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二十一世紀に生きる君たちへ (併載:洪庵のたいまつ) 司馬遼太郎著 (世界文化社)

by staff on 2011/2/10, 木曜日
「二十一世紀に生きる君たちへ」 司馬遼太郎著 (世界文化社)  

 「君たちは私の希望だ」
司馬氏はそういう想いを込めてこの文章を仕上げたに違いないと思います。

 国民的歴史小説家の司馬遼太郎は、1996年(平成8年)2月12日享年72歳で死去しました。命日を司馬氏が好きな菜の花に因んで「菜の花忌」と呼ばれ、今年で15回目を迎えます。この日には毎年イベントが開催されて、今年もNHK大阪ホールで「司馬遼太郎のたいまつ―われわれが受け継ぐべきもの」と題したシンポジウムが開催され、養老孟司氏(東京大学名誉教授)、安藤忠雄氏(建築家)、姜尚中氏(東京大学大学院教授)らがパネリストとして登壇されるようです。
(詳しくは司馬遼太郎記念館HPにてご確認ください。)

 『竜馬がゆく』、『燃えよ剣』、『坂の上の雲』など多くの著作を残した司馬遼太郎氏が、「一編の小説を書くより苦労した」と称した『二十一世紀に生きる君たちへ』は、1987年に司馬氏が初めて子供、特に小学生程度の年齢層を意識して書いた文章です。この文章は大阪書籍の『小学国語』(6年生、下)に収録されました。

 小学6年といえば年齢では12歳。昔々ならは元服を迎える年齢でしょうか。子供から大人に変わる潮目。動物学的には大人の兆しが現れる年齢です。肉体の変化に心が戸惑う。そんな思春期の12歳の若者に向けて、約3200文字、原稿用紙8枚程度の言葉で、司馬氏は人間が生きていくうえで、欠かすことができない心がまえを説いています。

「いたわり」
「他人の痛みを感じること」
「やさしさ」
といった分かり易い言葉で、人間の生きる意味を綴った司馬氏のメッセージ。小学6年の子供を意識して書かれたものでしたが、創作から24年経った今では、むしろ大人の人に読んでいただきたい文章です。

 ひょっとすれば、大人は常に若者に向けて「君たちは私の希望だ」という眼差しを持っていなければならないのではないでしょうか。先の世代が後の世代に希望を託して叱咤激励する。先輩から受けた叱咤激励に己の分を加えて若者を叱咤激励する。その繰り返しが人類の叡智を育んできたと考えるなら、現代はその回転の動力が落ちてきているように思います。

 モノを所有することが豊かさの秤になり、自己中心的な考え方を恥じる心が失われ、次第に人との関わりを避けていく現代人。司馬氏はメッセージの最後に、21世紀に生きる君たちが「自己を確立した”たのもしい君たち”」になっていくことを願っています。

  12歳の子供に託した司馬氏メッセージ。現代の大人たちが真摯に受け止め、「たのもしさ」を大切にし、次代を担う若者に希望の眼差しをそそぐことができるようになれば、子供たちはすくすくと育ち、明るい希望の未来がひらけていくように思います。

<参考>

 

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