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ブラとも 「今年は、復興の年です」

by staff on 2012/1/10, 火曜日

 2011年12月26日、思いがけないクリスマスプレゼントをいただきました。

 それは宮城県山元町の社会福祉協議会から送られてきた「いちご」です。
とても良い香りの大きないちごが4パック入っていました。
「いちご」には、「感謝の心 復活へ」というラベルが貼られていました。

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宮城県山元町の社会福祉協議会から送られてきた「いちご」

 宮城県山元町は、「東北の湘南」と言われる温暖な気候を利用して、「いちご」のハウス栽培が盛んでした。海岸沿いには大きなビニールハウスが並び、「いちご御殿」と呼ばれる豪邸がたくさん建っていました。

 それが3月11日、東日本大震災とその後の津波によってすべて破壊されてしまったのです。95%の農家が被災して、「いちご」農家のビニールハウスで残ったのはたった一軒でした。

 日本全国から来てくれたボランティアの方々が、ビニールハウスの泥をかき出しす作業を毎日続けてくれました。そして、いちごの苗を接ぎ木してクリスマスに間に合わせるようにしてできた貴重な「いちご」を送って下さったのです。

 社会福協議会の方々の心意気に感動して、すぐ電話しました。電話口に出られた佐藤さんは「ようやくできたいちごを、お世話になった方々に食べていただきたかったのです。」と仰って下さいました。

 「ヨコハマNOW」では、サポーターの皆様にお世話になりながら、3.11以降、宮城県山元町の復興支援をしてまいりました。

横浜市中区山元町から宮城県山元町へ~ヨコハマから支援物資を送ろう~
http://yokohama-now.jp/home/?p=4807

 特に横浜市中区山元町の商店街の皆様には、様々なイベントを通じて継続的に支援活動を行っていただいております。

横浜市中区山元町二丁目商栄会 東日本大震災<宮城県亘理郡山元町>応援
http://e-yama2-mall.com/2011sinsai.html

 また「ヨコハマNOW」編集長の辰巳がデザインしたTシャツは、「心をひとつにTシャツ」として、多くのボランティアの方々に着ていただいております。

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「ヨコハマNOW」編集長の辰巳がデザインしたTシャツ

 送っていただいた「いちご」は、もったいなくて・・・どうしようかと思いましたが、山元町商店街の皆様にも味わっていただきたいと、二パックお渡ししました。ちょうど商店街の会合があったそうで、皆様に食していただけました。

 残りの一パックは弊社の納会(12月28日)にスタッフ一同でいただきました。とても香りが強く美味しかったです。

 あと一パックは、12月29日、父母の墓参りで訪れた仙台市若林区の叔母夫婦にプレゼントしました。叔母の「うちはいいから他の人たちを助けてあげて」の一言が、宮城県山元町につながったのです。半壊だった叔母の家は12月中旬にようやく屋根のふき替え工事が終わっていました。

 墓参りを終えて仙台市から車で一時間ほどの山元町に向かいました。「仮設住宅の方々のケアがあるので、年末年始も変わらずにやっていますよ。」と伺ったので、横浜からささやかな差し入れを持っていきたいと思ったのです。

 半年ぶりに訪れた社会福祉協議会の横には、「やまもと復興センター」の事務所が建てられていました。このセンターのロゴマークには、ボランティアTシャツのマークが使われていました。

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「やまもと復興センター」の事務所のロゴマークには、ボランティアTシャツのマークが使われていました

やまもと復興応援センター http://msv3151.c-bosai.jp/group.php?gid

 事務所にいらした女性スタッフの方は、「いつまでも下を向いていられない。これからは前を向いていかなければ・・・。山元町だけで仮設住宅が八か所あって、2000人を超える方々が住んでいます。まだまだ支援が必要ですからこれからです。」と私に話してくれました。お話を伺っていて、彼女の決意に涙が出てきました。

 事務所を出て坂元駅に向かいました。4月に訪問した時に駅舎がぐちゃぐちゃになったままでしたが、その駅舎はなくなっていました。ただホームはそのままです。そしてそこから海までは何にもない荒涼とした野原になっていました。3月11日まで走っていた常磐線は、もうここを通ることはありません。2015年度の再開を目指して山の方に新しい駅が作られることになっています。

 12月29日、空は青く海は穏やかでした。あの日の惨状が信じられないほど静かな空気が流れていました。

坂元駅(2011年4月)

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坂元駅の階段はぐちゃぐちゃにされ、線路は大きく曲がっていました

 

坂元駅のホームは地盤沈下していてアスファイルトはうねっていました

坂元駅(2011年12月)

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坂元駅(2011年12月)

 

坂元駅のホーム(2011年12月)

 津波に襲われた民家がまだそのままになっているところが多いことに驚きました。時はまだ止まっているようです。比較的復興が進んでいると言われている宮城県山元町でもこの状態なのです。

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民家

 

海のほう

 昨年11月に、山元町の方々がまとめた復興計画が発表されています。計画によると平成30年度まで、あと8年間もかかるのです。

山元町震災復興計画 http://www.town.yamamoto.miyagi.jp/fukkou/pdf/kihon_kousou.pdf

 2012年が始まりました。今年は、復興の年です。
私達一人一人の力は小さいかもしれませんが、皆の力が集まったら何かはできるはずです。
「ヨコハマNOW」では、復興支援を継続していきます。
今年も皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

 

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