都田舎の津久井便り 一日目 「都田舎の津久井ってどこ?」
ぎささん
ギラギラと照りつける太陽をいとわず、洗いざらしの白い褌一本を巻いただけの初老の男がゴム草履で埃っぽい砂利道を、右手に魚籠を左手に竹竿を担いでスタスタと歩いている。 頭からつま先まで全身真っ黒の男は、ごま塩の短髪からは想像も出来ない引き締まった身体をしている。
男は料亭の裏の開け放たれている調理場にものも言わずに入り込み、石造りの流しに魚籠を空けた。躍り出た腹がやや黄色の鼻先が潰れている若鮎がピチピチと跳ねる。
「ぎささん、今日もごくろうさんね」っと女将が声を掛け、なにがしかの金を渡した。
男は礼も言わずにそそくさと帰って行った。
近くで蜩がカナカナカナと鳴いている。さしもの太陽も色褪せ西に傾き、寝姿観音の山影を黒く浮かび上がらせてきた。 「さあさあ12名様の仕込みを早くしておくれよ!」 棚の古ぼけたラジオから雑音交じりの子供向けラジオドラマが流れてきた。
都田舎の津久井ってどこ?
神奈川県北西部、現在の相模原市の西半分の地域は平成の大合併前まで、津久井郡と呼ばれ、城山町・津久井町・相模湖町・藤野町の四町で構成されていました。
そこには世界一の寝姿観音の山容、その山あいを縫って桂川・道志川・串川・中津川が集まり相模川となり平塚で太平洋に注ぎ込みます。それらの川は奥相模湖・相模湖・津久井湖・城山湖・宮ケ瀬湖の津久井五湖を有し、南に丹沢大山国定公園、北の秩父多摩甲斐国立公園に挟まれた、緑と水と山の大自然を形成しています。 しかしながら中央自動車道、圏央道が走り、しかもインターチェンジが3か所もあり、JR中央線・横浜線・京王線・小田急線と交通の便にも恵まれた都会から僅か一時間程度の地域なのです。
そんな都田舎『トカイナカと呼んでください!』の生活にしばしお付き合いください。
津久井の西側に見える寝姿観音の山容
(文・写真:山羊髭)
筆者紹介
梅澤 勉 |
相模湖・津久井の本格薪窯ピッツェリア | ピザレストラン「童人夢農場 | ドリームファーム」オーナーオーナーシェフ 梅澤勉さんのインタビュー動画。
緑あふれる津久井の魅力、童人夢農場(ドリームファーム)のこだわり、デザートピザへの想い
についてオーナーシェフの梅澤勉さんが語ります。ご覧ください。
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