Skip to content

ヨコハマ・ディスコグラフィティー 第1回 グループサウンズ(GS)その1

by staff on 2012/6/13, 水曜日

 

HEART&SOUL代表 原 正行

1958(昭和33)年9月7日横浜生まれ、12歳よりギターをはじめ17歳からミュージシャンとして活動。39歳の時に念願だったライブハウスを開業、現在は関内駅北口駅前に60年代から80年代の洋楽ヒット曲を演奏するライブハウス、ハート&ソウルの経営者。他にもミュージシャンとして演奏活動、作曲、プロデュース等、幅広く活動している。

ヨコハマNOWをご覧の皆様、初めまして!
横浜に生まれ、横浜に暮らして53年、私なりの横浜と音楽、横浜とその生きてきた時代を表現してみたいと思います。

第1章 横浜と海(1)

 1958年(昭和33年)私は横浜市磯子区の滝頭で生まれました。私が生まれてすぐ2ヶ月程で家族は金沢八景にお引っ越し。

 八景は横浜では一番横須賀に近いところで、平潟湾という海に面した風光明媚なところで8つの美しい風景があることから八景と名づけられたそうです。そこで祖母が龍宮館というヘルスセンターを開業、総面積200坪で今で言う健康ランドみたいなものです、そこが私の家でした。龍宮館には大浴場があり、大広間では月変わりで旅芸人一座がお芝居や歌や踊りをお客に見せていました。旅館も併設してあり、当時としては一大娯楽センターとして有名だったようです。イメージとしては映画「千と千尋の神隠し」の ”湯屋”みたいな感じで女中部屋はまさにあの感じ、幼かった自分はよくその部屋に遊びにいっていました。大浴場は夜には銭湯にもなり、小さい頃は母のひざの上にのり番台に座っていました、うらやましいとお思いの男性諸氏もいらっしゃるかと思いますが、幼すぎてあんまり覚えていません、残念!そこの舞台でかかっていたのは主に民謡や当時の流行歌、三橋美智也三波春夫などでした。お芝居は国定忠治や股旅もの、そんなそんな大衆演芸を聞きながらすごした幼少でした。横浜には三吉演芸場横浜にぎわい座など大衆に根付いている文化があります、いつまでも継承されるとうれしいですね。

 八景というと今では八景島に代表されるパブリックイメージになっていますが、私にとっての八景は京急八景駅から野島に向かうあたり。モノレールの線路もなく、弁天島と呼んでいた出島があって、家から道路1つ隔てた前はすぐ海、つりができて、少し歩けばすぐ海水浴場がありました。

 美しかった風景も今ではすっかり変わってしまいました、そういえば横浜の海沿いはどんどん埋め立てられていき、いつの頃からか横浜の海が身近になくなったような気がします、淋しいですね。

グループサウンズ(GS)その1

 ヘルスセンター龍宮館の1階に広いロビーがあり、そこに大きいテレビが置いてありました。元々お客様用のものなので自由にチャンネルを動かすわけにはいきませんでしたが、誰もいないのを見計らってはアニメなどを見ていました。私が音楽を意識したのは日曜日の夕方6時半にやっていた”シャボン玉ホリデー”という番組、レギュラーがザ・ピーナッツクレイジーキャッツで毎回ゲストを迎えて歌あり踊りありコントありと楽しい番組でした。お客が観るのでその時間はいつもかかっていて、そこでかかる音楽がなんとなく好きだったのを覚えています。今考えればジャズやポップス、洋楽のフレーバーが満載だったのでしょうね。今まで耳にしたものとはちょっと違っていて音楽を好きになった初体験がこれでした。

 1967年9歳小学3年の頃、自分には5つ上の兄がいますがこの兄がGS(グループサウンズ)にはまり、又、洋楽も好きだったので一緒に聞いているうちに自然と好きになっていきました。当時GSの人気はすさまじく、新聞のテレビ番組表はGSだらけ、タイガーズが8個、ブルーコメッツ5個といったぐあいに出ていました。今と違って娯楽が少なかったのか歌番組がやたらに多かったような気がします。兄がはまっていたのはブルー・コメッツ(ブルコメ)、私も影響を受けて最初に好きになったのがブルコメでした。数あるGSの中でもブルコメは優等生的イメージで、髪は7,3分けで短く、衣装はそろいのダークスーツにネクタイ、ほとんどのGSがアマチュア上がりなのに彼らだけはバリバリのスタジオミュージシャンで有名歌手のバックをやっていたメンバーが集まって結成されたプロ中のプロ!しかも曲はほとんどがメンバーが作ったオリジナルで ’67年のレコード大賞も受賞したGSを代表するグループでした。

 エレキを持っているだけで不良と呼ばれた時代、長髪が当たり前のGSは世の大人たちから見たら悪の権化みたいな存在で絶対に娘とお付き合いさせたくない連中の代表だったでしょう。NHKは国営放送で全国ネット(民放はまだ全国ネットは少なかった)でしたから出演者には相当うるさかったようでGSは髪が長いという理由ですべて出演禁止、出演できたのは髪が耳にかからないブルコメだけという今では笑っちゃうようなお話。

 兄はシングルレコードを沢山持っていて、私がその中で1番好きだったのは「北国の二人」という曲、特にB面の三原綱木作曲の「銀色の波」がお気に入りでフラメンコ調の早弾きギターがたまりませんでした。しかしブルコメは魅力はなんといってもサックスと歌を担当していた故井上忠夫氏の作曲にあると言えるでしょう。GSブーム終了後も井上大輔と名を変え、作曲家としてシャネルズのランナウェー他数々のヒット曲を生み出しました。(しかしブルーシャトーは月の砂漠にメロディが酷似していますね、コード進行も同じですし、、当時はまったく気がつきませんでしたが、、)

 三原綱木氏は馬車道にハート&ソウルがあった頃、1度お店に遊びに来てくださり ”ルシール” を一緒に演奏してくださいました。私にとっては夢のようなひと時でした。

HEART&SOUL代表 原 正行)

 

HEART&SOUL
〒231-0014 横浜市中区真砂町3-33 CERTE11階
営業時間
平日:OPEN 19:00 CLOSE 4:00 LIVE START 19:50~
休・祝日:OPEN 18:00 CLOSE 24:00 LIVE START 18:40~
TEL:045-664-5569
JR関内駅徒歩より1分
地下鉄関内駅より徒歩1分
Websie http://www.heartandsoul-live.com/

バックナンバー

 

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top