ゆるマナー講座(第36回) 秋の月
マナーアドバイザー/フレアLLP 岡田 承子
『喉元過ぎれば熱さを忘れる』とはよく言ったもので、今年の夏は酷暑がいつまで続くのだろう、日本はいったいどうなってしまうのだろうとあれだけ不安になったのに、すっかり涼しくなった今、「日本の四季はやっぱりいいわ」などと思う自分が少々情けない気もする今日この頃(笑)。
でもせっかく巡ってきた気持ちの良いこの季節を楽しまないのはもったいないですよね。
お月見
この時期、澄み渡った空に輝く月。その美しさが今も昔も変わらないかどうかは比べることができない私にはわかりませんが、見上げると立ち並ぶビルの灯りにも負けない月の輝きは今でも十分に美しいと感じます。しかし、かがり火ぐらいしかなかった頃の月はきっと今よりもずっときれいに輝いて見えていたのではないでしょうか。
月を愛でるお月見の習慣は中国から伝来したもので、平安時代には貴族の間で盛んだったようです。月見をしながら宴を催すのです。
「十五夜」は旧暦の8月15日の満月の夜のこと。秋(7、8、9月)の真ん中なので中秋の名月と呼ばれています。今年の暦では9月24日でした。
江戸時代になるとお月見は庶民にも広がり、収穫を祝うという意味合いが強くなってきたと言われます。そのため、その頃に収穫される里芋をお供えするので「芋名月」とも呼ばれます。
十五夜に並ぶ名月が「十三夜」です。十五夜の後に見る月なので「後(のち)の月」、またその時期に収穫されるものにちなんで「栗名月」「豆名月」とも呼ばれます。
こちらは日本独自の風習で、由来は諸説あり、旧暦の9月13日に月見の宴があり詩を楽しんだなどと書かれているものもあるようです。
十五夜と十三夜のどちらか一方しか見ないことを、昔の人は「片見月」と言って縁起が悪いと嫌っていたと言います。
ただ、忙しい日々を送る現代の私たちが両方の月を、それもススキやお団子と一緒に里芋や栗などをお供えして見るのは、心にゆとりがないとなかなか叶わないことです。どちらか1回だけでも月を愛でよう、そんな気持ちになるだけでも良いかもしれませんね。
十五夜を見逃した方は、今月21日の十三夜、空を見上げてみませんか。
月の魅力
アポロ11号が月面着陸に成功したのは1969年。もう半世紀前のことです。
それでも子どもの頃は、月にはウサギがいてお餅をついていると思っていました。日本ではウサギですが、他の国では、カニ、ワニ、犬、女性、男性、少女など・・・それぞれの生活に基づいた身近なものを、月に浮かび上がらせて見ているようです。ウサギがお餅をついてなどいないことはわかっているはずなのに、見上げた空に浮かぶ月を見ると今でもそう思いたくなってしまいます。そういえば、竹取物語のかぐや姫も月に帰っていきましたっけ。
最近、「I choose to go to the moon!」と言ったのは、某有名ファッション通販会社の社長さん。数年後には月旅行へ飛び立つようです。
宇宙には、そして月には、人を惹きつける何か不思議な神秘的な魅力があるのですね。
満月でなくても、月はきれいです。
三日月、上弦・下弦の月、十六夜、立待月、居待月、寝待月・・・
さて今宵、あなたが見る月はどんな月でしょうか。
筆者プロフィール
![]() |
岡田 承子(おかだ しょうこ) 携わる。現在は、自治体、企業での接遇研修や、NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師として大学で指導をしている。 |
![]() |
柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) 座を行っている。NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師。 |
本の紹介です |
「ゆるマナー 始めましょ」 jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=waratte0e-22&l=as2&o=9&a=4775200895″ width=”1″ height=”1″ border=”0″ alt=”" style=”border:none ! important; margin:0px !important;” /> |
ヨコハマNOW 動画
新横浜公園ランニングパークの紹介動画 | ||
![]() |
ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。 |
横浜中華街 市場通りの夕景 | ||
![]() |
横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。 |
Comments are closed.