Skip to content

第101回 コロナ禍で広まる注文住宅のリモートワークスペース

by staff on 2021/10/10, 日曜日

古川都市建築計画一級建築士事務所
古川達也

コロナ禍で広まる注文住宅のリモートワークスペース

未だコロナウイルス感染拡大の不安があり、外出自粛の生活も続いています。自ずと家に居る時間が長くなり、日々暮らしている住まいの使い勝手や居心地など、気になる方も増えているのではないかと感じます。ちょっとした工夫でより住まいが快適になるなら、少しでも活かしたいところです。

コロナ禍となり約1年半、その間に注文住宅の設計依頼を頂いた全ての住まいで共通した話題があります。それはリモートワークがし易い場所を設けたい、というお題です。家族構成や建物規模など物理的な違いだけでなく、当然皆ライフスタイルが違いますから空間イメージも様々です。情報通信技術を活用しオフィス外の特定の場所で働く勤務形態をtele(離れた)とwork(働く)を組み合わせた造語として、テレワークという言葉で表現してきました。最近では遠隔で行う、より多様な諸活動も含めたリモートワークという言葉もかなり浸透してきています。一方、居住空間において仕事をしたり、遠方の方と会議や会談をしたり、授業や講習を受けたりするなど、仕事のようで仕事でない作業も含め、リモート(遠隔)で諸活動が快適に出来ることは自然で、ポストコロナ禍を見据えたライフスタイルとしても、必要なことなのだと思いはじめています。

住まいにおけるリモート(遠隔)ワークでは、多くの場合Web環境を使うことから、移動できるスマートホン、タブレット、ノート型パソコンなどモバイル端末を活用。あるいは、あまり移動せず定位置となるデスクトップ型パソコンの活用等がともないます。移動できるモバイル型の道具を使えば、住まいにおいても適宜移動して、空いている場所、空いている椅子・机を使い、間取りにとらわれず、どこでもリモートワークが出来るのではないか、という考え方もあります。

リビングと庭との間にある、縁側空間に配置したリモートワークスペース

注文住宅としてご依頼頂き設計した、愛猫と住まうご家族のための木造2階建て個人住宅は、1階にリビングダイニング、2階に主寝室と子供室という間取りです。共稼ぎのご夫妻にとって、リモートワークが出来る場所は寝室や個室でなく、リビングの一角が良いということになりました。仕事で使うバッグや資料が気軽に置けて、出掛ける時は直ぐに持ち出せる場所が嬉しい。大きな書棚も必要。仕事をしている横で、子供たちも工作やお絵かきをしたり勉強したり出来る、ゆったり幅広のカウンターにしたい。リモート会議が時々あるので、リビングとの間をその時だけ引戸で仕切れるとありがたい。そういうイメージを具体化したリモートワークスペースになりました。ごくまれに夫婦それぞれ同時でリモート会議などがある場合は、どちらかが寝室などで対応すればハウリングなどもなく間合いが取れますから大きな問題となりませんでした。家族で気軽に活用できるだけでなく、引戸で仕切り独立性をもたせることも可能なスペースで、快適にご活用頂けています。

庭を眺めながら心地よく作業できる、
縁側空間のリモートワークスペース

実は、この家づくりはコロナ禍となる少し前だったため、設計当初はリモートワークを意識したスペースではありませんでした。リビングと繋がる縁側空間に、ご家族が皆で気軽に使えるスタディコーナー、屋内物干しスペース、家庭菜園の収穫作業スペース、庭や玄関先が見渡せる愛猫の居場所など、それらが兼ねられるということで生まれたフレキシブルな場所でした。リビングから物干しが直接見えにくく、いたずら好き?猫くんとの間合いもコントロールできると考えて設けた居間との間の引戸建具が、偶然リモート会議で役立ったのです。ご家族にとって丁度良いリモートワークスペースになったのですが、その後、別のご家族の家づくりでも参考になっています。注文住宅におけるリモートワークスペース。注目して参りたいところですね。

リモートワークスペースの縁側空間は、
愛猫ハニマル君のお気に入りの場所でもあります

今回の実例「縁側サンルームの家」は、小さなお子様とご夫妻が愛猫と暮らす横浜市内の住まいです。玄関に最も近い位置、かつ家族皆が必ず通る主動線上に手洗い器があるなど、コロナ禍における間取りの工夫となるおススメのヒントがあり、以前の投稿でもご紹介しています。合わせてご覧ください→ 2020年6月10日ヨコハマNOW第122号、第87回「間取りから考えるコロナウイルス対策と手洗いスペース」。詳しくは、ホームページ https://furukawa-arch.com/ 古川都市建築計画一級建築士事務所まで気軽にお問合せ下さい。

 

「暮らしを大切にデザインする」建築家のグループ

AA STUDIOは「暮らしを大切にデザインする」建築家たちのグループです。

それぞれの建築家に気軽にご相談ください。なお、下記のような「ナビゲートサービス」も承っておりますので、ぜひご利用ください。ホームページにお問い合わせいただければ、こちらからご連絡させていただきます。
TEL:045-351-0288 (担当:青木恵美子)でのご相談も受け付けておりますので、あわせてご利用ください。

AA STUDIO ナビゲートサービス

中立的な立場で、建築家選びをナビゲートします。ご相談は無料。
その後ナビゲートをお申し込みの場合 申込金 ¥10,000
・面談コース 面談希望建築家と面談  無料(最大3名の建築家を指名)
・提案コース 具体的なプランの提案  ¥50,000/1提案(最大3名の建築家を指名)

AA STUDIO WEB http://www.aastudio.jp

青木恵美子 有限会社 A.Aプランニング
http://www.aaplan.com
井上 玄 株式会社 GEN INOUE
https://architect.bz/
荻津 郁夫 有限会社 荻津郁夫建築設計事務所
http://www.o-as.co.jp
北島 俊嗣 株式会社 北島建築設計事務所
https://kitajima-architecture-design.com
久保田 恵子 5’st一級建築士事務所
http://studio5st.com
栗原 正明 栗原正明建築設計室
http://msak.asia
河辺 近 ken-ken.Inc. 一級建築士事務所
http://www.ken-ken-a.co.jp
鈴木 信弘+洋子 有限会社 鈴木アトリエ
http://suzuki-atelier.com
高橋 正彦 佐賀・高橋設計室
http://www.takahashi-arch.com
藤江 創 有限会社 アーバン・ファクトリー
http://www.urbanf-arch.com/
藤本 幸充 株式会社 鎌倉設計工房
http://www.kamakobo.com
古川 達也 古川都市建築計画一級建築士事務所
http://furukawa-arch.com/
水口 裕之・松井 理美子 tentline(テントライン)
http://tentline.jp
山口 賢 株式会社 アマテラス都市建築設計
http://www.amarterrance.com
山田 慎一郎 山田スタジオ一級建築士事務所
http://www.yamadastudio.com/

 

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top