ゆるマナー講座(第2回) 初めましてのごあいさつ2
マナーアドバイザー/フレアLLP 柳田 圭恵子
初めまして。フレアLLPマナーアドバイザーの柳田圭恵子と申します。
初回の岡田承子に続き、2回目は私がコラムを書かせていただきます。
「ゆる~く、あったか~い」マナーを伝えていければと思っておりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
今回は、私自身がほのぼの「あったか~く」なった絵本、「どうぞのいす」についてお話ししたいと思います。30年以上前からロングセラーの絵本ですから、子どもの頃読んだ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
遅ればせながら、私は最近ふとしたきっかけで、この絵本のことを知りました。
絵本の内容をご存じない方に、かいつまんであらすじをお話ししましょう。
ある時うさぎさんが小さな椅子を作り、そのそばに「どうぞのいす」と書いた立て札を立てました。そこにやって来たロバさんは、持ってきたどんぐりのかごを椅子の上に置いて近くでお昼寝。次にやって来たクマさんはその立て札を見て、「どうぞならいただきましょう」と椅子に置かれたどんぐりを食べてしまいます。でも「全部食べてしまって悪いな~、空っぽにしては後の人に気の毒だな~」と後から来る人のことをちょっとだけ気遣って、自分の持ってきた食べ物を置いていく、その後次々に来る動物たちも同じようにしていくというお話です。
マナーをお伝えしているので、絵本の “タイトル” を見て、すぐに乗り物の「優先席」のことを思い出しました。
優先席の近くにお年寄りや妊婦の方がいても気づかないのか、座ったままの人がいます。たまに目にする光景ですが、そんな時ほんのちょっと思いやりがあればいいのになと感じます。
そこで、優先席を心の中で、「どうぞのいす」に置き換えてみたらどうかしら? と思ったのです。この言葉には温かさが溢れています。思いやりの心を形にする、行動に表わす言葉です。
優先席に食べ物を置いて行くわけにはいきませんが、少しだけ思いやりの心を残して譲り会えたら、お互いに優しい気持ちになれそうな気がします。もちろん優先席でなくても、恥ずかしがらずに「どうぞ」とほほ笑んで席を譲りましょう。
以前、混雑した電車の中で目の前の席が空いた時に、座っていいのかしらと隣をふと見ると、中年の男性が「どうぞ」とほほ笑んでくれました。見ず知らずの人に親切にできるのは、心にゆとりがあるからですね。電車に乗るなり空席を目がけて突進しないで、近くにお年寄りや妊婦さんなどがいないか気を配れるゆとりを少しだけ持てるといいですね。
そして、若い人から「どうぞ」と席を譲られた時は、笑顔で「ありがとう」と言いましょう。私はそんな年じゃないからと、せっかくの好意を無にしないで。若い人も意外に席を譲るのは相手に失礼かなと気を遣っているようです。相手の気持ちを素直に受けるのも心のゆとりです。
友人の息子がまだ幼かった頃、遊びに行くと、「どうじょ!」と彼の大切な絵本やおもちゃを持ってきてくれ、一生懸命おもてなしをしてくれました。その子も今では一児のパパ。きっとわが子に「どうぞ」の優しい言葉を教えていくことでしょう。
「どうぞのいす」の絵本の帯に『「どうぞ」は、やさしい心の合い言葉』と書かれてありました。何気なく口にしている言葉ですが、「どうぞ」には、日常のシーンを温かく変えてくれる力があるように思います。
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「どうぞのいす」 |
筆者プロフィール
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柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) |
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岡田 承子(おかだ しょうこ) |
本の紹介です |
「ゆるマナー 始めましょ」 |
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新横浜公園ランニングパークの紹介動画 | ||
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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。 |
横浜中華街 市場通りの夕景 | ||
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横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。 |
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