2013年9月 三ツ池だより 「龍を探しに行ってきました」
ベトナム行のミッションで最初に感じたのは「変化している」だった。畑を作るときに木を切り、その根っこを掘り起こす。開墾したところを畑にしていく。今、畑に種が蒔かれはじめたのだと感じる。8年ほど前の視察団で行ったときと比べて変わっている。特に訪問したバリア・ブンタウ省は油田の採掘もあって、経済的に目覚ましい。その収入を生産の基盤つくりと教育につぎ込もうとしているのだ。今回の目的の一つに文化交流が入っているのが特徴だった。
宿には夜についた。途中の明かりは生活用の明かりであった。暗闇でどのように生活しているのかと思ったが、むしろ私達は明るすぎるなかで暮らしているのかなと思うこともあった。平均年齢28歳とか。それで8,800万人位の人口であれば、これからの可能性は計り知れない。
バイクが多かったので税金を高くし、買いにくくしたようである。それでも便利な乗り物だ。自転車より圧倒的だ。街中をはずれると長い物や大きい物を担いでバイクが走っている。
道路といえば両側がお店であり、露店も多い。バイタリティさを感じる。元気なのである。だからというわけでないが信号がないので、どのように反対側に行くのかと思った。ためしにまだ朝の早い時期にホテルの前の大通りを渡ったが、とても危険を感じた。
ホーチミンの空港からバリア・ブンタウ省にいくのに3時間ほどかかるのだが、当日は高速道路が渋滞とのことでバスはフェリーに乗った。川は土色であった。フェリーが生活のなかに入りこんでいた。
<期待と課題>
経済交流のセミナーがあって通訳がつくのだが、意味のわからない通訳が多い。日本人に対しての配慮はあるのだが、公式の場での言葉への関心まで行っていないということなのだろうか。誰かが一寸アドバイスしてあげればと感じた。セミナーでは進出企業が行政に望むことを以下のようなことで意見を述べていた。
① インフラ(電気・水・下水)の充実
② 衛生への関心と配慮
③ 病院の整備
④ 汚職への対処
会場には青・緑・黄・橙の旗が大きくなびいていた。空には雲が澄んで浮かんでいた。越日40周年の公式行事である。これからの日本への期待感を感じた。
<川崎市への歓迎ぶり>
どこに行っても川崎市の名が出る。地道な交流を続ける人たちがいることを感じる。主賓扱いのスピーチがどこでも、わがミッションの団長や代表に予定されていた。
純粋に喜べばいいのかもしれない。シボレーの看板があり、INAXの看板がある。役所のそばの畑は整備されている。生活の差がいろいろなのかもしれない。発展するときによくみられることではある。日越文化交流では沢山の方が見えていた。発表では3000人とか。そこでの川崎市とバリア・ブンタウ省での写真展が日本領事館の手で行われていた。写真はアニメ、富士山、京都の寺、浅草雷の門の提灯。日本の定食は「鰻重」「ざるそば」であり鰻重は3列に鰻が載せられている立派なもの。捕り物帳の映画の一場面があったりする。でも、これが日本? 何か変だ! 圧巻は日本アニメのコスチュウームが舞台に次々に現れると、大変な歓声であった。サムライのイメージがいいのか、剣道でのかたどりや真剣を振って見せる場面も人気があった。和太鼓があり、川崎とご縁のサイゴンソーラン踊りも大変な人気を感じた。
なによりも夢と可能性を感じた。テンポの速さを感じている。夢を日本もなくしてはいけないのだ。
さて、龍を探しての旅を続けてきたのだが、公式訪問を終えて、温泉を楽しむ時間があった。「温泉はどんなふうがいいか、意見がほしい」との話であった。温泉といっても、① 娯楽 ② 美容 ③ 食事と三つのことを感じた公園ふうな浴場だった。全く私のイメージとは違った。私が温泉に期待することは、① くつろぐところ ② エリアわけされている ③ デリケートさがある。 こっちだ。ゆったり・のんびり出来る空間があったらいいなぁ! くつろげる湯船があったらいいなぁ! 安心して過ごしていられる個人荷物の置き場所があったら! 庭園としての付属があって、お風呂の後に少し歩ける場があたらなぁ! それにしても意見を聞きたいという姿勢に驚いた。
そして、最後まで私は龍を探していた。龍を見つけると奇跡が起こると言い伝えられていて、奇跡がほしかったからだ。ベトナムが奇跡の復興をとげることを祈りながら、私自身の課題の解決に向かっていたのだ。職業訓練校のレベルは高く、産業界の要望に応えようとしているし、日本語を知りたいという若い人が非常に多いのも心強い。パートナーになりえる国であると感じた。
龍を日本で探し続けたいと思っている。いよいよ成果の見える秋を迎える。
Photos
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(文・写真:横須賀 健治)
横須賀 健治プロフィール
メジャーテックツルミ 代表取締役
はかることのプロとして50年です。
食品の放射能測定のアークメジャーを設立しました。
「計量から見える幸せ」をライフワークにしています。
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