができ木の中の虫を捕らえることができます。
3点でしっかりと幹に留まれる特徴は他のゲラ(キツツキ)にも共通するものです。

 

 オオアカゲラ

 

 

2017年7月11日、朱鞠内湖で撮影しました。当初、ただのアカゲラと思っていたのですが、今回写真整理していて、「チョット待てよ、これオオアカゲラじゃない?!」と、思い至りました。この時、間違いなく普通のアカゲラを追っていたのですが、いつの間にかオオアカゲラに入れ替わったようです。頭上の赤が鮮やかでないので幼鳥のようです。言い訳をするわけではありませんが、幼鳥は識別し難いです。その上、ファインダーごしなのでなおさらです。

オオアカゲラは全長28cm。アカゲラよりも大きいので「オオアカゲラ」と名付けられました。オス・メスの見分け方もアカゲラと同じ、頭が赤いのがオスです。アカゲラの特徴である逆八の字の白い模様はありません。

2019年1月も真駒内公園でオオアカゲラを撮影しました。この時は、アカゲラより多いのではないかと思っていましたが・・・2020年、2021年と同じ1月に真駒内公園へ行きましたが、残念ながら出会えませんでした。

 

 コアカゲラ

「大があれば小がある」ではありませんが、オオアカゲラをスズメサイズに縮小したのがコアカゲラです。
全長は約16cm、スズメよりも少し大きいくらいです。
2014年7月4日、シブノツナイ湖で撮影しました。日本では、北海道だけに留鳥として生息し、生息数は非常に少ないようで、北海道の人も、あまり見かけないと言っていました。

 

 

 

 コゲラ

2019年1月16日、札幌真駒内公園で撮影しました。北海道から沖縄まで生息しています。生息場所が限られるキツツキの仲間の中で、唯一、日本の何処でも見ることが出来ます。地味なので、撮影する機会は少ないです。
全長は約15cm、オスは耳の上に赤い羽根があるのですが、小さな羽根なので、オスとメスの見分けは難しいです。茶褐色に白い斑点模様ですが、白い斑点が繋がって線に見えることがあります。

 

 

 クマゲラ

2013年6月16日、大沼の大岩園地で撮影しました。日本に生息するキツツキ類で最大です。全長は約46cm、翼を広げると65cm余り、飛んでいる姿を地上から見上げると、黒いのでカラスと間違えることもありますが、オスは頭上がメスは後頭部が赤く、嘴にも特徴があるのでカラスと見分けることができます。
主に北海道に生息しています。2017年2月は札幌円山公園、2021年は札幌真駒内公園で撮影しました。本州では、秋田の山奥でも繁殖が確認されています。

 

 

 

 ヤマゲラ

2021年1月18日、札幌円山公園で撮影しました。アオゲラに似ていますが、アオゲラの腹部にある黒色横斑はありません。また、アオゲラは北海度と沖縄を除く、日本中に生息する日本の固有種ですが、ヤマゲラはアジア大陸にも生息しています。全長は約30cm。全体に緑がかった暗色で、オスとメスの区別は頭の赤い羽根です。

 

 

【ここでチョット豆知識 ブラキストン線】
北海道と本州の間にある津軽海峡に、“分布境界線”があると、イギリスの動物学者トーマス・ブレーキストンが提唱しました。その一つの例が、北海道の“ヤマゲラ”と本州の“アオゲラ”です。また、北海道の“シマエナガ”と本州の“エナガ”も、その一例です。ブラキストン線については、話が長くなるので、興味がある方はネットで検索してください。ここでは“分布境界線”について説明します。“分布境界線”とは、個々の生物種の分布域の範囲を区切る線で、生物地理学では多くの生物の境界になっている線との事です。

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私のブログには他にも「ゲラ」が付かないキツツキの「アリスイ」などを紹介しております。是非、そちらもご覧ください。

筆者紹介

 
本 名 樋口 幸春 (ひぐち ゆきはる)
略 歴 1950年6月、母の実家の東京都中野で生まれ、横浜市南区万世町で育ちました。現在は帷子川近くの保土ヶ谷区西谷町で生活しています。
県立高校の電子科を卒業し、計算機の保守サービスの仕事を約10年間従事しました。
1970年後半になると、公共の上下水道プラントシステムが計算機により制御されるようになってきたので、それらの設備の現地試験調整する部門に転籍しました。
2003年に早期退職し、アルバイトをするようになりました。この頃、近くの公園にカワセミがいることを知りました。自由な時間が増えたので、頻繁にカワセミを撮影するようになりました。
昔から鉄道を撮影していたので、カメラは持っていました。そのうちにカワセミ以外の野鳥にも興味を持つようになりました。
今では、年に数回、北海道や沖縄で、野鳥を撮影しています。
ブログ 八五郎の思い出写真館
https://hachi1926.seesaa.net/

 

 

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