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7月 三ツ池だより 「紫陽花そこにあるもの」

by staff on 2011/7/10, 日曜日
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 会社の一日バス旅行に新聞でも持ち込もうと、いつもと違う新聞を買った。毎日新聞6月25日号である。次のような記事が目に飛び込んできた。

 「訪独中の皇太子さまが視察  監修した横浜のデザイナー  光栄なこと」
視察したのはドイツのベルリン地区にあるマルツァーン公園内の日本庭園「融水苑」のことであり、「日独交流150周年」名誉総裁として皇太子さまが訪問したのである。この庭園のデザイナーが横浜市鶴見区曹洞宗建功寺の住職さんである。建功寺は日曜坐禅会に一般の人を受け入れている。新聞翌日の坐禅会もお堂は一杯であった。

 この坐禅会に私が参加を始めたのは5年ほど前になるのだろうか。家からは車で10分の所にある。6月26日の法話は「良く噛んで食べることですよ」「それは人のいきかたにも応用できるのですよ」住職さんは枡野俊明さんである。坐禅は何も考えずに座ることですといわれる。法話は始まりの鐘がなってまもなくである。お話の内容がつかめず、後から調べておくことで心が落ち着くこともたびたびである。

 「一雨千山を潤す」という言葉がある時紹介された。夜半からのたった一雨ですべての塵芥を洗いながしてくれたかのような美しい朝になったよということである。ほんの少しのことで目の前のことが大きく変わる事があるんだということへの気づきなのだと。天地の恵み自然への感謝を忘れてはいけないのだ。

 3・11以降、新聞の切り抜きをしてきた。こんな記事があった。
 「岩手県大船渡市の海沿いの小学校に津波から逃れる時間を短縮する非常通路をつけるよう提案し続けた市議がいた。昨年12月、念願の通路が出来た。市議は第震災の9日前に病気でなくなったが津波にのまれた小学校の児童は通路を通って避難し、助かった。」この度の災害は想定外だったとは思えないのだ。対処して助かった方がいる。先祖からの言い伝えで高台に住んでいて助かった人もいる。自然の大きな力にはただただ謙虚に立ち向かうしかないのだ。

パステルの色おだやかに田植唄    詢

 建功寺住職の枡野さんは「禅シンプル生活のすすめ」三笠文庫知的生き方文庫の冒頭で「ボーッとする時間をもつ」ことを提案されている。「一日のうちで、たった十分でかまいません。何も考えずにボーッとする時間を作ってみてください。いろんなことが頭に浮かんでくるでしょうが、それらをどんどん頭の外へ流してみる。そうすると、移ろいでゆく大自然のなかに今、自分が生かされていることに気がつきます。何事にもとらわれない、純粋で素直な自分が顔を出します。」

 「いい雨が 石の上に 降っている」
 ここは鶴見の建功寺である、山門を入る前の掲示板に書かれていた。

石段に音符のありて紫陽花咲く     詢

 先週は気が付かなかった紫陽花がぽつんと咲いていた。今年の雨はどうなんだろうと思いながら「いい雨」が広がる。雨を怖がっていてもしょうがないということなのか 。いつもより色の濃いように見える紫陽花が境内にも咲いていた 。

古井戸に紫陽花顔をうつしけり     詢

 紫陽花の木の周りに苔がたくさんあって 、そこに水が溜まっているようだ 。長い長い柄のついた桶のある古井戸が近くにある 。

 紫陽花が眼に入る事が多くなった。いたるところにもというほどだが。不思議とわが庭の紫陽花もひとしおだ 。五年ほど前に群馬の方が、「品評会で優秀賞になったものから根分けしたもの」と 送ってくれた鉢を庭に降ろしていた 。見事なピンク色であったが、今一部青色がでる。土地のアルカリ度によるものだろう 。

 今の時期に孫ほどの背丈になって花を咲かせている。手塩にかけて、下草を取り、周りを綺麗にしてきたかいがあった 。

ありがとう!  ありがとう!  花と紫陽花!

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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