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製造業モノづくりの逆襲 株式会社ミナロ代表取締役 緑川賢司さん

by staff on 2011/2/10, 木曜日

 今月の「ヨコハマこの人」は、株式会社ミナロ代表取締役の緑川賢司さんにお話を伺いました。15年間勤務していた木型製作所の廃業と同時にミナロを立ち上げた緑川さん。景気に左右されない確かな技術と製品力を追及しながら、果敢に「モノづくり」に挑んでいらっしゃいます。

株式会社ミナロ代表取締役の 緑川賢司さん  
名前 緑川賢司(みどりかわけんじ)さん
出身地 横浜市
年齢 43歳
現在の住居 横浜市
職業 株式会社ミナロ 代表取締役
趣味 ゴルフ
自分の性格 てきとう、声が大きい、物事ははっきり言う
会社のHP http://www.minaro.com/

 

「ミナロ」誕生から現在にいたるヒストリー

創業にまつわるお話をいただけますか。

 20歳から15年間働いていた木型製作所が平成14年8月に業務を停止することになりまして、私を含め残されたメンバー3人の名前から一文字ずつとって「ミナロ」を立ち上げました。
 会社がなくなると分かったときには再就職か起業かで悩みましたが、その時期に相談に行ったある会社の社長さんから「うちで働いてくれ。だけど君を雇うということは、若い芽をつぶすことになるかな…」と言われたことがきっかけで、もしかすると自分にも起業ができるのではないかと思ったのです。

 
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残る2人に声をかけたところ「しばらく給料が出なくても一緒にやる」と言ってくれたので決心しました。本を読んで会社の立ち上げの勉強をし、近所に賃貸の工場を借りて、前の会社で捨てることになっていた工具などは引き継がせてもらいミナロをスタートさせました。

起業後の経営は順調でしたか?

 立ち上げ当初は大変でした。前の会社から取引先3社を引き継ぐことはできましたが、それだけでは・・・。
 しかし前の会社がITバブルの崩壊とともに廃業した経験を踏まえ、私には景気の良し悪しで文句を言うのはやめようという信念がありました。景気などの外部要因に左右されない、確かな技術と製品力が必要だと感じたからです。

 起業の直前に「minaro.com」のドメインを取得しHPを作りました。また木型や治具の製作のほか原材料となるケミカルウッドの販売も始めましたが、これが大きな広がりを見せました。

 ケミカルウッドは加工しやすく、温度差による変形も少なく、色塗りもしやす

 
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いという利点があります。腐らないしカビも生えません。ミナロではドイツから輸入したものを扱っているのですが、これが安価でとても性能がいいのです。お客さまの希望に応じてカットして販売するのですが、このようなサービスを提供しているのはおそらくミナロが日本初でしょう。企業や個人、美術系学校などから多くの注文をいただき現在の顧客は2500社を超えています。

 インターネットには本当に助けられましたね。ケミカルウッドの販売が、その後の営業にもつながっています。

どのようにして顧客を広げていったのですか?

 特に営業活動を行ったわけではないのです。
 前の会社にいたときから、この工業団地の野球チームに参加したり、お祭りの実行委員みたいなことをしていて、周りの会社の社長さんたちと顔見知りでした。起業する際、その方々が、「お前が独立するなら・・・」と言って仕事を出してくれました。
 この工場も、知り合いの家具屋さんが廃業するときに、「自己破産するなら俺が買い取るよ」と言って引き継いだものです。

木型とはどのようなものを製作しているのですか?

 依頼があれば何でも作ります。1cm以下の小さなものから、車など4.5mを超える大きなものまで。相談を受けながら不具合を調整し、少しずつ100%に近づけていきます。最近ではエヴァンゲリオンを彫り込んだマンホールの蓋も作りました。どんな絵柄でもできる技術を持っています。

 
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一番嬉しかったお仕事は何ですか?

 HPを通じて、ある大手の重工系企業から船の模型を作ってほしいという依頼が来ました。実物を100分の1に縮尺したものですが、それでも2メートルある大作でした。いろいろな場所の水槽で実験に使われたのですが、その模型を見た他の企業から「ぜひうちの船も」と言っていただけるようになったのです。こうしたつながりができるのは技術はもちろんのことですが、フォローも認めていただけた証です。製品が勝手にミナロを営業してくれるのですね。今でもその企業からは毎月たくさんの注文をいただいています。

 また創業から9期連続で増収していることも嬉しいですね。リーマンショックの影響も全くありませんでした。私はこれを「製造業モノづくりの逆襲」と呼び、年に3、4回は講演会などでもお話をしています。

ミナロの「こだわり」を教えてください。

 「好きなものを作ろう」これが私が職人たちに常々言っていることです。

 お客さまから依頼された製品はあくまでも作業になりがちですが、空いた時間には好きなものを自由に作っていいことにしています。そうすれば職人たちは製作に夢中になることができるし、道具の使い方を学んで技術が向上し、モチベーションも上がります。

 また職人とのきずなという意味では、週に3回給食を提供しています。私の

 
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母が作りに来てくれるんですよ。放っておくとみんなコンビニ弁当やカップラーメンになってしまいますからね。手づくりの給食は栄養価も高くて安く食べられるし、私の母も仕事を退職して時間に余裕ができたので楽しくやってくれています。

製造業のネットワーク作りもされているとか。

 「製造業社長の逆襲」というブログを書いていますが、全国各地の製造業の仲間から
反響がありますね。自然発生的に同じ志の仲間が増えています。今日も静岡県富士市の製造業の仲間が来ていますよ。

 ブログが様々な方面から注目されていて、2011年1月21日の朝日新聞夕刊の1面、「ニッポン人脈 どっこい町工場12」に「ナッちゃんがついているぜ」というタイトルで掲載されました。

 講演してくださいという依頼も結構あって、年に数回いろいろなところで「製造業者の心意気」みたいなことを話しています。

 

「ミナロ」がめざす未来

 
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今後の展開についてはどのようにお考えですか?

 日本を将来考えたときに、足りないものは二つあります。「食べもの」と「エネルギー」です。ミナロはここにモノづくりが関わるべきだと考え、創出できる企業をめざします。

 「食べもの」については、自社製品としてLEDを使った野菜の家庭用栽培機を売り出したいと考えており、現在ようやく実験が終わったところです。今までは受注だけの製作でしたが、今後はモノづくりだけではなくモノを売る側に回ることも必要であると感じています。
「エネルギー」については、ジャトロファ(※バイオディーゼル燃料の材料として脚光を浴びている)を工場の中で栽培して実を育て、油を抽出する技術を生み出したいです。また日本近海に眠っていると言われるメタンハイドレートにも注目しています。

 
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 そのためにも現在はスタッフが学校に通い電気の勉強をしているのですよ。私自身も材料化学について学んでいます。ゆくゆくはエレクトロニクスの分野にも進出していきたいですね。

 

横浜の殻を脱ぎ捨てて

緑川さんの横浜歴を教えてください。

 生まれも育ちもですので、43年です。
 ずっとここで仕事をしていきたいと思っています。

横浜に対する緑川さんの思いを教えてください。

 モノづくりに関して言うと、横浜ブランドを頼っている人が多いように感じます。せっかくいいモノを造っても最終的には名前に「横浜」を入れてしまったり・・・。
 横浜の殻を全部脱ぎ捨てて、その中身をきちんと見せて行くことが大切だと思います。

東京との違いは何だと思いますか?

 東京とか横浜とか、そんなことを言っている場合ではないですよね。日本をみんなで考えましょう。

そんなことを言いながら、最後に横浜の魅力をお聞きしたいのですが・・・

 ははは(大笑)。
(そして緑川さんはスケッチブックに大きく「う~み」と書いてくださいました。)

 
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<メディア掲載情報>

 

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