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Accoの踊るように生きていく(第4回) デジタルとアナログ融合させる演出家 松本匡史さん

by staff on 2019/4/10, 水曜日

Prologue

近年ではデジタルアートの進化が著しく、四季折々の様々なアート展やプロジェクションマッピングを用いたインスタレーション作品を目にする機会が増えましたね。

この写真はCOREDO室町の日本橋三井ホールで開催されたFlowers by Naked 2018の様子です。

デジタルアートとパフォーマンスの融合

会場一面に五感を使って感じられる様々な花達が踊るようにして咲き誇っています。

絵画と鑑賞する側というように
いわば作品と観客の間に明確な一線が引かれていた時代を経て
現在は、その境界線が溶け合い
作品という世界の中を体験できる
“体験型アート” が老若問わず大人気です。

最近では更に作品の世界に入っていく意味合いの強い”没入型アート”がさらなる人気を誇っています。

観客自身が能動的に五感を働かせる事により、その世界への当事者として没入できる感覚は絵画や彫刻では中々得られない感覚です。

今回はFlowers by Nakedでも、パフォーマー達をプロデュースし、多種多用のパフォーマーを活用したライブエンターテイメントを中心に、イベント/エンターテイメントショー/空間演出など、幅広くサービスを展開している株式会社S.I.P.H Entertainment Japan代表取締役の松本匡史さんのもとへ取材に行って参りました。

エンターテイメントで世界をhappyに

Acco 「ホームページを拝見させていただきましたが、個人からイベントなど、かなり幅広いエンターテイメントのプロデュースを行っているのですね。元々はどんな事をされていたのですか?」

松本 「幼い時からすごい数のディズニー映画が家にあり、それを見て育ったので、”ハッピーエンドやファンタジーな作品”は馴染みもあり、個人的にも誰かを喜ばせるだったり、感動を与えるとゆう事はすごい素敵だなと思ってました。」

Acco 「そうだったんですね。松本さんはどんな子供時代を過ごされていたんですか?」

松本 「自分はもともとかなりアクティブで、どうしよもない感じだったのですが(笑)。 その時出会ったのがサッカーで、そこから幼少期はサッカー少年でプロサッカーチームのジュニアユースにも入っていたので、プロサッカー選手を目指して結構本気でサッカーに打ち込んでいましたね。ジュニアユースで体感した全国レベルを見て、スキルの差に限界を感じた部分もありますが、高校に入ってから怪我が原因でその夢を諦める事にはなりましたが、他にやりたい事は何かなって考えた時に浮かんだのが芸能の道(役者)でした。」

Acco 「役者さんをやられていたんですね。」

松本 「そうですね。そこから芸能に特化した通信制の高校に転入して役者としての勉強とアルバイトをひたすらやってましたね。ダンスを始めたキッカケが、オーディション等で役者としての武器になるかなと思って習い始めました。高校卒業後は専門学校に入ったり、芸能などでの仕事も色々行って、アーティスト活動もしていたのですが21歳で全部辞めました。」

Acco 「それは何がキッカケだったんですか?」

松本 「そうですね、、、アーティストって色々な捉え方があると思うんですけど。本来ならアーティストは技術やパフォーマンスでお客様に喜んでもらう事が大前提であると思いますが、どうしても集客だったり色々な面を加味して、ファンミーティングだったりアイドル的な要素が少なからず必要になってくる場合があって、、。勿論、とても大事な事とはわかってるのですが正直に、自分はこれがやりたかったのか?と問うようなシーンがあったと思います。あとは実際に、生活面で言うと、演者って本当に稼げないんですよね。どんなに良いものでも、お給料がない現場だってザラにあります。それだと何も意味ないじゃないですか。」

Acco 「素晴らしいパフォーマンスをするために、時間もお金もかけて来たのに、、それじゃ割に合わないですよね。」

松本 「そうなんですよね。何でこんなに稼げないんだろう?って思った時に、まず仕組みに問題があるなと。」

才能に相応の対価を与えられる場をつくりたい

松本 「まず前提として、演者は教養が基盤のビジネスモデルだと見つけました。そのせいで、演者自身が安売りしてしまい、若い方だとノーギャラでも”いい経験させてもらってるから”という理由だったり、クライアント側もまたそこに甘んじている関係性だったり、演者自身プロを目指す上で大体な方々のゴールの思考も教養になります。決してそこを否定してるのではなく、教養はとても大切な事で自分には出来ない事でもあるので尊敬してます。
 
だからこそ、そのモデルとは異なるプロフィッショナルが経済的に成り立つ場所。そんなフィールドを作れたら良いなと思いました。」

Acco 「そこからどうやって会社設立まで至ったのですか??」

松本 「全て1回リセットしようと思って、タブレットだけ片手に持ってロスに留学に行ったのはターニングポイントでしたね。」

Acco 「なるほど」

松本 「語学と芸術を学びにいったんですけど、やはりアートの面で日本は圧倒的に遅れているな、というのも感じましたね。発信者や技術に関しては日本は本当に世界に誇れるものを保持していますが、受取手のレベルと言ったらいいのでしょうか。作品を評価して価値としての対価を払う意識が少しまだ低いのかなと。海外は0から1を生み出す事に本当にたけていると思います。その面、日本は保守的な国民性もあって0から1ではなくて、1から100を作れる、決めた事に対しての情熱や細やかさだったり、おもてなしの心はピカイチだなと思います。」

松本 「そんな想いを抱えながらも、帰国してからはダンスインストラクターやカフェのバリスタをしながら “どうしようかな” … “カフェでも開こうかな” なんて思いながら過ごした迷走してた時期もありましたね(笑)」

Acco 「はい。」

松本 「そうこうしている内に、働いてたカフェが三ヶ月後に閉店する事になって。」

Acco 「えっ。」

松本 「ちょうど同じ頃、、そうですね、2014年の5月6日に東京オリンピックの開催が決定したんです。」

Acco 「はい。」

松本 「そこで第六感的な、何か直感がピンと来て “あっ、何かやらないと” って思ったんですよね。日本、盛り上がりそうだなって。」

Acco 「それで会社設立したんですか??」

松本 「そうですね、ずっと”いつか何かやる”って想いだけは持ってたのですが、中々余計な事ばっかり考えてて進めなかったのですが、とりあえず行動を先行しちゃおうと。そこから独学で会社設立について勉強してカフェが閉店した3日後に設立しました。」

Acco 「すごいスピード感ですね! 今のビジネスモデルもその頃から描いていたんですか?」

原点はフラッシュモブ

松本 「印象に残ったお仕事があって、それがフラッシュモブでした。サービス自体も素敵ですし、一生に一度の特別な場所を演出するとゆう事で、通常より単価も高くしっかりビジネスモデルとしても成り立っていたんですよね。」

Acco 「たしかに。」

松本 「だけどフラッシュモブはもう先にやっている人が居るし、どうしようかなと思った時に、目先のモデルとしてフラッシュモブはありで、それに更に価値をつけて、パフォーマンス×映像を融合させたアナログとデジタルの演出が出来れば差別化出来て面白いじゃないかと。」

Acco 「そこが原点だったんですね!」

松本 「はじめのうちは、全然仕事もなかったですし、条件があまり良くない案件が当たり前でした。それでも必ず期待以上のスピードとクオリティで仕上げていきました。明日やりたいってゆわれ、そのまま夜中スタジオに入り作った作品もあります。」

Acco 「すごいです!」

松本 「誰もがNOを言うような案件にもYESを出してましたね。本当どれだけのピンチでも、チャンスボールだと思って、思いっきり打ち返してきた感じです(笑)」

Acco 「すごいバイタリティーですね。」

松本 「そのお陰で更に強くなりました!(笑)」

一生に一度の特別な時間に最高級の世界へ

松本 「これまで個人から企業の案件を約500作品以上手掛けてきましたが、エンターテイメントを行う上で本当しがらみが多いなと。」

Acco 「具体的にどういった事でしょうか?」

松本 「やはり大きいところほどリスクは取らないです。時代もありますし、国民性もありますし、、エンターテイメント、いわゆる前衛的なものに対して理解のあるところと手を繋いでいるのが現状ですが、時代の追い風が吹いていつか逆転して、エンターテイメントに対しての価値観が変わる社会が来ると思います。そして、これらに影響出来るような会社になればと。」

Acco 「間違いないですね。」

松本 「そのためにも今から小さくてもタネを蒔いて水を注ぎいつか華が咲くのを待ってます(笑)」

S.I.P.H公式 四季のライブエンターテイメントをご紹介

松本 「僕らはプロデュース会社なので、基本、クライアント様が居て、予算があって、そこから作品をつくるのが当たり前なんですが、、、0ベースで考えたS.I.P.Hとしての作品やメッセージを発信したいと思ってます。既にもうどんなコンセプトでやるか、ヴュジュアルの絵まで浮かんでるんですよね!」

Acco 「そんな明確に描けているんですね! すごいです!」

松本 「やるなら思いっきりやりたいですね!お金もかけて、場所もこだわって。
でも、最初は無理をせず身の丈に合う形で動いていこうと思います。」

Acco 「是非実現してください!」

理想の組織図

Acco 「色々な現場であらゆる演者の方たちをまとめるにあたって、何か気をつけている事はありますか?」

松本 「んーそうですね。いわゆる”いつものメンツ”になりすぎないように気をつけています。ベースとして、コンセプトや一定の水準は保ちながら、少しだけ新しいエッセンスを入れてます。組織の中での新陳代謝を促すといったところでしょうか。常に新しい風が通って居た方が、現場にもパフォーマンスにもいい影響があるんですよね。」

Acco 「とても大切な事ですね。」

松本 「あとはお客様から観ていい作品、いい現場である事は勿論必須ですが、それをつくる演者やスタッフにとっても”あの現場いいよね”って思ってもらえるような現場にしたいですね。」

Acco 「作り手やチームの雰囲気は自ずと作品に映し出されてしまいますしね、、
素晴らしいです。」

松本 「一番大事な部分は “愛を忘れないこと” これは演者にも作り手にも、クライアントにも、全員で共有出来たら素晴らしい現場になると思います。」

Acco 「松本さんにとって生き様アーティストとはどんな人ですか?」

松本 「ウォルトディズニーですね。あの時代にあんな発想をしていたところだったり、全てのエンターテイメント、地球のエンタメの基盤を作った人だと僕は思ってます。」

Acco 「まさにですね! 松本さんのこれからやってみたい事があれば教えてください。」

松本 「やはりシンプルですが、エンターテイメントで世界をHappyにする事ですね。あとは会社名もS.I.P.H Entertainment Japan と付けているくらいなので、from JAPANを代表する会社として日本のいいところを海外でしっかり展開し、最終的にNYで戦えたら本物だと思ってます。」

Acco 「素敵な未来予想図ですね! その絵が見れるのを私も楽しみにしています!」

本当の今と未来の守り方

私たちはつい
過去からの延長線上の現在(いま)を選んでしまいがちです。
 
“本当の今” は
昨日や一昨日とは無関係です。
 
1秒先に壊れてしまう今と
絶えず創造され続ける現実
 
“想像(創造)を辞めた時に破壊が始まる”
 
という言葉があります。
 
描きたい未来を自由に想像(創造)
していく事で破壊から今を守れる
 
簡単に言い換えると
 
夢を描き続けることで未来を守れる
 
まさにディズニーランドの世界ですね。
 
例え今がどんな現実であっても
私たちは理想を描くことを忘れてはならない
今と未来を破壊から守るためために
 
松本さんと対談していく中で
そう感じられました。
 
どんなピンチもチャンスボールに変えて
ど真ん中で打ち返していく松本さんだからこそ描けた今をそして未来を
これからも応援しています。
 
エンターテイメントなどで依頼を希望される方は下記をご覧くださいませ。

<プロフィール>


 
株式会社S.I.P.H Entertainment Japan HP:http://s-i-p-h.tokyo/

株式会社S.I.P.H Entertainment Japan
代表 松本匡史
 
株式会社S.I.P.H Entertainment Japan枠にとらわれる事なく、想像を具現化する事を一つに、人が持つ可能性とテクノロジーを融合した、新しい形のエンターテイメントサービスを創造するクリエティブ会社です。

筆者紹介

 
本 名 田尻 晶子(たじり あきこ)
略 歴 高校卒業と同時にプロダンサーとして活躍。
紅白歌合戦などで様々なアーティストのバックダンサー等を経て、プロ野球のチアガール、スポーツチームのイメージガールを務める。
現在はモデル、歌手、パフォーマーとして活動中。
あらゆる表現活動を通じて美の本質は「生き方・在り方にある」という考えに至る。
現在は「ライフスタイルをアートに」をコンセプトに美しい生き方を発信している。
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