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書評 「すべては今のためにあったこと」 海竜社 中山靖雄 著

by staff on 2013/5/10, 金曜日
 

 仕事ではそれぞれに役割があるとよく言います。役割とはどう考えるのでしょうか。中山さんは次のように言います。

 「役割には上下はないのですが、うっかりすると、立派な役割とそうでない役割があるというふうに思ってしまうことがあります。それは立派さとは関係ないのです。ここが大事なんです。」ここでの新入社員の人を足の裏みたいなものといった研修での話が面白い。社長は顔、新入社員は足の裏だ。しかしお風呂に入る時は足の裏はいつも一番に入ることになる。顔などお風呂に入ることもできないと語られる。役割をどのようにとらえていきていくかによって、「人生」の立派さがかわってくるのだという。

 「籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草履を作る人」ここでは次のように言う。

 「草履を編むのが本当にすごく好きで、その道を極めたいと思っているのに、周りからは、なんで籠に乗る人になりたいと思わないのだ!どうしてがんばらないのだ!責められて、そのうちに籠に乗れなかった自分はダメなんだ、と思ってしまう」そういう今は非常に不幸な時代だと語られるのだ。だから私はみんなのために、みんなは私のためにが本当の世界であり、働くとは本来「はたを楽にする」ことであり、どんな仕事もこう言い切れたら、仕事への視点が変わってくる。

 むすんでひらいての童謡がでてきます。

むすんで ひらいて
手をうって むすんで
またひらいて 手をうって
その手を うえに

 「結んだら開きなさいということを教えてくれていると思うのです。つまり、つかんだら、はなしなさい。手をうって喜んでも、またすぐつかんでしまう。これを繰り返して、最後はその手を上にで、すべてを手放して、万歳をします。これは、手放せばすべて天が教えてくれるよ、天に万歳!ということなのです。」

 この本になぜか私の手がいってしまったのかを書いておきたい。

 「悪い時こそいいふうにとれるかどうかが大事です。すんだことはみんないいこと、これから起きることもみんないいことです。」じぶんの力ではどうしようもないことが起こることがあります。そういう時こそ、いいふうに取れるかどうかが大事なところなのですね。日ごろからの修行が求められると書かれている。

 本の内容からいって、取り上げる順序が逆になってしまったこと。「食卓で感謝の心をはぐくむと、見えない世界のことを自然と感じられるものです。」中山さんは見えない世界のことを知っていれば、より心豊かな人生を送ることが出来るようになりますと語られています。

 「本来、人は目に見える世界や心の世界だけでは生きづらいものです。それでも目に見える世界、心の世界以外を理解することは簡単ではありません。だから、まずは見えるところで実践することが大切になります。 その一歩は感謝です。すべてに感謝して生きること。感謝しているうちに、だんだんと見えない世界にきづいてくるのですね。」「食卓は感謝の心をはぐくむいい教え場です。食事の時に”これ作ってくれたのはだれなのかなぁ”というように、その話の中に感謝を見つけていく。毎日いただくものに感謝していく。」

 いかされている自分、天からみたら役割は違っていても、みんな大切な我が子と思われていることを知ることなのだ。「今しかない、ここしかない、今こそすべてなのだ」と喜んで生きてまいりたい。年度が変わって一ヶ月になる。上手くいっていること、上手くいっていないこと混とんとしている中で、さわやかな風を感じて一歩を前に進めて時、自然の恵みに感謝したくなる。

(文:横須賀 健治)

 

 

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